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ファルセナ語を話す少女
あの子はファルセナ語をはなす。 みゅーぺるまるみほ、らふぁれんたるなー。 わたしは日本語でおへんじ、えーっと、そうですね、そういうときもあります。 ツェンダ語、マジュル語、タクラタ語。 新入社員はフィンラビア語ではなすので、 あの子といつも仲がいい。 ピーチクパーチク伝書雲雀の言うことには、 ファルセナのお国はいつも争いが絶えず、 フィンラビアと不可侵条約を結ぶことにしたらしい。 母はテケルマルク語ではなす。 日本と姉妹国家として、かつては貿易、環太平洋ナントカ条約。 二十余年の時を経て、 国交は辛くも断絶された。 おくにことばは美しい、 良く知る世界の辞書は厚い。 愛の言葉をためこみましたか? それとも武器を揃えたかしら 誰しも生まれた国を守る、 二度と戻らない歴史の事を、 愛していますと言いたくて。 お国は滅んだ、日本語の国。 そうしてひらがなと、カタカナだけが残りました。 あの子はファルセナ語をはなす。 みゅーぺるまるみほ、らふぁれんたるなー。 わたしはシャヴィダ語でおへんじ、 じゃせびーでいだ、あぐりふぁんぼ。
ファルセナ語を話す少女 ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 1659.0
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 13
作成日時 2019-08-14
コメント日時 2019-08-16
項目 | 全期間(2024/12/26現在) | 投稿後10日間 |
---|---|---|
叙情性 | 5 | 5 |
前衛性 | 2 | 2 |
可読性 | 1 | 1 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 5 | 5 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合ポイント | 13 | 13 |
平均値 | 中央値 | |
---|---|---|
叙情性 | 5 | 5 |
前衛性 | 2 | 2 |
可読性 | 1 | 1 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 5 | 5 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合 | 13 | 13 |
※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
蛾兆ボルカさん、コメントありがとうございます。 詩中の言語はすべて架空の言語で、意味はあってないようなものなんですが、主人公の言語は少女の言語と対照的にしたくて。自らの言語を選んだ主人公の言葉が、「ハードボイルド」に聞こえるというのはある意味ぴったりで、音の響きで選んだ羅列が想像していた印象で伝わっているのかな、と思うと、嬉しい限りです。 言葉の使い方は多種多様で、全てが通じることはないけど…でも…という緩やかな諦めと無理のない歩み寄りが同居する空気感のことを映したかったので…。見えないことはたくさんあっても、やっていけるなあ、みたいな。とりとめのないコメント返信ですみません。
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