月に着床 - B-REVIEW
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PICK UP - REVIEW

ことば

ことばという幻想

純粋な疑問が織りなす美しさ。答えを探す途中に見た景色。

花骸

大人用おむつの中で

すごい

これ好きです 世界はどう終わっていくのだろうという現代の不安感を感じます。



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月に着床    

馬車馬から種馬へと華麗なる変貌を遂げ鋭く尖った棘は研がれてピンと上向き黒光りつまり偽りなきクマリの悪阻くらい辛い病/相対に幸いと災いが交互に立ち塞がり闇は加速し腹違いの姉妹が互いに仲違いその仲介に入るカリガリ博士は見るも無残に半分こ/末法。二つに裂けた海を渡る葬列の先頭で泪ぐむ未亡人の手には神の遺影/こんな夢を立て続けに見る精神状態は誰が見ても異常だから薬飲んで仕事も休んで先月買ったままだったゲームをしながら上司のLINEは無視していいよ/そこ退けそこ退け牡馬が通る背にラブドール引っ提げ歩く帰路に夕暮れ、凪、女郎花/黒く染まる遊具の伸びた影が俺と絡めば芽生える殺意をポケットのカイロに押し付けて溶かす/ボールプールに使捨てられた使用済みコンドームを口に入れる女児、綺麗な絵/令和元年/フェチシズムだけバラ売り問答口上騒音絡繰人形球体関節くるくる回る地球の時間、洗濯機の中のグミみたい私たちの命も乾く間もなく小さくなって消えなくなり溶けてとろけて透明になる声/漂白されたカラスの唐揚げ乾拭き空回る殻と骨と歯/連日連夜続く報道陣の黒眼/猿の山/学校で配られたプリントに印字された不審者目撃情報に描かれた粗末な素描には晒し首から下全部肌色の男性が描かれて、僕の好きなあの子は窓際の席で退屈そうに寝そべりながら机の穴をほじくり返している間にも胸がジュクジュクと大きくなっているに違いない/たわいない話、昔の話。忘れかけてた未来の話=くだらない愛の形に類似した詩。着床して白く ──夜ヲ、照ラセヨ


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作品データ

コメント数 : 0
P V 数 : 1237.7
お気に入り数: 0
投票数   : 0
ポイント数 : 8

作成日時 2020-03-10
コメント日時 2020-03-10
#現代詩
項目全期間(2025/04/12現在)投稿後10日間
叙情性22
前衛性22
可読性00
エンタメ00
技巧22
音韻22
構成00
総合ポイント88
 平均値  中央値 
叙情性22
前衛性22
可読性00
 エンタメ00
技巧22
音韻22
構成00
総合88
閲覧指数:1237.7
2025/04/12 00時10分44秒現在
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