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ありふれた抒情をつづった詩
たりないことばかりが、 日々の越境を、 さまたげるばかりで もういいかいって 声に、この不適切の この不適格の この不適正の この不適合の この一人の男 としての たえがたきが、しげきされ ました。 (37.5度の微熱を オブラートに包んで 「38.5度もある」 って 口にした日の あの歪んだ唇が ふと思い、出されたのであります。 この柔らかな唇を、含んだあとに。) ……(もういいよ) …………(もういいって) ……………………(忘れました、よ) あいするひとがふたり、 いるんだってさ、 でもねぶきようだからあのこ、 ひとりしかあいせまんせんってさ たりないことばかりが、 日々の越境を、 さまたげるばかりで もういいかいって 声に、( 男の感傷ほど醜いものはない 男の感傷ほどみにくいものはない 男の感傷ほどみにくいものはない 男の感傷ほどみにくいものはない 男の感傷は醜い) わたしは最愛なる一日を見出したのであります。 わたし#は、きみ#も、すき#で、す。 「ほんとうに」 「ほんとう、に」 「も、」 「が」 もう詩的な言葉なんかやめたいしそろそろ直感をあんてなに振り切って文字をうにゃうにゃと紡いでいたいんだけど もう一人の言葉なんかやめたいしそろそろ二人であんてなを張り切って意味をにゃあにゃあと紡いでいたいんだけど わたし#は、きみ#が、すき#で、す。 言葉の重みに耐えきれずに轢死した、 あの4丁目の 曲がり角で 2軒隣の核家族 軒下には、言葉の骨が埋まっていたらしい。 捨て場所に困っていたのやも しれませぬね わたし#は、きみ#が、すき#で、す Moderato cantabile Moderato cantabile わたしは、きみも、すきでした。 Moderato cantabile Moderato cantabile わたしはきみがすきです
ありふれた抒情をつづった詩 ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 1873.6
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 6
作成日時 2019-09-14
コメント日時 2019-09-21
項目 | 全期間(2024/12/04現在) | 投稿後10日間 |
---|---|---|
叙情性 | 2 | 2 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 1 | 1 |
音韻 | 1 | 1 |
構成 | 2 | 2 |
総合ポイント | 6 | 6 |
平均値 | 中央値 | |
---|---|---|
叙情性 | 1 | 1 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0.5 | 0.5 |
音韻 | 0.5 | 0.5 |
構成 | 1 | 1 |
総合 | 3 | 3 |
※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
こんにちは。何回か読み返す度に、新たな気付きが出てくるような、不思議な詩だと思いました。 まず印象深かったのが、 「言葉の骨」という表現です。私は人と言葉を交わそうとしても、飲み込んでしまうことがよくあるため、この表現がそのことと重なりました。 平仮名で書いているところは、強い想いが込められているような気がします。 >もう詩的な言葉なんかやめたいしそろそろ直感をあんてなに振り切って文字をうにゃうにゃと紡いでいたいんだけど 「言葉の重み」を強く感じてしまう「わたし」の、素直な気持ちが綴られており、その気持ちがだんだん言葉となっていく様子、そして最後に わたしはきみがすきです とシンプルに表現されているところに心を動かされました。
0つつみ 様 >何回か読み返す度に、新たな気付きが出てくるような、不思議な詩だと思いました。 数度にわたって読んでいただけた、ということがとても嬉しいです。不思議な詩、という評価も同じくして。 また、「言葉の骨」、私も気に入っている表現です。身体の中に蓄積されているのでしょうね。 >もう詩的な言葉なんかやめたいしそろそろ直感をあんてなに振り切って文字をうにゃうにゃと紡いでいたいんだけど >もう一人の言葉なんかやめたいしそろそろ二人であんてなを張り切って意味をにゃあにゃあと紡いでいたいんだけど この箇所を中心として終盤にかけて読んでいただけたこと、私にもこの構造を通して感じてほしい抒情がありましたので、感謝致します。「心を動かされ」たというコメントは、作者の私にとってこれ以上ない喜びです。 拙作をお読みいただき、またコメントをくださってありがとうございました。
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