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人間の肥やし
記憶になんて残っちゃいないよ もう、さっぱりね スマホの写真は消しちゃったしさ すこし前にもらったお財布だって もう それに、 声や、匂い、こぼれ落ちる涙におぼえた あの感情も なにもない荒地で 水をまいたって 思い浮かぶようだよ ぼたぼたとこぼれ落ちる 涙が 記憶になんて、残っちゃいないだろう 両の目に映っているのは、 なんにも残っていない 荒地のようだね もうなんども 水をまいてはみたんだけどね たねは1つも、ね。 「もうなんにも おぼえちゃいなくて もっというと、 わすれてしまいたくて それでいて、 あなたがだれかとてをつないでおゃ べりをしていつかこどもがうまれ ておやになってしあわせになるん だってことをおもうと 甘噛みされた日のことを おもいだすんだよ きもいよね きもいんだよ」 だから私は、 あなたの荒地の中で 水をまき続けるのだろうよ あなたはどうでしょう 1人の人間に注ぐ 6割の愛情があれば、 もう充分です。 繋ぐ手に疑問を抱くような 愛情で しあわせになってもいいじゃない 10年に1度 目の眩むような 光景を求めて。 私はあなたの記憶の中で、 荒地の肥やしと なっていたい。
人間の肥やし ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 2311.6
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 0
作成日時 2019-08-03
コメント日時 2019-08-24
項目 | 全期間(2024/12/26現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
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総合ポイント | 0 | 0 |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
最近、インプットが足りていません。もしよろしかったら、おすすめの詩集(ないしは創作の刺激となりそうな本、など)など教えていただけませんでしょうか? 宜しくお願い致します。
0私もこれから書いますが、思潮社から出た新国誠一の現代詩文庫は良さそう
0渡辺八畳 様 はじめて名前を聞きました。教えていただいて、ありがとうございます。私も買ってみようと思います。 重ねて、コメントをありがとうございました。
0どうにも強度に欠けている印象を禁じ得ない。一つ一つ、細部を見れば左部氏の技術を前面に押し出した作風は見受けられ、そこは安心した節はあるものの、ややストレートに書きすぎている箇所があった。 >スマホの写真は消しちゃったしさ >すこし前にもらったお財布だって もう >それに、 >声や、匂い、こぼれ落ちる涙におぼえた >あの感情も このあたりの表現は、もう少し、左部さんの技巧をもってすれば例えば「スマホから消えていく写真」という情景に更なる詩情を与えることも可能だったのでは、という考えが生まれてしまった。 他方、記憶→荒野のつなぎ方、また台詞のパートの、特に「きもいよね→きもいんだよ」という切り返しなどは魅力的で、純粋にさすがだな、と感じた。
0ふじりゅう 様 本作に関しては、誤字もあり投稿後に自分としても後悔してしまった作品です。何かと申し訳ないところでは。私としては田村隆一「帰途」のような叙情を持った詩を書こうと思ったのですが、推敲が足りなかったようです。 あえてストレートに書いた箇所もありますが、スマホの写真の一文に関しては、ちょっと自分でもどうすべきか、というのは思い起こされないですね。ご指摘、真摯に受け止めます。 会話文の箇所をお褒めいただき、嬉しく思います。 コメントをありがとうございました。
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