秋 - B-REVIEW
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PICK UP - REVIEW

ことば

ことばという幻想

純粋な疑問が織りなす美しさ。答えを探す途中に見た景色。

花骸

大人用おむつの中で

すごい

これ好きです 世界はどう終わっていくのだろうという現代の不安感を感じます。



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夏の濃い光は樹々の緑を照らす。 葉脈には人々の生活模様が敷き詰められていた。 快活と暗澹が乱反射する葉の中で、 人々は全ての思い出を大事に抱えて生きていた。 風が冷たくなることと 風が冷たくなったと感じることが 同じであるというのなら、 それはあまりに苦しいでしょう。 そんなことを考える季節に、   緑から黄    黄から紅     紅から茶 人々の思い出を抱擁し、樹々の梢は老いさらばえ逝く。 そうして初めて、 思い出が「過去」として土へ還るのだ。 やがて 老い朽ちた梢は哀愁の薫りを残し 来る年すばらしき葉を携えるため、 「過去」を養分に眠りにつく。



秋 ポイントセクション

作品データ

コメント数 : 2
P V 数 : 1467.1
お気に入り数: 1
投票数   : 1
ポイント数 : 0

作成日時 2020-10-09
コメント日時 2020-11-11
#現代詩 #縦書き
項目全期間(2025/04/11現在)投稿後10日間
叙情性00
前衛性00
可読性00
エンタメ00
技巧00
音韻00
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前衛性00
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 エンタメ00
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閲覧指数:1467.1
2025/04/11 03時41分50秒現在
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    作品に書かれた推薦文

秋 コメントセクション

コメント数(2)
齋藤純二
齋藤純二
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(2020-11-06)

ひとの想い出、人生の流れを樹々の葉で表現され、美しさは想い出、侘しさも想い出となり、色を変えながら哀愁という薫りを出しながら秋に枯れ土となる。葉を使う全体的な比喩に詩人の情感が絡まれ、葉とひとが言葉により共鳴されしっくりと拝読することができる。 ただ、二連が分かりそうで分からない、躓いてしまう。 風が冷たくなることと 風が冷たくなったと感じることが 同じであるというのなら、 それはあまりにも苦しいことでしょう。 塗り絵の輪郭が見えず読者が色を塗れないといった感じだろうか。思いの強い事柄には感じるが…… 思い出が「過去」として土へ還るのだ。 「過去」を養分に眠りにつく。 修連、老いてゆく「過去」が養分となり、来年の青葉に還元されるという結びは上手に着地している。 秋の葉にひとの老いゆく哀愁を絡めて表現された美しい作品である。

2
中沢
齋藤純二さんへ
(2020-11-11)

丁寧かつ詳細な批評大変うれしいです。ありがとうございます。 二連に関しては私自身悩んだところでありました。というのは、あくまで主観的な秋に対する印象の 共感を強いるような試みをしたからです。 最後の着地は形になるように意識しましたので、評価していただけて満足です。

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