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青い桜
「ぼけ予防」との看板をかけた階段をのぼる 大して日が唸るわけではないが発汗を伴う 厚手のコートの所為だろうか 丁度365段、足で地を叩く 右斜め45度異常なし 左斜め45度異常なし 肩で風を切る度胸は無いが横のエレベーターにそっぽを向いて目的地一直線 チー供の鳴く声がする 桜の花びらの踏みしめて進む チーの1人の黒猫は此方を見て目を細めた ベンチの殿様らしいが、相席は満更でも無さそうだ 灰かぶりの様な白猫のチーはゴロンと空を見る その内茶黒い猫をブチの細い猫が追いかけお互いに通り過ぎて行く 太陽は桜木の後ろで優しく熱を振りまく 蒼空は朧雲に溶けて優しく目を癒す すっかり落ちきった桜花に寛ぎ白猫チーが欠伸をした 真上の若葉はふんわり日光を扇ぐ 殿様の席は街の何処も見せてくれた 鞄からビニール袋をビニール袋からアップルパイを取り出す 太ももに午後の紅茶を挟んだ 此処は寛ぎの場所 私を孤独にしてくれる場所 白猫のチーが私のズボンにほおを擦った 黒猫のチーはゆっくりと目を閉じた 微かな寒気と木漏れ日の下 きっと黒く痩せ細った鞄を 私はベンチの下にしまった
青い桜 ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 1079.4
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投票数 : 0
ポイント数 : 0
作成日時 2020-05-09
コメント日時 2020-06-03
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合ポイント | 0 | 0 |
平均値 | 中央値 | |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
サードプレースの存在が大事と言われていますね。そこににゃんこたちがいればなお言うことなしの場所になるのかなと。
1猫に対する眼差し、語り方に愛情を感じる。ほのぼの詩。
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