三月
卒業の季節に影響を受けたわけでもなく
ただなんとなく死のうと思った
死ぬ準備をすることにした
四月
死ぬ時くらいお洒落にいようと思い服を買った
来月開けようと思う
五月
四月に買った服を開けることにした
どうやら夏服だったようだ
仕方がないので夏まで生きることにした
六月
雨が降るのを見るたびに死のうと思う
でも決めたことなので夏までは生きる
七月
もう夏なので死んでもいいかもしれない
でも楽しみは取っておく人間なのだ
まだ死なないことにした
八月
遂に死ぬ時が来たと思った
本で読んだ名所に行くことにした
なんの名所かは、言わないでおく
九月
もう夏で無い気もするが準備に手間取った
名所に向かったら立ち入り禁止だった
死ぬ時くらい迷惑をかけないようにしたい
また、死ねなかった
十月
失敗の帰りに本を買っていたことを思い出した
読んでみようと思う
十一月
慣れていないので本は難しい
十二月
本によると死ぬと皆私を思ってくれるらしい
突如楽しみになってきた
一月
死ぬのはやめにしようと思った
皆に思ってもらうのはまだ先でいいとも思った
楽しみは取っておく人間なのだ
作品データ
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作成日時 2020-10-14
コメント日時 2020-11-03
#現代詩
#縦書き
項目 | 全期間(2024/12/04現在) | 投稿後10日間 |
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技巧 | 0 | 0 |
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エンタメ | 0 | 0 |
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2024/12/04 02時29分14秒現在
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共感しました すごく好きです
1自殺を考えた理由を詳しく書かないことで、共感をよびやすいのではないでしょうか。 ただ、12月から1月への彼の心境の早変わりには違和感を感じました。 また、9月までは、彼の心境と季節感が関連づけられているのに対して、それ以降は、本の話がメインになり、季節感はなく、月がただ時間の経過を知らせるだけになっているように思います。 やはり、人は日常の中で死にたいと思うものだと思いますので、前半のように季節感と彼の心情の変化を関連付けられると、より人の心を動かす作品になったのではないでしょうか。
1淡々としているところ、 死に向かいつつ日記の体裁で綴るとこうも新鮮なのだなと思いました。
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