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海の向こう
海よ 遠州灘の荒海よ 二度とおまへに会うことはない 彼女は 初恋の人は 海の向こうへ行ってしまった それでもおれは振り返らない 空は生だ かつておれは空から生まれた 紺碧の海を見下ろし 空から生まれ落ちた 空の青と海のあをの狭間を 白鳥のように揺蕩つてゐた 海は死だ かつて彼女は海に魅了された 真っ黒な夜の海の 波と彼女はひとつになつた 恐ろしく高い波が押し寄せて 強い力で死の世界へと攫つてゆく 彼女は少女のまま 海の向こうに行つてしまつた 海よ 遠州灘の荒海よ 二度とおまへに会うことはない おれは彼女がいなくとも 立ち続けると決めたのだ おれは生きる 彼女のいない時間を 生き延びるのだ さうして大人になって 彼女じゃない 誰か別の人を 好きになる おれは大人になるのだ
海の向こう ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 1506.4
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 0
作成日時 2019-09-03
コメント日時 2019-09-12
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合ポイント | 0 | 0 |
平均値 | 中央値 | |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
詩句の調子は強いですが去ってしまったのか失われたのか、そんな少女への悲しみがありますね。別れの詩。ある意味では誰もが通る決別と成長、生きていくしかないと割り切った感情を歌っているのだろうと感じました。
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