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立つ鳥、跡を残さず。
お元気ですか。 自身の胸に保守という名札を ぶら下げつけるネズミたちよ お元気ですか。 お前は陳腐だと言って嗤って どこかに消えた小さいリスよ お元気ですか。 自分にはきっと何もできない 勝手に怯えて続けるモグラよ まっくら、ここは墓守だけが守る穴ぐら こっそり、ここでお仕事遊びする鹿たち どっぷり、ここに安心して楽する牛たち 削って削って製品を 削った削った精神を 残ったのは不良品という名の腕でした。 残ったのは半端な悲しいあたまでした。 痛い、痛い、頭が痛い。 居たい、居たい、心が痛い。 遺体、遺体、いたくない。 篩にかけて、残ったのは 保守主義のシオクラシィ 古いのに、と去ったのは 革新主義のデモクラシィ 1人、1人と消えて行って かごめかごめ。 一緒に一緒に踊りましょ。 籠の中の鳥は いついつ気づく? お次の犠牲者だあれ? そこが泥舟だったと 本当は飛べる翼を持っているのに 誰かの居るべき方舟は行方知らず 美味しい、美味しい フォークで胃の中をぶちまけて 現れた本音は見るに耐えない 容易い言の葉でした 汚い、汚い それはお気の毒にと 箱庭に連れて行く偽の方舟たちが 今日も並んで背比べ 動物も並んで乗り比べ 来たな、来たな さぁ、こっちにおいで! ねえ、ここでは何もしなくていいんだ。 そう、画面に向かって動けば。 うむ、それでよろしい。 どうして、どうして? この作業をする理由は何ですか? そこに作業があるからさ。 作業をしない鳥は黙りなさい。 喉を塞がれた鳥は囀れずにしん、 と見詰めたまま くるくる首を回して360°の決意に いやいや気をつけて360℃の熱に きっと焼き鳥になってしまうからね。 1匹狼は吠えて啼く。 いい加減、ここから逃げなさい。 決して、僕が食べるためでは無くて 君の自由を守るためよ。 その声は牙は本当は使えるんだろう? 気づけ!その口に 自分自身の価値に そんなことないのにと鳥は喉を鳴らして くきゅーん、くきゅーん 犬が鳴らす鼻笛のような音が真夜中に響く。 きっとお前は強くなれるから。 噛み千切れ、あいつらを 食い散らせ、保守主義を 覚悟を決めて鳥は喉を開いて 死ぬ間際の白鳥の歌を告げて 穴ぐらに向かったのさ。 そして、鳥は何もかもを食い散らして 保守主義たちの穴ぐらは空っぽ。 お元気ですか?お元気ですか? そう叫び続けて、もぐもぐもぐもぐ。 ずっと待ち望んだその色は 焼き鳥の缶詰のような安い味っけでした。 つまらない、つまらない 啼き続ける鳥は1羽 誰もいない箱庭を見詰めて。 さようなら、さようなら 泣き続けて鳥は 1匹狼とどこかに行くと決めたそうな。 「ところで私は何の動物なの?」 「うん、お前は鳥じゃないよ。」 「だよねぇ。じゃあ何なんだろうねぇ。」 「肉は好き?」 「そんなに美味しくなかったよぉ。」 「じゃあ、新しい肉を探しに行こうか。」 「もう、あんな味は食べたくないなぁ。」 そんな会話をしながら一緒に 狼と鳥は方舟に乗ると決めたんだとさ。 「次は幸せになれるといいねぇ。」
立つ鳥、跡を残さず。 ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 1291.6
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 1
作成日時 2020-10-06
コメント日時 2020-10-08
項目 | 全期間(2024/12/04現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 1 | 1 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合ポイント | 1 | 1 |
平均値 | 中央値 | |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 1 | 1 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合 | 1 | 1 |
※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
> 残ったのは不良品という名の腕でした。 ここの腕は「かいな」と読んでください。振り仮名を忘れてました。
0今だから言える解説という名のひとりごと。 ここの保守主義はうちの会社のことです。誰かの過去と未来の話です。 狼は鳥を客観的に見て、応援してくれた人(実在)です。 幸せになれるといいなぁ。
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