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無名
身体は完全なる君の奴隷なのだ。 逃げた声も忘れた記憶も君が願うまま。 再度伸ばしたその足は、誰が願っているかは分からない。 必ず君は一人。 これは定義であり、本質であり、生まれた頃に支配者だと本に書いてある。 だから戯けるが、どちらかと言うとこの外見は、迷惑である。 私は曲がりたくない。 私は自由を貴方に阻害された血液である。 ナイフを待ってる。自害をまっている。 死んだ貴方から飛び出せる時を願っている。 ですが貴方が必要です。 根から茎を通り、葉っぱへ。花へ。 繋がった私はいつも貴方を呪っている。 細胞の節々で私は活躍し13の事柄をわきまえ、今にも壊れそうな精神を呪っている。単純に担ぎ上げた貴方の身体に幾千もの呪いを施して、私は貴方を愛しているのだ。 私は信じている。きっと、信じているから高鳴るのだ。壊されるから高鳴るのだ。生まれるから泣くのだ。笑うからひきつるのだ。 心は必ず身体を壊し、いつか朽ちると信じているのだ。 だから言葉は貴方の道具であり、行動は貴方の罪であり、出会いは同情であり、喜びなのだ。 施した身体は貴方の心と繋がり、いつまでも願いが残っている。 従順し、適応し、反応し、恐れ、泣き、苦しみ、笑い、焦がれる。 たくさん生きてくれてありがとう。 たくさん使ってくれてありがとう。 幸せはここを基準として生まれ、拡がりを続け、世界中の身体を看護する。 だから、踏み出せる。だから足を伸ばせる。だから君は綺麗だし、好きだ。 遠く拡がる景色を綺麗だと思うのは、僕の願いと似ているからなのだ。
無名 ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 1705.2
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 4
作成日時 2019-06-28
コメント日時 2019-07-04
項目 | 全期間(2024/12/22現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 2 | 2 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 1 | 1 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 1 | 1 |
総合ポイント | 4 | 4 |
平均値 | 中央値 | |
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叙情性 | 2 | 2 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 1 | 1 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 1 | 1 |
総合 | 4 | 4 |
※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
最終連まで共感しながら拝読させていただきました。 >身体は完全なる君の奴隷なのだ。 という、パンチに溢れた表現から始まり、迷惑がって、自害をまって、呪って、最終的には感謝と好意に変換されていく……心境の変化というより、最初から両立していたような。この詩、好きです。
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