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夏風
中学の頃 風が泣いているなんて文字を書きました もうただの風に変わっているようです そんな事をちらと横切りました ハゲの太陽光線を浴びて 熱中症になりそうな巣から抜けだし どこ吹く風は変わりようがなく 今日もりんりんと掻き鳴らしています ばたばたと扇風機がぶらり 湿り気のある体を焦がし続けています たまにはエアコンも休ませて ガラリと外に繋がろう 景色は思った以上に 遠くを見せてくれるものです なんだかいい気分 お日様もグラスの水滴も よそよそしくない今日なのです ゲシュタルト崩壊しそうな文字列を たんぽぽのように飛ばしたい たんぽぽのように飛ばしたい いつもの明日が来てしまう ぱたぱたと取り出した微風と りんりんに痛みを感じながら ごろんと横になりました あー、遠くは遠い 眺めればそこも偶然の道でした と 暑いのに熟睡です ゲシュタルト崩壊しそうなこころ 夏風で休めるように そっと風の布団をかけられています ふわりと夏独特の香り 久方ぶりの真っ白に流れ込んできます どこ吹く風、今日は偶然にも 彼に会いにやってきたようです
夏風 ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 980.3
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 0
作成日時 2018-09-17
コメント日時 2018-10-14
項目 | 全期間(2024/11/22現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
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可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
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構成 | 0 | 0 |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
なんかわかんないけどこの詩好きです。風をこんな表現で書いてることが好きなんかもしれません。極私的なテーマなんかもしれないことが伺えるし大層なことを語るでもないんだけど大層なことよりも大きなことがあって、その大きなことは中学生では今はないということで、ささやかな情報だしあんまし誰にも関係なくて、という情がこちらに伝わってくるからだと思うんだけど、ゲシュタルト崩壊が切ない。でまた最後に、「彼に」って、語ってるところで切なくなりました。 みうらくん、どうしたとう?って話しばしてくれた綺麗やった中学生ん時の国語の先生ば博多弁で思いだしたばい。個人的だけど切なくていい作品と思う。夏風。漣。成分出とう。
0ゆるゆるっとしたムードで書きたかった・・・ゆえに、同じ言葉の繰り返しが多くなっている、のだと思うけれど・・・文字で読むときには、その辺りをもう少し刈り込むこともできるのかな、という気持ちもありますね。 もっとも、ぱたぱた、りんりん、という擬態語が後半の前触れとなっているのは面白い。 〈ぱたぱたと取り出した微風と りんりんに痛みを感じながら〉 アンパンマンのマーチの中に、そういえば勇気りんりん、なんてフレーズがあったな、と思いだし・・・凛々と「みなぎる」のではなく、りんりんと響き、痛みとして帰ってくるもの、のことを思いました。
0三浦さん ありがとうございます。返信遅れまして申し訳ありません。 ビーレビに投稿されている詩の中で、大きな物事やテーマで書かれているものも多くあります。それはやはり技術の上でありまして、自分の中でも憧れる節はあるのですが、 私の真骨頂、というほどの詩でもありませんが、好きな詩のスタイルはこんな感じで、別に読むまでもなく、書くまでもなく、発表するまでもないくだらない内容をわざわざ詩にする所、そしてそんな内容の詩に全力を尽くして、ひとつの作品として完成させる所にあります。そういった面での魅力を取り上げてくださったコメントに、ただただ感謝感激であります。 博多弁は魅力的ですよね。恐らくその先生の言葉「どうしたとう?」に他意はないと言いますか、深い意味なくかけた言葉であろうと存じますが、当時の三浦さんにとっては忘れられない思い出であるのではないかと考えます。そういう意味では、他者の発する言葉の意味と受ける方の意味は大きな格差がある、それは詩にも通ずることなのかも知れないと思い至りました。 漣成分が出ているとのお言葉、私にとっては最上級の褒め言葉であります。ミクロから夜空へ羽ばたく勢いでがんばります。
0まりもさん、ありがとうございます。 同じ言葉を繰り返すことに関しては毎度の如く突っ込まれている気がしますので、やはり推敲の上で技術不足があるのだろうと存じます。 勿論意味なく同じ言葉を使っているわけではありませんが、確かに読み手側からすればくどいと言いますか、飽きがくる文体なのかもしれないと、読み返して思いました。その辺りは色々な詩を読んで吸収していきたいと思います。 擬音も正直使い方が非常に難しかったのですが、面白いとの評を頂きまして嬉しく思います。「後半の前触れ」に関してですが、前半の内容を後半に持ってくるスタイルに最近ハマってまして、頻繁に使っております。しかし、仰る通り刈り込むべきな点があることは、これから意識していきたいと考える所であります。
0すっごくいいですね。空の青で一面染まっている。どうしたらこんな描写ができるんだろうと、驚いてしまいました。
0黒髪さん ありがとうございます。好意的な評価にテンションが上がっております。 「空の青で一面」そうですね、夏真っ盛りの時期に書いた詩でもありますし、この詩のコンセプトが「さわやか」ですのでそのような印象を抱かれたのではないかと存じます。空の青はやはりさわやかな印象ですが、青という色自体はどちらかというと悲しい、マイナスな気持ちを表す色なので主人公のかなりマイナスな心の状態を読み取られたのではないかと考えております。 描写的な面で言いますと、お褒め頂きありがとうございます。私としましてはかなり普通なものを目指したつもりでしたので、私も驚きました 笑。次回も驚かれるような作品を投稿したいと思いますので宜しくお願いします。
0<中学の頃/風が泣いているなんて文字を書きました> もうこの冒頭だけでもずるいです。こころわしづかみ。読み返すたびに軽やかで爽やかな風を感じます。きっと来年の夏も読みたくなるでしょう。夏の詩なのにたんぽぽが出てくるところもかわいらしくて好きです。
0タキザワさん、コメント拝見しました。 ずるいとのお言葉、ありがとうございます。個人的には今まであまりふれたことのない「さわやか」を意識しましたので、それを感じ取っていただき素直にうれしく思います。たんぽぽはですね、さわやかを引き出すために主人公の頭の中でたんぽぽを登場させた次第であります。コメントありがとうございました。
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