別枠表示
タイルの目地
タイルの目地よ おまえは何を語るのか その黒い汚ならしい口で 何を語ろうというのか 錆びた□□□菌糸の放□□射迷路に 絡みつ□□く有刺鉄線のまどろ□□みは 溜□□□め息の周□□期に反転して 掴み得ぬ渇望□□□□を放擲しないのか 茫漠たる洗□□□浄液の滴□□りの中を 金も払□□わず探りを入れ□□□るのは 懇情の外□□□燃を懇願する□□下垂と 雨天のビニ□□□□ール傘の憂□□鬱さ タイルの目地よ おまえの黒く汚い口を以て 語るその言葉は 既に没落してしまった 瓶の底に怠惰に白□□□く結晶化した 固い蜂□□□蜜の滓の静□□寂に 去年の秋に咲い□□□た白い薔□□薇 の蒼い棘は空々□□□□しく折れて コロシアムに咲□□□く赤い□□ 蘭の花□□□は散り□□ 崩れ落ち□□る瓦の囁□□きに窒息する 魚の口とエラ□□□の開閉は 孤立した□□音波の粘性の計量となる 更迭の海馬は内□□燃する 恫喝に□□□微かに振動して 回旋す□□□る螺旋の□□□ 微細管を流れ□□□る体液の土葬は 慟哭する捩れた神□□□経繊維の 淡く反響す□□□る涙声にも逆流せず 鉱物質□□□の光沢に走る亀裂の愉悦 タイルの目地よ おまえは今 たおやかな惰眠を貪る柱頭の鼠となるか 転がる不眠に撹拌される鶏頭となるのか その黒く汚い口から吐かれる答えは □□□□□□□□!!!
タイルの目地 ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 845.0
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 1
作成日時 2017-07-08
コメント日時 2017-07-16
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
---|---|---|
叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 1 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合ポイント | 1 | 0 |
平均値 | 中央値 | |
---|---|---|
叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 1 | 1 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合 | 1 | 1 |
※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
的確な評が書けるかは自信ないです。 とゆーのも、この詩の立ち位置にどうしても納得できないモノを感じるから、かな。 タイルの目地の漆喰のとこですか、あそこに巣食ったカビって、絶対に取れないそうですね。 それに端を発して書かれた詩かな、と思います。 で、かなり古典的な匂いを感じる。 ボロボロの駝鳥とか、死んでも膝小僧だけはキレイだったとか、それ的な匂いね。 擬古調の文体からも、それらしさを感じます。 で。これはパロディなわけはないし、 「すっかりみすぼらしくなってしまってそれでも主張し続けるタイル」として認めることはできるけど、 それを鮮烈な印象として捉えるには…ゴメン、俺には無理ゲーですわ。 けしてそれを否定するわけじゃないんだけど、ね。 さらに、「新しさ」を追求するには、それっぽく作ってはいないと思うし。 プチ・ビジュアル・ポエトリー…タイルである必要は、あったわけだよね。 俺としては詩の立ち位置が宙ぶらりんな感じだったんですよ。 もちろん、詩の読み方は人それぞれだし、俺の感性がおかしい可能性もあります。 むしろ俺、詩人的にはおかしくなってると思うしwすみません、こんなバカなことしか書けません。
0コメントをありがとうございます。 確かに文体はやや古くさいですね。 詩の新しさや、詩の立ち位置ということについて、まだ感覚的にうまく掴めていないようです。 ご指摘ありがとうございました。
0□の羅列は、タイル、の視覚化・・・なのでしょうね。目地、という言葉には、目、が入っている。その目地に口があったら、何を語るか・・・。文字イメージからの発想でしょうか。 題名で「タイルの目地」と明かしてしまって、なおかつ一行目からそのことを明示してしまうよりも、たとえば二連目から初めて、なんだなんだ?と読者の心を沸き立たせて、それから〈タイルの目地よ〉と呼びかける(一連目を隠し、題名も、もう少しひねったものに変える)てみると、もっと読者の想像の余地が広がるかもしれません。 さびた・・・きんしのほう・・・しゃめいろに・・・と、区切られていくリズム、有刺鉄線、渇望、から喚起される、閉塞感と解放への秘められた欲求。このイメージの流れには、とても惹かれました。何が始まるのだろう、と読者を引きこんでいく。 でも、〈懇情の外□□□燃を懇願する□□下垂と〉あたりから、ちょっとついていくのが苦しかったです。 懇情(根性や今生と同音)、懇願、外燃(概念と同音)下垂(脳下垂体を連想しつつ、垂れ下がるもの、という文字通りの意味か?) 〈更迭の海馬は内□□燃する〉更迭(鋼鉄と同音)海馬は、脳内の組織でしょう、内燃は、外燃と対置されているのか・・・脳内の幻想が、漢語のイメージと共に外に溢れ出している、ように思われますが・・・それをタイルの目地の語りに仮託する、その想いの出所を知りたい、と思いました。
0まりもさん コメントをありがとうございます。 今読み返してみると、単調で捻りがなく、やや間延びした感は否めませんね。 また、タイルをじっと見つめていると、目がチカチカしてきたことから、脳内のイメージが湧いてきました。 でも、この部分は蛇足だったかもしれません。 ご指摘ありがとうございました。
0こういう、創造的な作品はとても好きです。センスが爆発していて、□を使うという試みも、成功していると 思います。なにより、言葉の響きのユニークさが一番感じられるところです。僕の記憶障害により、 内容を掴むことが難しかったのですが、レベルの高さや、知性と感性が感じられます。
0黒髪さん コメントをありがとうございます。 図形を多用した詩には、違和感や反発を感じる方が多いかもしれないと心配していたのですが、このようなコメントをいただけると励みになります。 まだ文章が堅く、解りにくい面があるようです。 ありがとうございました。
0こういったビジュアルに訴えかけるタイプの詩は良いと思う。ただし、タイトルが安直に過ぎるかもしれない。わたしなら、タイトルでも実験して、「□□□□□□□□」なんてタイトルにしたに違いない。それくらいのことを、やらないと、タイルの目地は語りかけない。わたしは清掃業をやっていた頃、タイルの目地が汚れないようにガムテープで養生したことがあったのだけど、目地というのはああ見えて虫やら埃やら何やらを溜め込んでいて、その建物の歴史を語るのではないかと思うほどに饒舌である。例えばこれが風呂のタイルであったとしても、その風呂の使い主の髪の毛やらの細胞、細胞の断片、ないしはDNAがあるわけでして、その歴史性というか、伝統というか、なんというか色々なものを感じさせられるものになると、詩のレベルがぐっと向上すると思う。で、そのために、わたしならあえてタイトルを変え、「□□□□□□□□」にすると思うのだ。これはあのアンディ・ウォーホルもびっくりな一発芸になり、じめじめしたかび臭い暗鬱さが、良い方向に吹っ飛ぶ(であろう)。
0kazさん コメントをありがとうございます。 確かにタイトルを「□□□□□□□□」にした方がインパクトがありますね。 どうも私には、本文がタイトルに負けてしまうと、読み手を失望させてしまうのではないかという心配が勝って、タイトルへの工夫や配慮が足りなくなってしまう傾向があるようです。 ご指摘ありがとうございました。
0