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赫 *
赫いピラカンサス、鮮やかに燃えて 秋が尽きる前に燃えてその杯から あふれ滴る毒を孕んだ赫い果実よ あのひと粒 ひと粒 ひと粒に 過去と未来の産ぶ声が詰まっていて そこにわたしとあなたも重なり それをつぐみが啄ばみ飛び立つ 赫い味を確かめ吐き出す 噛み砕かれたそれは醜く 毒を孕んで唾液に濡れて 蠢きわたしを写している 心のなかの小さな棘が人を拒むのは ちいさな妬みや羨望を怖れるからだ 毒のような炎が無数の棘となるから あなたの瞳からは哀しみはさらずに 常に片隅に佇んで明後日を観ている つぐみは赫い実を啄ばみ わたしは赫い火をつかみ 炎はひろがる その意思に かかわらず かかわらず…… 母胎につつまれていた 遠い記憶が握り締めた こぶしから滴り落ちて わたしは 冬の大気に 静かに燃える柱になる 火の粉は無数のつぐみへと変わり そらを渡りどこまでも拓いてゆく そそがれてくる冬を懐き眠るなら また春がこの身に宿るのだろうか ピラカンサスの毒も 棘も 懐き 眠る
赫 * ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 1087.4
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 0
作成日時 2018-12-04
コメント日時 2018-12-06
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
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構成 | 0 | 0 |
総合ポイント | 0 | 0 |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
小林素顔 様 詳細なコメントありがとうございます。 四連目なのですが、ピラカンサスを使った描写に意味を持たせるためにこの描き方にしました。身体の動き、について詩に意識していれる方ではあるのですが三連目をそれに近いものにしたこともあり、流れとしては抽象表現になるべくしてなったように思いますが……小林さんの言われる形なら詩が引き締まる気もしますね。少し考えてみます。
0ちょっと全体として固いですね。読み込むと詩としての繊細さ、緻密さに目が行くのですが、一読しただけではそこに気づけない。読む方も少し肩に力が入ってしまう。結果全てのフレーズが印象的であるにも関わらず、またそれゆえに相殺されていて、全体として印象の薄いものになっている。少し厳しめの評を入れてしまいましたが、帆場さんという人物が見えてくる作品を帆場さんは力まずに書けると思うので、期待感大でコメントさせていただきました。
0今回の作品は帆場蔵人さんらしいですね。帆場蔵人さんは細部にまでこだわりますが、指摘されてしまう部分は、自分じゃどうしようもない部分だと思います?帆場蔵人さんって完成作品を見る時、大丈夫か確認すると思います。ですが、よし、よし、間違っていないではなくて。よし、ではなく。間違っている部分(指摘される部分)が無いか常に疑うべきなのかもしれません。私は文学極道と現代詩フォーラムでお見掛けしていて、帆場蔵人さんを、そう考えています。
0stereotype2085 様 まずはありがとうございます。こういったコメントは大歓迎です。 固さ、他の方からもご指摘を頂いたことがあります。推敲で煮詰まり、形を整えて置いてしまったようですね。言葉を型枠に収めてしまったような窮屈さかもしれません。改めてありがとうございます。
0つきみ 様 コメントありがとうございます。細部までこだわり、小さくまとまってしまっている、と感じることがあります。指摘されてしまう部分は、自分が読み手でも感じることだと思いますから、自分でどうしようもないことではないですね。冷静に推敲を重ねるところを半ばで、やめてしまったのでしょう。 固さ、についてstereotypeさんからもご指摘がありましたのでコメントを元に考えてみたいと思います。頭が固いのか、堂々巡りをしてしまっています。次作では半歩進めていたらよいのですが。
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