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夢の中、車が見つからない
昨日、こんな夢を見た。 薄紫色に染められた駐車場。 車が見つからないんです。 このままでは。 ああこのままでは… どこにも行けない。 帰れない。 だから探すのに見つからない。 見当たらない。 見えない。 探すけれど、見当たらない。 どこに置いたのか? 記憶は磨り潰されてペシャンコ。 何処へ? 消え果て ただ当て所もなく彷徨う。 空は青くても 夕方になっても 星空に照らされても こんなにも他人の車はあるというのに私だけの車だけがない。 端から端へ。 隅から隅っこ。 また最初から。 そして気づけば他者の車だけが入れ替わってまた始めから。 気づけば、錆び付いた他人の車だけが置いてあって、それでも探すけれどわからない。 疲れ果てて座り込んで見上げれば、空はただ青い。 嫌味なまでにただ青くて風だけが空しく頬を撫でていく。 ふと気づく。 幾夜も時は過ぎて、誰もいなくなり、全ては錆びて朽ちていくのに自分だけが何も変わらず。 幾万もの夜を越えて一人でただここにいたことを。 それでも見つからない。 自分だけが、探しても、探しても、ああ探しても…。
夢の中、車が見つからない ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 1795.6
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 0
作成日時 2019-11-16
コメント日時 2019-12-15
項目 | 全期間(2024/12/22現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
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エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
似た夢を見たことある。 俺の場合、街の真ん中で、自分の上半身がマンホールからひょっこり半分出ていてなぜか抜け出せない。恥ずかしい。人もたくさん通るのに。風化という言葉にぞっとしながら、うんこを漏らす。変な虫が寄ってこないか不安だ。不安。 この作品、夢のまま終わっているってのが残念だ。パチンコ屋の駐車場で焼かれていく赤子の見ていた夢とか何とか、詩作品として昇華するにはなにか足りない。夢の中で主体性を持って多少なり動けているだけ、主人公の「探しても、探しても、ああ探しても…。」というのも効いてない。
0夢であることを秘して書いたらどうなるんだろう? 興味をそそられました。
0夢をある程度、詩の形にして投稿したりしてる私からすると 悪くない形をしていると思います。 選んだ夢のチョイスも悪くないと思われます。 夢は、創作の宝庫ですよねと改めて感じました。
0最近詩作を始めたものです。 私もよく夢をきっかけとして、作品に膨らませることがあるので、この作り方にはすごい共感を持ちます。車が見つからない=先行きの見えない未来への不安といった形の暗喩になっているのかなと思いました。 また、率直な感想としては、夏目漱石の「夢十夜」に影響を受けているのかなと感じました。 自分1人置いていかれるような感覚というものも非常に共感できます。
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