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anthem
腕に 足に 首に 唇に 爪先に 額に 指先に 踝に まだ なお 幼い体の隅々に 貴方のイメージの欠片 幸福な夢 夜の中に 硝子の音 潰れた左目が宇宙を見てる頃だよ 君の左手にそっと火をつけたげる 内緒だよ 君の故郷を燃やしてあげる ふふふ。内緒 光 透け 夜の海の広さ まだ硝子の胸を裂いて 溢れる 声は 夜を往く渡り鳥の交わす 響く 髪 揺れ 要らない 愛しい 血を落として歩いてきたんでしょう 鐘が鳴って 誰もが祈り乞う声を 常に殺しながら 愛しいと抱いた 指 白 は 夜に溶ける 残像 鏡の中の僕 角と耳と尾 神様の獣 君もそう? あぁ、君が切ない鳥の声で鳴くから たまんない たまんない 君の苦鳴が どれだけ 僕の幸せを呼んだか 僕が何度心の中で涙を落としたか もっと深く刺したかった 1mmも傷つけたくないな ナイフの刃に映る新月 ベッドから落ちる死者のような腕 張り詰めるものを殺さないで 張り詰めたままでそこに受け入れて ちゃんと傷つこう?違う? 傷、欲しいでしょう これまでの 惨めと傷みと悲しみを 僕の咥内に押し込めて 飲んであげる 失敗 失敗 失敗 君の右目に映る空 焦がしたかった 焦がしたげる 嫉妬で黒くなった肺で笑った ハイんなってね あれ、また、嘘? ふふふ。 僕 嘘つかないよ さよなら 信じていて 震えてしまう すれ違ってしまう僕らを 君のその不細工な命を 裸足で辿る道を 左目から生える翼を どうか 裏切らないで ほどいたげる 逃がしたげる 僕が叫ぶ 笑う 願う 君も 夢見てる
anthem ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 867.2
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 0
作成日時 2017-06-04
コメント日時 2017-06-23
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
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エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
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総合ポイント | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
すみません、ミスがありました。信じていて 震えてしまうの間を半角スペースを、全角スペースにして下さい。お忙しいところ、お手数をおかけします。
0anthem、讃歌、祝歌、聖歌・・・辞書ではこうした意味が出てきますが・・・ロックミュージックなどでは、また異なった意味合いで用いられるのでしょうか。詳しい方に伺いたいです。 全身をくまなく愛おしまれている幼子・・・のイメージが、「硝子の音」「潰れた左目が」の辺りから、急に破壊されていくもの、不穏イメージ、に変化する。転調しているように感じます。 「君の故郷を燃やしてあげる」「誰もが祈り乞う声を/常に殺しながら/愛しいと抱いた」刹那的な、破壊衝動、嗜虐衝動、のようなもの。 「君の苦鳴が どれだけ 僕の幸せを呼んだか 僕が何度心の中で涙を落としたか/もっと深く刺したかった 1mmも傷つけたくないな」傷つけたい、傷つけたくない。アンビバレントな感情の中で、本来は共に生きたい、という感情が、共に滅びてしまいたい、というエネルギーに回収されていくように感じました。 左、には、何か特別なイメージがあるのか・・・中盤から後半にかけて、言葉があふれるままに絞り出しているような印象も受けるのですが(「あれ、また、嘘?/ふふふ。」というような挿入部分が、流れというか勢いを、むしろ削いでしまっているようにも感じます)前半から中盤にかけての転調部分が魅力的な作品だと思いました。
0花緒さん お読みくださり、ありがとうございます。 仰る通り、前半から中盤にかけてはすらすらと纏まって書けたのですが、後半は息切れした、というより、書きたい感情が様々に溢れて、巧く纏められなかった作品です。ポエム感はとても強いですね。特に、ご指摘の通り後半、「さよなら 信じていて 震えてしまう すれ違ってしまう僕らを 君のその不細工な命を 裸足で辿る道を」等は、私の嫌悪してきた、悪い意味でのポエムそのものだと思います。ただ、その時の気持ちを正直に書こうと思ったらこうなりました。巧い表現が見つからなく、ひねりも無くありきたりな表現に堕してしまいました。 最近、何故ポエムが悪いのかとも考えます。生の複雑な感情や状態を、知識や知性や工夫や敏感で繊細な感覚も無く、有り触れた、とってつけたような言葉で表してしまうからかな、とか。そんなものが人の琴線に触れるわけない、どころか、真剣に言葉と向き合っている人にとっては苛立たせてしまうだけかなとか。ただ、使われる言葉に罪はない。前から言っていますが、私はくさいフレーズ、ベタなフレーズを巧く使いこなしたいと考えています。それを効果的にやるには、やはり並々ならぬセンスがいるのでしょうね…。精進します。 実は、現状、この作品、B-REVIEWに投稿したものとしては、「ring」の次くらいに気に入っていています。問題の後半部分ですが、私は今まで詩作をするとき負の感情を前面に出してきた(出さざるを得なかった)のですが、この作品の、後半は痛みの中にも希望を見出そうとしています。おそらく、それが、バランス調整が崩れたことと関係がある。巧く言えないですが、希望を描くことは絶望を描くより難しいのかもしれません。絶望は有り触れているが、本当の意味での希望はどこにも無い、と思ってしまうくらいに、希少なものに思えるから。私の描いている「希望」も、人から見れば鼻で笑ってしまう程度の幻想なのかもしれないし、まだまだ私にはそれを描ける力が無いのか。そもそも、個人にとっての希望など、他人から見たらどうでも良い、下手したら憎らしいものなのではないかとか。色々考えてしまい、答えは出ません。巧く纏まりませんが、引き続き、考えて詩作に反映させられたらと思います。ポエム感も使いこなせる書き手になれたらなぁと思います。 お読みくださり、感想・ご批評をいただき、ありがとうございました。
