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例えば鳥の教え
回らない風車を持つと 走る必要はなくなる 絵の具の匂いが届く 木々を塗ったばかりのようだ お会いしましたか?歩いてきましたか 首を振りながら飛行機が近付く 影の中にだけ流れる川を 僕は信じていたかった 朝顔は足元だけを照らす からになった絵の具 散らばった空のチューブを しずかにしずかに積み上げながら ただ、そこだけに木が生えて 色を繋げていくのでしょうか 育たない夢の切れ端が重なる
例えば鳥の教え ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 3067.1
お気に入り数: 3
投票数 : 0
ポイント数 : 10
作成日時 2020-04-09
コメント日時 2020-04-29
項目 | 全期間(2024/12/04現在) | 投稿後10日間 |
---|---|---|
叙情性 | 3 | 3 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 5 | 5 |
音韻 | 1 | 1 |
構成 | 1 | 1 |
総合ポイント | 10 | 10 |
平均値 | 中央値 | |
---|---|---|
叙情性 | 1 | 1 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 1.7 | 1 |
音韻 | 0.3 | 0 |
構成 | 0.3 | 0 |
総合 | 3.3 | 2 |
※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
これもなんだかかっこよき。ポエムらしいポエム。意味みたいなものが剥落してエモーションが伝わってくる。と思う。題名がしゃれおつやね。
0Um Fantasma 氏に同意。通常、僕らが日常的に使う文脈での意味が取り払われたような言葉の組み合わせなのに首を振りながら近づいて来る飛行機をすんなりと受け入れてしまう。しかも脈絡なく並べているのではなく確かにそこになんらかの意味が読むときに確かに自分のなかで発生する。発火するように繋がっていく。小気味良い作品。
1Um Fantasmaさん ありがとうございます。静かな狂気が少しでも伝わっていたら幸いです。 帆場 蔵人さん 自分が詩で目指すあり方の一つを見事に言語化してくれて、救われたような気持ちです。発火、大事です。水も用意して待っています。
「木々を塗ったばかりのようだ」は絵の具の匂いが感じられる一行で好きです。 「回らないかざぐるま」はプロペラが止っている飛行機なのかな。 「首を振りながら飛行機が近づく」というのは強い印象が残るフレーズですね。 面白い表現だな、と。センスを感じます。 何色の絵具・・・イメージなのでしょうか。 穏やかな気持ちで読める優しい素敵な詩ですね。
0ありがとうございます。イメージを気に入ってもらえて嬉しいです。まわらないかざぐるま からこの詩ができました。
0第一連の「絵の具」という語があるから、各連のそこかしこに色彩というイメージがあることを掴みやすいです。 そこからこの1行。 >お会いしましたか?歩いてきましたか これによる転調が浮いていて (そもそも転調は浮かすためにあるので、これはおおむね成功しているといえます) (しかし欲を言うならば、もうすこし前後の連との淡いつながりを持たせてほしかった) ゆるく繋がった第一連と第三連を横断する歩道橋の役割を果たしていると僕は考えています。 第三連では >からになった絵の具 >散らばった空のチューブを >しずかにしずかに積み上げながら この行が第一連と第三連を言語上つなぐ役割を担っているのではないでしょうか。 最終連でも「色」が出てきますが、その最終行で >育たない夢の切れ端が重なる と〆られます。これが >からになった絵の具 >散らばった空のチューブを >しずかにしずかに積み上げながら とイメージの上で繋がっていると(ぼくは)思います。 連鎖(繋がり)を基調とする詩には、ひとつは言語上での繋がり、もうひとつはイメージ同士での繋がりがあります。 この詩はその2つの繋がりがバランス良く成り立っていて、 つまり僕は何が言いたいかというと、こういうのが「良い現代詩」というのではないでしょうか。
1>ゆるく繋がった第一連と第三連を横断する歩道橋の役割を果たしていると僕は考えています。 そういう効果を果たしてくれたと思います。 さらっと書いたように(自分自身)見えても、イメージの効果はかなり微調整しました。「良い現代詩」と言い切ってもらえて幸いです。分離や離反から強い意志を感じるような詩も書いてみたいです。 余談ですが、ユリイカに掲載されていた詩、好きな詩でした。
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