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幻
子どもたちが手をとりあって、 何やら歌いながら、 童謡めいたものを歌いながら、 日だまりの中でまわっているよ。 冬の陽はかたむいて、 道端にこんもり積もった落葉はあたたまって、 乳色の大気がおだやかに波うって、 紅や緑のすり切れたマフラーが、 香りのように揺れているよ。 いつまでも聞いていたいひびきだ。 どこまでも追いかけたいひびきだ。
幻 ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 1776.9
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 6
作成日時 2019-12-09
コメント日時 2019-12-14
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
---|---|---|
叙情性 | 5 | 5 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 1 | 1 |
構成 | 0 | 0 |
総合ポイント | 6 | 6 |
平均値 | 中央値 | |
---|---|---|
叙情性 | 2.5 | 2.5 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0.5 | 0.5 |
構成 | 0 | 0 |
総合 | 3 | 3 |
※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
>紅や緑のすり切れたマフラーが、 >香りのように揺れているよ。 この二行が 魅力的です。 最後の連で 説明的になってしまったと感じました。 読者も 詩に込められた 音や響きを読者の中でふくらませたいのに 作者の 背中が邪魔して、音や響きが 途絶えてしまっている感じがしました。 よって、わたしの個人的な意見ではありますが、最後の二行は 不必要だと思いました。
0真清水るる 様 コメントありがとうございます。 ・最後の連で 説明的になってしまったと感じました。 読者も 詩に込められた 音や響きを読者の中でふくらませたいのに 作者の 背中が邪魔して、音や響きが 途絶えてしまっている感じがしました。 →上気の内容を意識して改めて自分の書いたものを読み返してみました。ご指摘の通り、最後の二行の有無で詩のひびきが変わるのを感じました。 客観描写の中に自然に違う何かをしのばせたいと思い最後の二行を付け加えたのですが、想像以上に浮いてしまったようです。
0沙一 様 コメントありがとうございます。 タイトルの「幻」という一語に頼らずに、文章だけで幻を表現できたら、もっとよい作品になれたと思います。 →見抜かれてしまったようです。 ご指摘の通り、この作品についてはタイトルだけで、それが現実ではなく著者の幻視である事を示したつもりでした。その上で、現代では少なくなった子供たちの遊びの風景を描こうと試みました。しかし、幻の要素の明確な描写が欠けておりました。改めて作品を推敲します。
0結構上手い印象です。暖かな、或いは穏やかな情景がすっと入ってくる不思議な構成をされています。 >乳色の大気がおだやかに波うって、 >紅や緑のすり切れたマフラーが、 >香りのように揺れているよ。 ここが特に上手い気がしました。 香りを思わせる「乳色の大気」。また大気という非常に大きな映像を浮かべさせ、その中で小さく映えるマフラー。この構成だけでも上手いのですが、 ・香りのように マフラーが揺れているという比喩が、事前に準備した大気の波打った様子と相まって極めて効果的に動いています。 惜しいのはやはり締め方、「ひびき」を持ってくるなら1連目と2連目は確実に逆であった方がよかったと思いますし、ややイージーになりすぎているのではと。 「ひびき」を締めに持ってくるほど重要なのであれば、「ひびき」の大元である子どもをもっと描写した方がいい気がしました。 あと、幻、がタイトルなのですが、若干詩句と噛み合っていない印象です。実像を効果的に描写出来ているのに、幻、となる不自然さを解消出来れば、さらなる良作を目指せると思います。
0ふじりゅう 様 コメントありがとうございます。 ・惜しいのはやはり締め方、「ひびき」を持ってくるなら1連目と2連目は確実に逆であった方がよかったと 思いますし、ややイージーになりすぎているのではと。 →ご指摘の通り、最後の2行が浮いてしまった点に執筆当初は気付けませんでした。明らかに推敲不足でした。また、「ひびき」という言葉を生かすために1連目と2連目を逆にするという発想、これは秀逸だと感じました。実際入れ替えて読んだところ、異なる音が鳴り始めたのです。
0幻みたいだなぁと思ってタイトル見直したら「幻」だった。 一連目は「なにやら」や「めいた」とあってはっきりしないし、様子自体も今ではめったにないような光景で印象が薄い。 二連目では《マフラー》が(あるけど見えない)《香りのように揺れている》で視覚的な像が薄まっている。 そして最終連の二行ではひびきだけがあって、しかも、この二行の語り手の声が強い。そりゃあ幻みたいだなぁ、と思いました。
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