0まりもさん お読みくださり、ありがとうございます。 私はロック等を聴く中でアンセムという言葉を覚え、そこになんとなく、他者と共有する歌、1つの集団のシンボル的な歌、というイメージを持っていたのですが、改めて調べたところ、やはり教会での聖歌・讃歌・祝歌のようなところから転じて、何かの集団を賛美し応援する歌、そのミュージシャンの象徴的な、代表的な歌、という意味になっているようです。https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1448812999 私は、この詩を、「君」に代表される「誰か」と思いを共有する、またはそれに挑戦していく過程の詩と思っているので、1人ではなく2人、集団、「僕ら」を勇気づけ応援する歌という意味で、anthemとつけました。 転調部分を褒めてくださり、ありがとうございます。人生も人間関係も、転調していくものだと思います。刹那的な、破壊衝動、嗜虐衝動、と言っていただきましたが、どうしても人と関わる中で、建設的なばかりでない、破壊的な感情も出てしまうものだと思います。燃やす、に関しては、私は破壊的なイメージばかりを抱いているわけでは無いです。むしろ、燃焼させる、火が拡がる、など、こう、ばーにん!なイメージが(何を言っているんだ)火は、破壊的な一方で、人を温め、熱くもする。負のイメージばかりではないところを、この詩には込めたかった。それに、炎は綺麗なものです。 アンビバレントな感情は全くその通りで、その辺を的確に読んでいただけて嬉しいです。「本来は共に生きたい、という感情が、共に滅びてしまいたい、というエネルギーに回収されていく」は、私の中では少し違っていて、後半は「ほどいたげる/逃がしたげる」が入る通り、この詩の結末は「共に滅びてしまいたい」ではなく「別れてそれぞれに生きていくこと」です。だから、「さよなら 信じていて 震えてしまう すれ違ってしまう僕らを 君のその不細工な命を 裸足で辿る道を」が入るし、別れて生きていくこと、それでも何かを共有しているのだという願いや鼓舞を、anthemというタイトルには含ませたつもりでした。左に関しては、世間一般的に、右に対して負のイメージがありませんか?その程度のうっすらした象徴性ですが、私自身、まっとうでも正当でもない、負の生(?)を送ってきたという認識があるので、そうした、負い目を抱いている「君」(誰か)に対する肯定として、「左目から生える翼」等を入れてみたところがあります。 中盤以降は、花緒さんにもご指摘いただいてレスしたように、言葉や感情を巧く纏められませんでした。書く勢いはあったのですが、コントロールできず。却って勢いを殺してしまってみえる、というご指摘はその通りと思います。自分でも書いているうちから感じていました。それでも、書きたかったという後半ではあります。もう少し、推敲して、前半から後半までの流れを滑らかにすると、勢いが持続されたかもしれないな、とか。精進します。 前向きな詩は難しいですね。。。でも、気に入っている詩ですし、またチャレンジしたいなと考えています。 お読みくださり、感想・ご批評をいただき、ありがとうございました。
0こんにちは。 二度ほど拝読しましたが、最後の「夢見てる」をどう捉えるか。私は「夢見てる」って凄く希望感の ある言葉だな、と思いましたが、世間一般に「夢オチ」ってあるじゃないですか。なんだ、夢の話か、 で醒めてしまうといったような。これは希望を抱いている、の意の「夢見てる」だと思ったのですが、 この一語が重たくていいと思うんですね。 前述された暴力衝動みたいなものが、ふっと消える希望、又はアンビバレントな内心が 整う、といった有様が、この一語で想起させられて、嗚呼、読みに付き合って良かったかな、 と思いました。
0白犬さん >「本来は共に生きたい、という感情が、共に滅びてしまいたい、というエネルギーに回収されていく」は、私の中では少し違っていて、後半は「ほどいたげる/逃がしたげる」が入る通り、この詩の結末は「共に滅びてしまいたい」ではなく「別れてそれぞれに生きていくこと」です。 こうした、作者の側からの「思い」を聞けるということ、それが、双方向メディア(といっていいのかな)の投稿掲示板の醍醐味だと思います。なるほど、と納得しながら読みました。 「ばーにん」・・・私も否定的な感覚ではなく、魂を燃やす、燃焼させる、生き切る、というような、情熱を掻き立てるイメージとして、肯定的な意味でも捉えています。その意識が高じて、私も自分の詩の中に燃える、燃やす、焼き尽くす、といったイメージを持ち込むことが多く・・・コワイなどと言われますが(笑) ありがとうございました。
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