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映像
舞台 3つのスポットライト それぞれの下に人物 両端は普段着 中央は雨合羽 「我は正しい」 「私が正義だ」 両端の人物は同時に声を発する 「マナーに従い、この事案は間違っている!」 「慣習通り、これは問題ではない!」 同時に。 「彼ははこう言った!」 「彼はそうではない!」 同時に。 「人を傷つけ、不安にさせる! 撤回すべき!」 「称賛せよ、声高らかに! 高く掲げろ!」 同時に。 雨が降る。中央の人物に雨が降り出す。 「あの男は間違い、我が正しい!」 「あの男は不正義、私が正義だ!」 雨が降る。次第に強くなる、雨が降る。 「あの男は間違い、我が正しい!」 「あの男は不正義、私が正義だ!」 雨が降る。さらに強くなる雨は、両端の人物の声を消し始める。 「あの男は間違い、我が正しい!」 「あの男は不正義、私が正義だ!」 雨が降る。雨脚がさらに強くなる。人の声はかすかにしか聞こえない。 「あの男は間違い、我が正しい!」 「あの男は不正義、私が正義だ!」 雨が降る。豪雨となり、人の声はもう聞こえない。 「」 「」 雨が降る。次第に両端のスポットライトは暗くなり始める。 「」 「」 雨が降る。豪雨は何もかも聞こえない。両端のスポットライトは暗い。 「」 「」 雨が降る。豪雨でないも聞こえない。両端のスポットライトは消えた。 雨が降る。中央の人物に延々と強く降る。 雨が降る。中央の人物に延々と強く降る。 雨が降る。中央の人物に延々と強く降る。 雨が止む。 雨合羽の人物は初めて顔を外気にさらした。 「怒りと妄執は漆黒の沈黙に消え去った! 我らが戦うべきは黒色に消えた蒙昧などではなく、 白、何物にも穢されてもいない純白なり! 目の前にある純白へ! そこに書き記せ、想いを願いを祈りを色彩を風景を心象を平和を生命を戦争を孤独を感動を友情を愛情を火炎を大風を瀑布を大波を大樹を夢想を宇宙を大地を神仏を信仰を共感を気象を厳寒を風雪を陶酔を激情を冷徹を爆走を花鳥を風月を芳香を記録を学問をありとあらゆるものを、文字に乗せて! 我らは何なのか、何者なのか! 我らこそがネット詩人! 我らは自由だ!」 暗転 暗転 暗転 暗転 明転 白。純白なる世界が広がる。 何をしても良い。暗闇の静寂へ消え去りしものを除いて。 さあ、書き出そう。
映像 ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 1685.9
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 4
作成日時 2019-08-21
コメント日時 2019-08-24
項目 | 全期間(2024/12/26現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 1 | 1 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 1 | 1 |
エンタメ | 1 | 1 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 1 | 1 |
構成 | 0 | 0 |
総合ポイント | 4 | 4 |
平均値 | 中央値 | |
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叙情性 | 1 | 1 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 1 | 1 |
エンタメ | 1 | 1 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 1 | 1 |
構成 | 0 | 0 |
総合 | 4 | 4 |
※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
好きでした。羽田さんの詩は結構気になってて、きちんと自分で考え、経験して来たことに基づいているのかなと思えるような、独特の暖かみのようなものを感じるところが好きです。最近色々頭の中が忙しいので、また、読み返して咀嚼出来たらと思います。
0白犬さん、こんにちは。 今回運営までカードが出てしまう事態になってしまったのですが、仕切りなおそう、という意味を込めて投稿しました。 原型は15年前に書いた作品で、一部手直ししました。 咀嚼して感じたことがあれば、ここに書いてくれるとうれしいです。 では皆さん。 >何をしても良い。暗闇の静寂へ消え去りしものを除いて。 >さあ、書き出そう。 書き出しましょう!
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