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何かを積み上げることではなく
作中の「歩く」ということを比喩と捉えれば、それは、ひろい意味で生活、生きること。 方向音痴の「方向」を比喩と捉えれば、それは生きかた。 とにかく私はこの短い恋愛感情を表したであろう作品を、生きること、そして生きかたのメタファーとして読んだ。 何かを積み上げていく志向の強い人が私は苦手である。そこに価値を置くのは資本主義とかその系譜に連なるのだろうけど、そこに価値を置いた瞬間、途端に生きづらくなる。 こりゃ大変だと「あなた」は言っているけど、本当は「わたし」と気持ちは一緒なのでしょ? 私たちは心の底で本当はそう願っている。でも世間は許さない。積み上げていきなさいと諭す。諭される。だからできるだけ、すてきな方向音痴でいたい。
何かを積み上げることではなく ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 985.8
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作成日時 2020-11-23
コメント日時 2020-11-23