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あいうえおを覚えた時、ままは泣いて喜んだ
あたしがうまれたひ いつもないてるままがわらってた うまれてきてくれてありがとう えがおをみたのはこれがはじめてだった おかあさんだいすきだよ かぜでひとりねていたとき きんきゅうのおしごとだからってままはいなくなっちゃった けほけほしてもだれもいない これがひとりぼっちということをしった さびしい、それが当たり前になった しってたよ、ぱぱはいないんでしょ? すこしだけぱぱがいないのはさびしいけど せまいへやでままとくらせたらそれでいいの そう思ってた。ずっと たしか雪の降る日にママは突然 ちいさく笑って男の人を連れてきた つねにこの男の人はお家にいるようになった ていねいにせっしなさいとママはいった とつぜん男の人が夜中私の部屋に入って なにもなかったようにしなきゃ、あの痛みも にげることはできないママは幸せそうだもん ぬぐのも自然と慣れるようになった ね、ママ?ママは幸せだもん。でもね のろいのような痛みが続くのならいっそ はじめて処女喪失してから8年が経った ひみつは母にバレたものの何も起きなかった ふしぎと母とも誰とも話さなくなった へんな子と学校で言われていた頃が懐かしい ほんじつ、私は19歳の誕生日を迎えた ままと呼んでいた女は男と何処かに消えた みんなには内緒。私は援交で稼いでいる むかしなんてないの。私が決めた道 めすとして生きていくのも悪くない もっとお金が、自由が欲しかった やっとお金が貯まった ゆっくりやっと過ごせる ようやく楽になれた、でもつかれちゃった 深夜未明。 S市K区アパートで40代男女の死体が発見されました。どちらも変死体であり、犯人と思われる女性は現在行方が分からず警察は行方を追っています。 わたしママに愛されたかったあいつよりも私を、私を見て欲しかった。どうか許してごめ んなさい。次は幸せな あかい いしきがなくなる うそのようなほんとうとじんせい えがおをわたしはむりやりつくって。笑って? おかあさん、まま
あいうえおを覚えた時、ままは泣いて喜んだ ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 2785.2
お気に入り数: 0
投票数 : 5
ポイント数 : 18
作成日時 2019-10-06
コメント日時 2019-10-22
項目 | 全期間(2024/12/21現在) | 投稿後10日間 |
---|---|---|
叙情性 | 6 | 2 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 2 | 2 |
エンタメ | 1 | 0 |
技巧 | 7 | 1 |
音韻 | 1 | 1 |
構成 | 1 | 1 |
総合ポイント | 18 | 7 |
平均値 | 中央値 | |
---|---|---|
叙情性 | 2 | 1 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0.7 | 1 |
エンタメ | 0.3 | 0 |
技巧 | 2.3 | 3 |
音韻 | 0.3 | 0 |
構成 | 0.3 | 0 |
総合 | 6 | 6 |
※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
- うそのようなほんとうとじんせい (yasu.na)
泣かせてくれますね。ここに日本語の見事な音と表記によって語られている物語には泣きそうになります。 >うそのようなほんとうとじんせい 私はここにアンダーラインを引きました。
0鳩村「かみさま」( https://www.breview.org/keijiban/?id=329 )は全編ひらがなで書かれていて、この詩の出だしと似ている 「かみさま」は非常に良い作品だと私は思っていて、批評文も書いた( https://www.breview.org/keijiban/?id=3175 )。 一方「あいうえおを〜」にはその感情を抱かない リアリティの差かもしれないと私は思う。「かみさま」はあざといと色々な方に言われているが、しかし私にとっては実在する知り合いの姿そのままで、十分にリアリティを感じられた。一方「あいうえお〜」は、例えるなら漫画家「知るかバカうどん」氏のような世界観。設定の救いの無さが行き過ぎてリアリティが無くなっている。 いやこういう少女もいるにはいるんだろうけどさ、でもエンカウントする率は相当低いだろうよ。こと詩なんてやってる奴らにとっては。それに対して「かみさま」の、いわゆる「ギリ健」は関わる可能性が高く、地方の公立学校出身者ならああこういうの学年に一人いたなと思えるぐらいだ。その差が詩に対する感想の差にも影響を及ぼしているだろう。
0こんばんは。第1連は主人公の年齢が低いという設定から平仮名表記にしたのかな、と思いました。というか、年齢がすすんでいる設定で少しずつ表記を変えていったという感じなのかな。まあ、それはそれとして、内容的には四連目からは想像がついてしまって、最終的には昔読んだレディコミ雑誌の漫画を思い出しました。
0さっきどなた様かの批評文を見てはじめて行頭があいうえお順に並んでいることに気づきました。 私はそれなしにいい詩だと思っていました…。
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