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起床
六時になったら起こして と 言われたので 僕は 五時五十五分に起きあがる あの人を起こさなきゃ 起こさなきゃ が ひとりでに散歩に出ないよう リードを用意して 夏場だから 念のために帽子をかぶり 起こさなきゃ 起こさなきゃ と 焦って 汗が出ると不味いから 首にタオルを巻いた 天気もいいし 新鮮な空気も吸えそうだ あの人も 連れていこうかな あてどなく 気ままに 僕ら 出ていくのもいいな このまま 六時になっても起きあがらないで 朝の散歩に出てみない 大切な人よ そんなにきっちり目覚めないで 後で ちゃんとしっかり六時に間に合うから
起床 ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 918.3
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 0
作成日時 2017-07-15
コメント日時 2017-07-19
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
〈起こさなきゃ が ひとりでに散歩に出ないよう リードを用意して〉 このフレーズのユーモアがいいですね。 〈このまま 六時になっても起きあがらないで 朝の散歩に出てみない〉 きっちり、時間を守る、律儀な〈大切な人〉を起こさなきゃ・・・と焦っている語り手、というイメージなのですが、肉体が〈大切な人〉で、語り手は一足先に目覚めてしまった〈精神、心〉のような気もしました(そんな風に読んでみたい、きもしました。) 自分自身に、そんなにきっちり、かっちり時間を守って生きていないで、時にはダラッとしようよ、と語りかける、ような。 〈後で ちゃんとしっかり六時に間に合うから〉 少しぐらいルーズに生きても、ちゃんと間に合うよ、という締め方が素敵だなあ、と思いました。
0大切な人に献身的に尽くしている描写から始まって、どこかへ出かける支度をしている僕。 それは犬のいない犬の散歩のようで、辻褄が合う様で合わない展開が続いていく。 直接的な言葉はありませんが、どこか歪んだ世界を表しているように思いました。 後半は死という言葉が見えてきて、最終連でさらりと打ち消している。 どんな風に読むかで印象がまるで違ったものになる、そんな作品のように思いました。
0面白く読ませてもらいました。 起こさなきゃ が ひとりでに散歩に出ないよう ここからの展開がユニークで意表をつきます。 6時5分前に相手を起こすため、目覚めたはいいが自分も疲れている。 その5分の間にうとうとと見ている一種の白昼夢(という表現でいいかな?朝だけどw)のような そんな読み方もできますね。
0犬不在と思ったのですが、犬はタオルを首に巻いた「僕」なのかもしれないと思ったら、「起き上がる」は、まるで人間になることで、抑圧からの解放。 ついでに、6時起床の忙しい「あの人」も解放してあげたい。 そして最後の連、何が起きても一㎜の狂いもなく訪れる時間。 そんな風にも読めました。
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