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変なヤツ
アイツは変なヤツだった。口癖はこう。 「俺って今日死ぬかもしんないじゃん?」 そう言って毎日楽しそうだった。道端に転がった空き缶を蹴飛ばして知らない人に直撃した時もアイツはケラケラ笑っていた。 俺には分からなかった。 今日死ぬと思いながら生きて何がそんなに楽しいのか。 そんなアイツが本当に死んだ。 いっぱいに詰まった人生を2トントラックのタイヤに蹴飛ばされて逝った。 それから、 その日から俺は変なヤツになった。 踏切を渡る時も。 横断歩道の白いとこだけを踏んで歩く時も。 その一瞬一瞬が 特別になった。 そして今日も あんたの問いかけの 一音一音を 感じながら 答えるのだ。 だってさ。 「俺って今日死ぬかもしんないじゃん?」
変なヤツ ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 2063.4
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 20
作成日時 2019-05-01
コメント日時 2019-05-15
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
---|---|---|
叙情性 | 2 | 0 |
前衛性 | 1 | 0 |
可読性 | 8 | 3 |
エンタメ | 3 | 0 |
技巧 | 2 | 2 |
音韻 | 1 | 0 |
構成 | 3 | 1 |
総合ポイント | 20 | 6 |
平均値 | 中央値 | |
---|---|---|
叙情性 | 0.5 | 0 |
前衛性 | 0.3 | 0 |
可読性 | 2 | 1 |
エンタメ | 0.8 | 0 |
技巧 | 0.5 | 0.5 |
音韻 | 0.3 | 0 |
構成 | 0.8 | 0.5 |
総合 | 5 | 2.5 |
※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
すごく読みやすく、面白かったです。 「アイツ」が死んだように、自らも今日死ぬかもしれない。 空想の理論から現実味を帯びていくところが興味深かったです。 良かったです!
0せいろんさん 面白いと言ってくれてありがとう。 初めて書くタイプの詩だったからちょっと心配だったけど、そう言ってもらえて安心した!
0過去、友人が死んだという知らせを聞いた時のことを思い出しました。 あまりにあっけなくて、とりとめもない。 『その一瞬一瞬が~』の辺りから、 トクン、トクン、と心臓の鼓動のような効果にもなってる気がしました。 そこから最後の「俺って今日死ぬかもしんないじゃん?」が出てくるとき、 真に友人の言葉を感じたような、これもすごく効果的になってるのかなと。 人の死は理解しがたいものだと思いますが、 ふいに理解してしまう? そんな瞬間はあるんではないかと思います。
0tOiLeTさん コメントありがとう! 心臓の鼓動か〜。そう言われてみるとそうだね。
0拝見しました。 小瑠璃さんにしては珍しい作風だなと思いつつ。 不思議な作品でした。どことなくですが、kikunaeさんの「きみは変態」にも通ずるところがある気がします。(変なヤツ→自分も変なヤツになるくだりの部分) 転じて、内容は若干ありふれているのかなとも思いましたが、この内容を教訓的に、教育的に作らなかった点が個人的に良いと思いました。
0ふじりゅうさん コメントありがとう! ありふれてたかー。これでも自分の中では割と頑張って考えてたつもりだからなー、、、 もっと頑張らないとだね。
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