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蛍光ペン
僕の心は暗闇を歩くことを続けている。 まるで何もないトンネルのなかみたいだ。 その暗闇のトンネルの中で僕は感覚が麻痺している気がする。 なにか心が理解しなければいけないと叫んでいる気がする。 なぜだか僕の心のノートに何かを書かなければいけないと感じた。 僕は自分の心のノートに書いてみた。 だが文字は浮かび上がらない。 暗いからか。 鉛筆じゃ暗くて見えないからか。 何度も何度もノートに文字を書きなぐろうとしても心のノートには文字は浮かび上がらない。 何度書いても、何度書いても。 自分の心の中に蛍光ペンが欲しいなと感じる。 なぜだろうか。 光るからだろうか。 でもよくわからないけれど探してみようと思った。 心の中の蛍光ペンを手探りで探すような感覚だ。 でも見つからない。 いくら心の中の蛍光ペンを探しても見つからない。 心の中ならすぐに見つかると思っていた。 でも見つからない。 何度も心の中で手をばたつかせる。 引き出しを開いてもでてこない。 探しても、探してもでてこない。 こんなに蛍光ペンを探したのは、はじめてだ。 でも見つからない。 どうしたら心のノートに書いた文字が見えるようになるのだろうか。 でも蛍光ペンが見つからない。 こんなに探しているのに。 僕はふと言葉を発した。その言葉はなんだか思い出せない。 心の中の蛍光ペンが見つからないから、なぜだかふと気づいたら言葉を発していた。 その言葉はなんだろうか。思い出せない。 思い出そうとしてもわからない。 でも僕の心はふと少しだけ心のノートに、鉛筆で殴り書いたものに光が与えられた気がした。 どうやら僕の中では「言葉」が蛍光ペンだったみたいだ。 僕の心に少し光がさした気がした。 人には見えない蛍光ペン。 トンネルの入り口まではまだ遠いかもしれない。 だけど少しだけ光がさした気がした。
蛍光ペン ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 1044.5
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ポイント数 : 0
作成日時 2020-04-12
コメント日時 2020-04-12
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
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- 作品に書かれた推薦文