ひとりだから悲しいのか
誰かがいないから悲しいのか
わかりません
ふたつのお皿が並んでいます
食卓だけは何処へも逃げていきません
私の肩を叩いて
「もう行こう」と言った貴方の頬が
軟らかに波打って
夜と朝が同じものを食べています
パンかフルーツか
固い木の実のようなもの
飲み込むその瞬間だけは
時間が止まります
季節がはっきりしないまま
花の数だけ花瓶を買ったのに
先に花が萎れてしまった
嘗て正午だった国で
ミサイルのボタンが押されました
明後日の話です
肯定の後は必ず少しの猶予を必要とします
ふたりでいると寂しいのか
ふたりでいたから寂しいのか
わかりません
ただ帰りたい場所がもう何処にもなくなって
不用意に非常灯を点けてしまう
そんなソリストのように振る舞いながら
出来るだけ多くの火を集めました
悴んだ心が読みかけの本を開くように閉じる
柔らかに波打つ温もりを思い出すまでの刹那
「待って待って」
「だから待ってってば」
食卓は足があるのに
今日も何処へも行きません
窓辺から射し込む光も優しいのに
作品データ
コメント数 : 6
P V 数 : 1121.4
お気に入り数: 2
投票数 : 1
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作成日時 2020-12-02
コメント日時 2020-12-13
#現代詩
#縦書き
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
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2024/11/21 20時34分51秒現在
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ひとりだから悲しいのか 誰かがいないから悲しいのか わかりません ふたりでいると寂しいのか ふたりでいたから寂しいのか わかりません この気持ち、ぼくにもよくわかります。
0Brilliant!!!
0読んで頂きありがとうございます。頂いた感想を読んで、本当に孤独になった時って、まるで誰かといるような気持ちになるなあと、ふと今思いました。
0読んで頂きありがとうございます。そういえば椅子も足があって立っていますね。みんないつでも動き出す時を待っているのかもしれませんね。
0読んで頂きありがとうございます。Brilliant!、どういう意味だったっけ?と思って調べたら、「鮮やか」、嬉しい言葉ありがとうございます。私自身はもう枯れててそんなに鮮やかではないのですが。。。
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