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仮面
私は朝起きてからすぐ、仮面をつける にやりとわらった口と目が特徴の不気味な仮面 私はそれをつけて外にでる 歩いている途中にいろんな人とすれ違う でも私は顔を上げない だってみんなあの不気味な仮面をつけている 私と同じだ 私の横を小さい子供たちが走り抜ける 子供たちの顔に仮面はない まっさらな青い空のような顔で駆け抜けていく 私にはそれがひどく羨ましくきらきらして見える 私は自分もまたそんなふうになれるかとおそるおそる自分の顔に手を当ててみる しかし私の身体には顔なんてものは無い そこには黒く硬く厚い不気味な仮面があるだけ 私は絶望して手を下ろす そして自分の前にある永遠と続く道をまた歩き始める はりついた仮面のえみは深くなるばかり
仮面 ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 1143.1
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 0
作成日時 2020-11-29
コメント日時 2020-12-09
項目 | 全期間(2024/12/22現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
マスクを着けることが日常になりましたから、半分は自分ではないような感覚の人も多くなっているのかもしれません。主題自体は昔からさまざまに取り上げられている性質のものかなと思いました。最後の、"仮面のえみ" によく現れていると思いました。
0大人になるとどうしても愛想笑いや営業スマイルだったり、本当の笑顔が分からなくなることありますね。ぼくにもそんな仮面をつけている気がします。
0ジャック・ヴァンスの「月の蛾」を思い起こしました。 その惑星では、みな仮面をつけているのでした。 SFであり、ミステリーでもある秀作でした。
0ひとは大抵仮面を被っていると思いますが、仮面もいろいろあって不気味なものばかりではないと思います。「私」は仮面を不気味といい、うつむいて歩く。そこに仮面でない「私」がいそうですが、それも別の仮面かもしれません。なんちゃって。
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