別枠表示
えかきうた
(指でなぞったアルバムの絵描き歌 (モノクロのほっぺがエコーする畳の角 (それは堕落 (あれはギンヤンマ (黒の鉛筆の落書き 空蝉をからかう彗星の真下、 自由帳という物質が力づくで開いた扉、 の真下にこびり付いた足跡が 取 れ な い 、 取れない、 棚の木霊・・・ (・・・こだま・・・ カナ・カナ・カナ・・(カナカナ・カナカナカナ・・・ 指で躍動するアルバムの絵描き歌 せんが、ふわっと こっちに いったり あっちに きみは むしして ゆうらんせんのような えがお かなしばりにあいそうな ぶあいそう 再び時計を逆回しにして遊ぶ モノトーンの情熱 (あ、ギンヤンマ飛んだ それは堕落 薄ら寒い涙痕 それは太陽から逃げる箒星の尾のように 摩耗したカセットテープのような アルバムの一部と化す カナ・カナ・カナ・・・(カナ・・・カナ・・・・・・カナ・・・ ) 閉じたら大人の私の足。
えかきうた ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 2485.5
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 3
作成日時 2019-09-10
コメント日時 2019-10-01
項目 | 全期間(2024/12/04現在) | 投稿後10日間 |
---|---|---|
叙情性 | 3 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合ポイント | 3 | 0 |
平均値 | 中央値 | |
---|---|---|
叙情性 | 3 | 3 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合 | 3 | 3 |
※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
意外にも技巧が優れた作品をふじりゅうさんは書けるのかと感心しました。そこで、ネット詩における痛烈ともいえる批判が浮かびます。「詩論が書けぬ者は信用出来ない」と。 現代詩を私なりに定義すれば、何でもあり、となる。白紙であっても、これは新しい詩であると言い切れてしまう。根拠無き、覚悟無き放言という言論に近い。であればこそ、詩論を皆が示すべきだと思う。少なくともステイトメントを書くべきだと思うのです。当作品についての自説を求める者ではありません。ふじりゅうさん、あなたは詩論を持っていますか?書けますか?というみうらの自らを省みないで投じる当掲示板への一石であります。無論、なんとなくに書かれた作品があって良いと思います。ステイトメントが示されることによって作品の捉えられ方に縛りが生じてしまう弊害もあるかもしれませんが、「知的遊戯」であると現代詩投稿サイトの空間を標榜するのであれば、詩論を互いに示詩合いたいと願います。私は次回の投稿作品、詩論を書きます。どうぞ、よろしければ、ふじりゅうさんも。
0みうらさんと同様、技巧的には結構うまいというのが初読の印象でした。そして同じく、その先を求めてしまいます。つまり、なぜこの形式を選んだのか、という問いに説得力のある答えを作品から読み取りにくいように感じるという点です。それはこの作品が選んだそのスタイルにおいて、技術的問題がそれなりにスマートに解決されているからこそ発生する問題でもあるのですが、スタイルにおける実験というものを通り越した、スタイルの必然性が欲しいというのが正直なところでした。 別の書き方をすると、この作品を書かせたはずの初期衝動と作品における言葉やスタイルといったものが、密によりあってひとつの意図を紡いでいて欲しい。そう感じました。
0修正:密によりあってひとつの意図を紡いでいて欲しい --> 「意図」ではなく「糸」でした
0みうらさん、ありがとうございます。 本作は、自分の思うところとしては、今の自分のMAXを出した作品だと思っています。しかし、技巧、これは私にとっては逃げでしかないような気がしています。人の心を動かすことは容易ではないのだと気付かされて、単純に勉強不足だと思い至るところです。実際のところ、本作に対しても、全体に対しても、ステートメントを理論的に、明確に表すことはできません。言えるのは、その場しのぎのありふれた詩への思いのみです。
0survofさん、ありがとうございます。 大変参考になるご意見をありがとうございます。確かに密接ではない。密接ではないのはなぜかといいますと、「初期微動」が本作においては無かったからだと自己反省致すところです。つまり、楽しく詩を書けていない、という一点、自我をもって詩を書いていない点(書かされたように書いている)が、致命的で絶望的な欠点であると考えます。面白い作品が書けるよう、精進せねばならないなと考えるところでございます。
0ミスタイプかもですが「微動」ではなく「衝動」(しょうどう)っすね。「詩情」とは何か?っていうのをいま思いついたまま書くとすると「言葉にしたいという衝動」だと思います。であるとすると「詩」とは「衝動の残骸」で、「残骸整理」がうまくいくと「衝動」が読み手に伝わるんだと思います。これが私の今この瞬間における「詩論」です。
0衝動、でしたね、失礼しました。詩論、参考になります。ありがとうございます。
0すみません、コメントの内容に誤りがありました。本作品にとても感動しました。ライトレスですみません。
0みうらさん、ありがとうございます! 私も、みうらさんの事を勘違いしていました。しかし、それが今明らかになった、そのような心地です! 感動したとのコメントを頂いて、私も感動しました! 嬉しすぎて感謝の言葉しかありません。 私をまた一歩学ばせて頂き、本当に本当にありがとうございました!
0ポップ。という言葉が今の時代どれだけ力を持つのかわからないですが、初見はポップだな、と思いました。そのポップな描写の中に「堕落」という、響き自体が強く、どこか艶めかしい単語が放り込まれている。この「堕落」という単語を軸にして回っている作品だと思いました。浮遊感のある一節、一節が「堕落」の一語で堕ちていき、過剰なエロティシズムさえ感じさせます。最後の「閉じたら大人の私の足」は秘め事を連想させ、この作品を完成へと見事導いていると思います。 技術的な面で言えばこのような技巧が凝らされた理由は、エロティックな秘め事が途切れ途切れの意識の中で行われている様が描かれていると認識すれば、とても納得が行きます。効果的だと思います。この作品には作り手として成熟しつつあるふじりゅうさんがいる。それが「ふじりゅうの肉迫」などと違い、なかなか見えなかったことで評価が難しかった一面もありました。ですが作り手ふじりゅうさんが見えれば、この作品はかなりに手練れた作者の書いた良作に入るのではないかと思いました。
0ステレオさん、ありがとうございます! 初見でどれだけポップさを出せるか、は結構気を使っているところです。読む→読み込む に発展するために、受け入れられやすいポップさ、目を引くものをどれだけだしうるか、はかなり考えます。 ポップの中に入る浮いた不穏な表現、そこをほつれとして始まる作中世界というテクニックはめちゃくちゃ多用する構成でして、夏野さんをパクったものです 笑 性的な感情を明確に入れた訳では無いのですが、若い恋愛には大人の恋愛には絶対に及ばない極上のエロさがあると思ってます。つまり、ただ触れてみたい、ですとか、ただ裸体を見てみたい、ですとか、そんなささいなチラリズムが1番エロいと思ってます。 前回のキャスでもご指摘された通り、本作はふじりゅうという人間を封じ込め、言っちゃ悪いのですが技巧的な詩、的な何かが全面に押し出された作品でした。ちょっと方向性を見失っている気もしています。1回原点に戻って、挑戦的な作品を書いていきたいと考えております。 最近ガチのスランプですが、次作もお読みくだされば嬉しいです!
0