胃袋 - B-REVIEW
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胃袋    

胃袋に意思はあるか。 ないのだろう。 あると教えられたことも、聴いたこともない。 あくまでも、脳からの指令ありきだ。 口腔、または、ソレに準ずる部位から摂取されたものを、いったん入れる袋。 それが、胃袋だ。 そのはずだ。 そのはずだ、が。 飲み会を終えた深夜、わたしの胃袋はしばしば猛烈な胃炎を起こす。 それは、まさに赤い炎で炙られているような感覚。 眠っていても、ぬらりと起きざるを得ず、また、目覚めてしまったら最後、もう二度と眠れないような痛みだ。 ゴー、ジリジリ、キュムキュム。 そんな調子で動き続けて、わたしは胃袋の奴隷に成り下がる。 胃袋に意思はあるか。 ない、のだろう。 だけれど、あの痛みは確かに胃袋の反逆だ。 あの時間は、胃袋にすべての主導権がある。 それは、まるで世界のようじゃないか。 わたしたちが意思などない、と決めつけてきたものたちに奪われた時間が確かに、ある。 それは、まるで世界のようじゃないか。 意思などないと決めるから、痛い目に合う。 反逆などありはしないと決めるから、眠りを奪われた。 油断するな。 研ぎ澄ませ。 胃袋にだって、意思はあるのだから。


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作品データ

コメント数 : 0
P V 数 : 1361.9
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投票数   : 0
ポイント数 : 2

作成日時 2019-05-20
コメント日時 2019-06-06
#テキスト #酷評OK
項目全期間(2025/04/11現在)投稿後10日間
叙情性00
前衛性00
可読性11
エンタメ11
技巧00
音韻00
構成00
総合ポイント22
 平均値  中央値 
叙情性00
前衛性00
可読性11
 エンタメ11
技巧00
音韻00
構成00
総合22
閲覧指数:1361.9
2025/04/11 10時18分46秒現在
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