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このあたりまえじゃない日々にあたりまえの祝福を
無意識に止めていた呼吸 肺から去年のクリスマスを吐き出して 胸いっぱいに夏の熱風を吸いこむ ためらいがちな肺胞 一日一日はまどろみのなかで置換され 気がつけば9月1日 まだ暑くたってもう夏は終わって 早いね 100メートル走みたいだね なんて 一つ夏を失って 一つ齢をとって これでよかったのかな? 心の片隅で思っても 時間は過ぎて 予言しよう 君の夏は去年の焼き直しみたいなもので つまり去年と大して変わらない やたら暑いだけの代わり映えのしない日々 でもさ こんなくだらない予言なんて 打ち壊してよ 今年の夏は最高密度に充実してたって 自己ベスト更新だって 笑ってよ 残り時間は二か月 さあ、君はどうする?
このあたりまえじゃない日々にあたりまえの祝福を ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 1796.9
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 18
作成日時 2019-06-30
コメント日時 2019-07-06
項目 | 全期間(2024/12/22現在) | 投稿後10日間 |
---|---|---|
叙情性 | 5 | 5 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 7 | 7 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 3 | 3 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 3 | 3 |
総合ポイント | 18 | 18 |
平均値 | 中央値 | |
---|---|---|
叙情性 | 2.5 | 2.5 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 3.5 | 3.5 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 1.5 | 1.5 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 1.5 | 1.5 |
総合 | 9 | 9 |
※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
瑞々しい。若々しい。この瑞々しさが羨ましいです。何も変わらない夏が訪れるだろう予言。そしてそれを打ち壊してよ、と自分自身にも呼びかける構図、若い。最後の「君はどうする?」は読者に呼びかけるよりも、もう一度自分に何かを言い聞かせた方が締めとして有効だった気もしますが、それでも充分です。詩の魅力は損なっていない。良かったんではないでしょうか。
0stereotype2085さん、ありがとうございます。 たしかに一つの詩として見たとき、最後は呼びかけで終わらない方がまとまりがいいとは思いました。 ただ、読者に問うてみたかったんですよね。 このままでいい?ということを。 もっとも、今、こうして評をいただいて読み返してみると、作品を通して問いかけるにしても、問いかけ方が安直ですね。 僕自身、このまま何となく過ごしてたら、あっというまに今年が終わるなという思いがあり、もっと充実させたい、みんなはどうなんだろう、そういう思いで書きました。
0第1連の時間を旅行するような呼吸。第2連、この詩とは関係ないですが、9月1日と言えば関東大震災。地震予知ではないですが、地震学者の大森房吉。彼は関東大震災当時、世界地震学会だかに出席するために、オーストラリアへ向かう船の中だったと言われています。塚本のあの短歌、有名な日本脱出したしの短歌の主語。直接的にはペンギンとペンギン飼育係。いろいろ推測されて居て、天皇が日本を脱出したいと言う意味が隠れているなどとと言われていますが、具体的な関東大震災当時の地震学者大森房吉が日本を出ていたことを考えると、故意ではないとは言え、房吉が脱出したかったと、日本を。そう考えるとちょっとナンセンスですが、何か詩的感興も湧いて来るような気がしました。
0エイクピアさん、ありがとうございます。 「日本脱出したし」の歌は知らなかったので、検索してみました。あえて現代で言うなら、この世脱出したし、ということになりそうな気がします。 これを投稿して、約一週間ですが、もう一週間ですよ。今のところ思ったより涼しいですが、日常に何の歯形も残せないまま日々が過ぎ去っていってます。 さて、どうしたものやら。このまま終わるのは、もったいない。
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