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今を
はい、顔を上げて 一回伸びをしましょう 肩を回して、深呼吸 周りを見てください ああ~掃除しなきゃって 思いましたか? その前に、窓を開けてください 夜の匂いがしますから 空に星が見えますか 月は見えますか 何事もこの空の下です なんだか公平な気がします 明かりは見えますか 街灯やネオンではなく 家の明かりです 様々な人が暮らしている 同じ時を生きています 泣いたり、笑ったり、怒ったり 殴り合いや抱き合っている人もいるでしょう 夜ですから いびきをかいて眠っている人も 空の下で身体を震わせている人もいます 今、を見てください。ネットやメディアの今ではなく あなたの今を 大切にしてください 戻ることのないこの時を
今を ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 826.2
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 0
作成日時 2017-08-03
コメント日時 2017-08-12
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
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エンタメ | 0 | 0 |
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構成 | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
今を、ということを、考えたくなりました。わりあい、シンプルに素直に読んでしまったのですが、きっとそれだけではない、なにかが詩にはあるのでしょうね。 今、というと自分は、杉山平一さんが彷彿してしまいます。 夏生さんの書いた「今を」は現代のそうした詩にも感じるような、また自分の読みがまだまだ浅い、読みきれてないような感じもあります。読み手の力量が試されてしまうような詩にも感じました。
0徐々にでいいから さん 拙作にコメントくださり、ありがとうございます! どうぞシンプルにお読みください。読んでくださる方の解釈はそれぞれかと思います。実はどうか、と深くお読みくださることも、大変うれしいことで。 ご紹介くださいました、杉山平一さんの詩を調べてみました。わかりやすい、の中に読み手の感性、経験が含まれると味わいが変わってくるような、不思議な感じがありました。人間を愛した眼差しが印象的でした。素晴らしい作品が多くありますね。 花緒さん いつもありがとうございます! 催眠誘導文というのがあるのですね。ネットにはまってしまった自分宛てに書いたようなもので。 かたまった心身をほぐすような気持ちで書きました。始まり方がお好みに合って、うれしく思いました。
0自分への呼びかけが、他者への呼びかけになる。 自分自身を、ひとりの他者として尊重できるようにする、 これもまた、とても大切なことなのだと・・・いつからかは忘れましたが、思うようになりました。 〈夜の匂いがしますから〉夜の匂いの中で、他者の息吹に耳をすませる。 ネットの明りではなく、人の営みに目を向ける・・・ 優しい言葉の、決然とした意志を感じる詩だと思いました。
0おはようございます。 わたしは この詩を読んでスマホのアプリを思いつきました。 ネット依存の可能性があるとおもわれるネット使用時間を超過すると、この詩が表示されるアプリです。 ネット詩を趣味としている私ですが、正直いうと リア充が損なわれている面がいつもきになってます。この詩は、アプリになるべきです。 この詩を読んだので、今日のところは さようなら。掃除をします。ではまた
0夏生さま 夏生さんの詩を読んでみて、まず穏やかで素直な、お人柄を感じました。誰にも分け隔てなく、微笑む姿が浮かぶのです。 <窓を開けてください 夜の匂いがしますから> <何事もこの空の下です なんだか公平な気がします> <今、を見てください。> 優しく語りかけるような詩は、落ち着きを与えてくれます。側にいて、静かに微笑んでくれているようです。 ひとつ、提案なのですが、詩の中に<メディア>とそのまま名詞を置くのではなく、<メディア>を連想させるような表現を持ってきてはどうでしょうか。詩全体の柔らかさが保てるように思います。 青白い明かりを愛でもせず 撫でる親指の乾燥した爪… スマホで<今>を消費するのはやめて、身体にも心にも潤いを与えたいと思えるようなあたたかな詩でした。
0まりもさん いつもありがとうございます。ネットに夢中になりすぎた頃の自分に向けて書いたところもあり。ご丁寧に的確にお読みくださり、とてもうれしく思いました。 るるりらさん 拙作にコメントくださり、ありがとうございます! この詩をアプリにとのお考え、とても興味深く、面白いと思いました。今を生きているからこそ、生まれる感覚だと。詩の在り方が活かし方の幅が広がったように感じました。 小笠潔さま 拙作にコメントくださり、ありがとうございます! 私自身、素直でも穏やかでもなく(笑) そうなりたいと思って、憧れているところです。 メディア、という名詞についてのご指摘。ありがとうございます。名詞に頼らず、表現をどこまで広げていけるか、固有のものを探っていけるか 挑まなかれば作品の成長はないと痛感しました。
0私は、詩が、一般読者(教養ある読書人)に読まれるようになるといいな、 という立場なので、その観点から本作品を(わたしの視点で)論じてみます。 本作品を一読した時、第一印象は、まず腑に落ちない作品だと感じますが、 その理由は、作者が(作者が、です)ある特有の読者に呼びかけているところに発しています。なので、一般的な読者は、作者と読者のカンケイの中に入っていけないのです。むしろ、この作品の読者の中に、一般的読書人の読者が無理矢理入れられてしまうと、かなりの苦痛を感じなければならない。それが、この作品の腑に落ちなさにつながっています。 ただ、この作者と特有の読者のカンケイを、第三者として遠くから眺めるようにして見れば、確かに(それはそれとして)腑に落とすことはできるでしょう。 例えば、(1)なんだか精神的に病みがちな人たちばかりから手紙が届くラジオパーソナリティーが、皆そういう人ばかりだと思って、つい「皆さん」と呼びかけるような場合、その構図を外から眺めつつ一般教養人の読者は(ああ、なるほどな)と腑に落とすことができる。また、(2)部屋で化粧鏡を見ながら、一人話しかけている姿、この作品にその図を、横から眺めた一般読者は(ああ、なるほどな)と腑に落ちなくもない。 なので、特有の読者に親身なぶん、一般的読者を外に追いやっていることが、 この作品を違和感のあるものにしている、ということです。 特有の読者ファーストでいいではないか、これはそういう人達の詩だ、と言われるかも知れませんが、人というのは、奇妙なもので、以前、電車でお年寄りにシルバーシートを譲ろうとしたことがあるのですが、明らかに老人であるそのひとは、老人扱いされることを拒絶してむしろ怒りました。人とはそういうもので、明らかに特有の読者であっても、特有の読者扱いされたいとは限りません。 腑に落ちない作品であると指摘した理由は以上です。 ただの私見ですが、私の見解はそれだけではありません。 それだけで話しが終わりでは淋しいので、 一般読者よりも、感受性にすぐれている筈の詩人が読んだなら、 どうなるのか。それについても記しておきます。 詩人というのは、道に落ちている石を見ても、腑に落ちてしまうところが ありますから、わたしは、この作品を次にように読みます。 やがて死んでいく母親が、 残される子供に向かって これを書き残しているのだ ーと。 (この補助線を一本引くことによって、夏生さんの作品は 腑に落ちるものに変わるのではないか、と思います) 以上です。
0ハァモニィベルさん コメントくださいまして、ありがとうございます! 的確で鋭いお言葉でした。 <ある特有の読者に呼びかけている、とのご感想。仰る通りです。この作品はネットにはまりすぎた自分に向けたようなものなので、視点の狭さはあたかと思います。腑に落ちない、との素直なご感想もこれからの詩作に活かす課題として頂きます。細部まで分析くださいまして、ありがとうございます。
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