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若者は
高くそびえるビル群の谷間、立ち尽くす 責め立てるような喧騒で、苛立ちが僕を支配した 昇る朝日 眠気を誘う昼下がり 煌煌と燃える夕焼け 満点の星空 全ては僕を大人にさせる、そんな陰謀めいたものを感じた 加速し、薄く広がる苛立ち、僕を中心にして円を作る そこに踏み入れた者をジロと睨んだ 行き場の無い焦燥 やりきれない哀しさ どこまでも深い失望 冷たく澄んだ喪失感 その何もかもで、剥き出しの刃を粗く研ぎ、出会うものみな敵にした 永遠に続く螺旋の階段 それは深い闇の中にあったが、僕はどうしても進まずにはいられなかった これが大人になるという事で、自由を手に入れるという事だったのだろうか いや、そんなものは僕の作った虚像に過ぎなかったのだ 穏やかな明日や、希望に満ち溢れた未来なんて、何処にも無かったんだ 僕はそう思って、陽炎の揺らめく街を、また堂々と歩きだした
若者は ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 717.0
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 0
作成日時 2017-08-16
コメント日時 2017-08-20
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
こんばんは。 純朴な青年が、健全な魂は健全な肉体に宿るとおもいながらも、その純朴な研ぎ澄ます感性を、その歩みとして記していく過程を、青春時代の苦悩とともに、魂の歩みに斬新な起伏をかんじて道を進む。霊魂がどうとかは、もちろん別にして、青年時代にしかない特有の苦悩を記したのだろうと読みました。旅路には希望が待っているのだろうと思いました^ - ^
0竜野欠伸 様 コメントをありがとうございます。 僕自身、青春時代に持っていた、しかし今も続く苦悩を詩にしました。 何故、何処から、理由も分からない葛藤に睨みつけられる時期が、誰にもあるのだと僕は思っていて、詩の知識や語彙もないまま表現してみた次第です。 こうやって何かを感じとって頂けた事に喜びを感じる僕は、ただ共感を得たいがための、そんな詩だったのかもしれません。 でもまあ、何より感想を頂けたのは純粋に凄く嬉しいです。 良ければまた別の詩を投稿した時も見てやって下さい。 ありがとうございました!
0〈全ては僕を大人にさせる、そんな陰謀めいたものを感じた 加速し、薄く広がる苛立ち、僕を中心にして円を作る そこに踏み入れた者をジロと睨んだ 行き場の無い焦燥〉 この部分、~た/~る、~だ/~しょうそう、と、脚韻を踏んでいくような感じでリズミカルに読めるのですが、 ジロと睨んだ、と書くと、語り手の〈僕〉が睨んだ、ように読めますね。〈苛立ち〉が、〈僕〉を睨む、という擬人的な表現であるなら、睨む、の方が、前後のつながりが良いように思いました。 大人になるように強制される感覚。同じところで回り続けているような焦燥感と、しかし、少しずつ上ってはいるのではないか、という思いと、同時に、それが闇の中で、確かめることができない、という苛立ちと・・・深い闇の中にある螺旋階段。このくだりが、こうした感覚をよく表していると思いました。 全体に、ちょっと説明的な語句が多いかもしれません。状況説明や、自分自身の心の状態を説明する言葉が少し多いので、闇の中の螺旋階段、のような、感覚的にわかる映像や五感に訴える感覚を取り込む工夫をすると、もっと読者の心に訴える作品になると思いました。
0的確で丁寧なご指摘ありがとうございます。 説明が多すぎる、というのは自分でも感じていました、もっとしっかり言葉の取捨選択と表現ができるよう、精進します。 ありがとうございました。
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