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無頼の男
すれ違い 肩を掠めた アウトサイダー 乾燥した体臭に 交じる煙草の匂い どうしようもなく甘い 警鐘が鳴り響く 焦がれて一体何になる 炙られて踊るのか 燃えかすになって終わりだ 煙草の煙は罠 揺蕩って 私を捕らえようとする 積まれた吸殻が咽び泣いている 男は気付かない 指も 視線も 酷薄そうな唇も 安っぽいヴィンテージの撒き餌 ゆらりと近づいてくる 指に挟まれた人魚姫よ 悲鳴もあげられず消えた人魚姫よ 海の泡にすらなれなかった 気分はいかが? 魂は薄汚れた灰になった 視線が絡み合い 感受した 目尻の皺に一抹のあまやかさ 警鐘がうるさい なのに 私は それなのに 私は
無頼の男 ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 1500.1
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 20
作成日時 2019-10-01
コメント日時 2019-10-08
項目 | 全期間(2024/12/21現在) | 投稿後10日間 |
---|---|---|
叙情性 | 8 | 8 |
前衛性 | 2 | 2 |
可読性 | 7 | 7 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 1 | 1 |
構成 | 2 | 2 |
総合ポイント | 20 | 20 |
平均値 | 中央値 | |
---|---|---|
叙情性 | 2 | 2 |
前衛性 | 0.5 | 0 |
可読性 | 1.8 | 1.5 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0.3 | 0 |
構成 | 0.5 | 0 |
総合 | 5 | 5 |
※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
テーマが独創的だと思いました。無頼の男、ってかっこいいし、面白い、独創的です。 最後の方の、 >なのに/私は/それなのに/私は この言葉が、感情を掻き立てて、すごく味わいが深いと思いました。
0社会から何かの拍子に外れてしまってさ迷っているような人が漂わせる独特の寂しさに惹き付けられたひとの憧憬と堕落がゆるやかに表現されていて、体験した訳じゃないのに分かる〜!と思ってしまいました。共感性の引き出し方がとっても上手。そういう人って世間的には学がない・だらしない・品がないなどとレッテルを貼られてやっかいものみたいな扱いにされてしまいがちですが、嫌われるような事ばかりして世間を雲の上から見下ろしているような、その生に対する無関心さは神経質な人には出せないもので、そこに憧れてしまうのは程度の差はあれど必然的とも言えるのかなと思います。批判している人だって、心の底では堕落しきってなんにも考えずに生きてみたいような、そんな事したくないようなもやもやで満たされていたりして。
0緊密な抒情が精緻に揺蕩って、海の泡になれないのだと思います。この詩では人形姫や私は機械部品の一部の様に働いて詩に参加しているのだと思いました。
0黒髪様、夏野ほたる様、エイクピア様、コメントありがとうございます! この詩は恥ずかしながら私の体験そのものなんです。 だから独創的だと感じていただけたのかもしれません。 最近、元彼が犯罪に手を染めてお縄になって、「何であんな人好きだったんだろう?」って考えているうちにできた詩です。 無頼の男のモデルは元彼と太宰治です(笑) 詩の最後の部分には当時の葛藤を詰め込んでいますので、気づいて下さって嬉しいです(о´∀`о) 結局何故好きだったのか分からないまま詩を完成させたのですが、夏野ほたる様のコメント後半を読んで「そういうことか~!」と理解しました。 謎が解明されました、ありがとうございます! 自分のことなのに変ですね(笑) そして共感して下さって、少し救われました。 人魚姫も私も、消費した後の吸殻にまで堕ちるんだぞー!と、いじけてしまった未来の私が警鐘を鳴らしています(・ε・` ) エイクピア様の、 >人形姫や私は機械部品の一部の様に働いて詩に参加しているのだと思いました。 というコメント、すごく的確ですね! 意図してなかったんですが、読み返すと確かに、「出来事」という機械全体の内の一部品のような感じがしますね。面白いです! 皆様への返信をひとつにまとめてしまってすみません。 コメントいただけて、すごく嬉しいです! (*´ω`*)
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