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左手で描いた天使
みんなは硝子の空の向こうへ行ってしまった ワガママで醜い僕は置いてけぼり 嘘の日だまりで本を開く 動物の図鑑はひとりぼっちでいっぱいだから 発狂して輪郭が溶けそうだ 僕は虎、僕は魔女 夜な夜な黒いキリストを殺す あゝ、そして 自らの影法師に復讐されて死に 日の出と共に再生を遂げるのだ 繰り返される同じ日々、灰と化した季節 このループに終わりはあるのか 孤独の果てに何が待つのか 硝子の空は何も答えてくれない 呼吸するように形而上の涙を流す 左手で描いた天使は僕よりも歪んで
左手で描いた天使 ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 1173.3
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 0
作成日時 2018-10-13
コメント日時 2018-11-07
項目 | 全期間(2024/12/21現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
タイトルからパウル・クレーの絵を思い出しました。 <自らの影法師に復讐>されるということは、夜な夜な殺す<黒いキリスト>は<僕>なのでしょうか。 <動物の図鑑はひとりぼっちでいっぱいだから>このフレーズで目から鱗が落ちました。 こんな優しい眼差しを持つ<僕>ですから、本当はワガママで醜くなんかないのではないか、と想像してしまいます。
0孤独の中にいて、もがき苦しみながら一つの答えを出そうとしているように感じました。 同じ湯に繰り返される日々を”影法師の復讐での死”と”日の出で再生”で表現されている感じに思えて、すごく勉強になりました。
0タキザワマジコさま 読んでくださりありがとうございます。 ありましたね!クレーの画集のうしろの方に落書きのような天使がいくつか。書いている時は念頭になかったのですが、イメージとしては近いかもです。 黒いキリスト=僕という読まれ方は自然だと思いますが、限定はしていません。(だから復活ではなく再生という言葉を使っています) 「僕」は黒いキリストという他者を殺しているのかもしれないし、「僕」は山月記の虎であり、白い魔女であり黒いキリストでもあるという多重人格であるのかもしれません。その辺の解釈は読み手の感性にまかせます。 「僕」にやさしいまなざしを感じてくれたのは予想外で嬉しいことです。ワガママで醜いというのはあくまで「僕」の主観で、客観的にはやさしくて美しいかも、という可能性を教えていただきました。 コメントくださり本当に感謝です。
0花音/Kanon -Kさま 読んでくださりありがとうございます。 そうですね。この詩は同じことを繰り返す日々の比喩という側面もあるのかもしれません。生きるため、食べるためには他の命を奪わなければならないし、眠りは仮死という捉え方も出来ます。 「僕」は孤独のなかで答えを探して戦っている、そのように感じられた感性はみずみずしいと思いました。 コメントくださり本当に感謝です。
0ルミナスライン製造機ですね
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