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小銭のことば
今日はずいぶんと小銭が嬉しそうだ ジャラジャラ ジャラジャラ と、秘密には出来ない囁きを 口を抑え話し合っている 目配せして親に物をせがむ 子供心のようなを可愛らしさを覗かせて 構ってほしそうにポケットの素肌を叩く 薄く灯りが透けたコーデュロイの縦縞の裏で 隙間を弄び擦れ合う音が響く 轢いた砂利を踏み抜き進むその先も知らずに ニッケルとコッパーは糸くずと手を繋いで 祭囃子のリズムに合わせ 浮かれて、騒いで、揺れていた
小銭のことば ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 2572.4
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 46
作成日時 2019-11-01
コメント日時 2019-12-31
項目 | 全期間(2024/12/22現在) | 投稿後10日間 |
---|---|---|
叙情性 | 9 | 7 |
前衛性 | 1 | 1 |
可読性 | 5 | 4 |
エンタメ | 10 | 5 |
技巧 | 4 | 4 |
音韻 | 14 | 14 |
構成 | 3 | 3 |
総合ポイント | 46 | 38 |
平均値 | 中央値 | |
---|---|---|
叙情性 | 1.1 | 1 |
前衛性 | 0.1 | 0 |
可読性 | 0.6 | 1 |
エンタメ | 1.3 | 1 |
技巧 | 0.5 | 0 |
音韻 | 1.8 | 0 |
構成 | 0.4 | 0 |
総合 | 5.8 | 5 |
※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
好きな感じです。 ポイントつけさせて頂きました。
0余分なものがなく、着実に伝わってくるものがあります。選び抜かれた言葉で、読めて喜びを感じます。 ニッケルとコッパーなんていう言葉を見ると、喜びがわいてきます。うまいと思いました。 こういう表現は詩の一番の根本の一つだと思います。また、詩には自由な表現ができるということを、 感じました。 >目配せして この言葉などは、独創的だとも思いました。子供のかわいらしさや元気さ、嘘のなさを、感じられるように思います。言葉が限界まで張っているような感じ、ぎりぎりのラインで表現して詩作を戦っている感じがして、微妙な所まで、頭を使うことができる、また感覚も呼び起こされる感じがします。 >子供心のようなを可愛らしさを覗かせて ここは、タイプミスでしょうか。
0読んで下さりありがとうございます、 様々な意見を頂けてとても嬉しいです。 これを励みに詩を書いていきたいと思います。
0タイプミスの指摘、ありがとうございます。
0> ジャラジャラ > ジャラジャラ 行頭下げという初歩的なテクニックだが、その下げによるズレがポケットの中で小銭が跳ねている様をよく表せていて評価できる。技術の適所利用。
0硬貨ひとつから広がる詩の宇宙を感じました。
0上手な作品と感じました。祭の中にある主人公、歩行に合わせて揺れる硬貨の嬉しそうな音、それらを形にする詩句に風情を感じます。 やや気になったのは、主人公は硬貨の音を感じる人間であるものの、主役は硬貨であろうということです。主役にしてはやや描写が不足しているのではと。もう少し主人公が硬貨の音を詳しく聴いてみたり、表面を触ってみたり、年号を確認したり、何処で貰ったかに想いをはせたりすればより色濃い詩に出来た気がします。
0初読からかなり時間をおいて読み直しましたが、良いですね。言葉に動きを感じました。いきいきしています。 >秘密には出来ない囁きを >口を抑え話し合っている の「口を抑え」なんて細かいけど具体性を作り出してる。(あるとないとでは大違い) その動きは語り手の動きにつられて、なんだろうけど。 どんな話をしてるんだろうなぁ。
0ふじりゅうさん、指摘ありがとうございます。日頃Twitterで詩を書いているので、140字に収めることに慣れてしまい、大切なこの作品の詩情(おもむき)小銭達の視点や質感の描写が不足していたと後ほど感じました。
0コメントを下さった方へ、拙文ながらゆっくりと感想としてお返ししたいと思ってます。 皆様ありがとうございました。
0小銭から伝わる愉快さ、祭囃子のリズムの軽快さ。夏祭り、初秋の盆踊りなどが含意されているのだろうかと思いました。
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