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童貞のいつかの少年
青い春を何時までも追い求めていた僕は、 社会の細やかな変容にも萎縮していた。 天秤皿の上で微少な情念の均衡を保たない 稚拙な知性の叫びを心の奥で繰り返し、書 き残す事も嫌に成る程の女の噺しの思春が 際限も無く続いた。 そんな心残りな想像を捨て切れない僕の甘 さを、何時までも心の暗がりに仕舞い込み 毎日の物語を陽の暮れて行く空に送り届け 無為なゆめの時となる事を僕は唯、願って 僕の様相を命の性なのだと崇高な美が空で 呼んでいる気がしていた。 嗚々、肉欲の旨みとは限りがないな。 例えば、演劇の中で男共が斬り合いの中を 僕は独り立っているからと、真面目に他人 は笑って終う程、僕の悩みとは無用の物と 思われるだろうか。 何時もの痛みを大丈夫と僕自身に言い聞か せて、孤独な運命を偶然によって変えよう としていた頃の、厳冬の凍える様な僕の孤 独な生活の詩像より。
童貞のいつかの少年 ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 1150.1
お気に入り数: 1
投票数 : 0
ポイント数 : 1
作成日時 2020-06-02
コメント日時 2020-06-02
項目 | 全期間(2024/12/04現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 1 | 1 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合ポイント | 1 | 1 |
平均値 | 中央値 | |
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叙情性 | 1 | 1 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合 | 1 | 1 |
※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文