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砂浜の砂を理解できなかったから、
砂浜の砂を理解できなかったから、あのドアは未だに開いたままだ いつかの刻まれた牡丹をひとひらひとひらひらりひらりとふらりふわりくらりゆらり__ 絶夏の色彩に唐紅の唇を切り裂いて…… 簞笥の長襦袢が(死)の水仙染めを奏で始めた時、匕首を握り締めているのは誰? 赤い靴と藍色の紙風船。分岐点に黄色の標識は無く 四階紫鏡の砕け散った痕 紙芝居の始まりはいつも白い左手首が崩れ落ちる刹那だ 葬秋の惨殺死体は瞬く間に隠匿される 左耳と手を繋ぐ赤蟻 右耳と抱擁する鉄条網 不協和音の子守唄が霜柱を揺らし、 溶けることの無い暗渠に鬼の眼が「__」を囁いた夕暮れ午前零時 そう「始めから狂っていた」 不穏な南風と誰もいない船舶、残り328/5137mlの春霞. 暗いくらいクローゼットの青一号 モノクロのイロゴト、パノラマとヒメゴト 赤2号のドライアイスが崩れゆく夕刻、罅割れた境界線を撫でるのは、 君の凍死躰が発見されたのは目眩の収まらない7月だった 瑞々しい草木が揺れる溶鉱炉 飛行機雲奔る砂場に、誰が真夜中の救命艇を差し伸べる? 硝子の牢獄に閉ざされた47の右目。執行猶予の48の左目 ――可憐な水面を切り裂く剃刀とナイフに、誰の頸動脈が終わりを悲観することができるのか 閉ざされる刹那はいつも暗闇だ、君の最期の赤いドレスが宙空に舞う美しさすら__
砂浜の砂を理解できなかったから、 ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 1277.8
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 0
作成日時 2018-12-31
コメント日時 2019-01-16
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
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可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
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構成 | 0 | 0 |
総合ポイント | 0 | 0 |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
春霞のml表示すこ
0「溶けることの無い暗渠に鬼の眼が「__」を囁いた夕暮れ午前零時」 詩を声に出して読んで居て「__」はどう読むのだろうと迷いました。
0開いたままのドアのもどかしさは呪いとなって、花びらの崩れゆくさまを突きつけるのは死神みたいなやつしかいないといったような不穏な空気感を感じました。 四階紫鏡とか、学校の怪談的な感じがしました。 耳がズタズタに引き裂かれるような感じがして、「ーーー」みたいな表現な迫力を感じました。
0オオサカダニケさま コメントありがとうございます。 私の作品に用いる数字は、私自身が書いている瞬間に浮かんだモノを用いているので、そうした感覚的な部分を好いて頂けて嬉しいです。
0エイクピアさま コメントありがとうございます。 「__」は無言、読まない。音楽的に言えば休符みたいなものです。分かりにくくて申し訳ありませんでした。
0グーグルグル夫さま コメントありがとうございます。 この作品は意図的に不穏な空気感にしたので、その部分を感じとって頂けて嬉しいです。 様々なモチーフを散りばめているのですが、学校の怪談もご指摘の通り、その内の一つです。
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