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人は誰も、本当は言葉を読むことなどできない。なぜなら、人が読んでいるのは言葉ではなく、その言葉を発している人だからだ。言葉を読むより人を読む方がずっと難しい。だからAIにはそんなことできない。人を読むということは人間だからこそできることだ。 だけど悲しい哉、だからこそ人は言葉を見落としてしまう。言葉が読めなくなってしまう。 有名人の何気ない呟きには誰もが反応するのに、名もない誰かの言葉には誰も反応しない。それが人間の悲しい性だ。 だったら名のない人は黙っていればいいものを、それでも言葉を発してしまう。誰かに届くことを願ってしまう。それもまた、人間の悲しい性だ。 こんな僕みたいなどこの誰とも分からない馬の骨の言葉になどなんの意味があろう。僕はいつもそんなことを思いながら言葉を発している。 すると時々、言葉を受け取ってくれる人がいるんだ。その人はきっと、言葉そのものを読むことができる人だ。 人間は悲しい。だけど、ただ悲しいだけでもない。言葉は届くのではない。受け取る力のある人が、受け取ることのできるものだ。 僕の言葉など、誰にも届かないことなんて分かってる。だけど僕はそれでも、受け取る力のある人がいることを信じている。それがあなたであることを願っている。
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作品データ
P V 数 : 1388.0
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 11
作成日時 2019-04-12
コメント日時 2019-04-13
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
---|---|---|
叙情性 | 3 | 3 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 5 | 5 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 3 | 3 |
総合ポイント | 11 | 11 |
平均値 | 中央値 | |
---|---|---|
叙情性 | 0.6 | 1 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 1 | 1 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0.6 | 0 |
総合 | 2.2 | 2 |
※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
シンプルな構成でメッセージ性のあるいい詩だと率直に思いました。「言葉を読むより人を読む方がずっと難しい」は、ストレートで沁みる表現です。 但し、「名もない誰かの言葉には誰も反応しない」について、実際には反応しているのではないか、と考えます。言葉を発しないだけで、中には反応する人がいるはずです。心にとどく言葉、感情のこもった言葉を発したとき、それが強度あるものだったら、いずれかの誰かは言葉で反応するんじゃないか、と。 それが「あなた」であってほしいです。
0とてもメッセージ性が強く出ていて、説得力のある、読みやすい文章でした。 多分これがB-REVIEWでは初作品ですかね?とても良かったです。 そうですね。言葉は届くのではなく、受け取れる人間が受け取るものなのかもしれないですね。
0沙一さん、小寄道さん、せいろんさん、コメントありがとうございます! とりあえず最初の投稿ってことでちょっと自分の意思表明みたいなところはありました。 でも僕の書くものは大体この作品みたいな感じですけど^^; また読んでいただけると嬉しいです。 よろしくお願いいたします!
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