ぱらいそ - B-REVIEW
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PICK UP - REVIEW

ことば

ことばという幻想

純粋な疑問が織りなす美しさ。答えを探す途中に見た景色。

花骸

大人用おむつの中で

すごい

これ好きです 世界はどう終わっていくのだろうという現代の不安感を感じます。



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ぱらいそ    

ゴンドラにのってわたしはいくよ ゆらりゆられてわたしはいくよ あかいお花を手につつんで 波のうごきにあわせ笑っている ゴンドラにのってわたしはいくよ ながれのままにわたしはいくよ ひとでにぎわうみなとまちが とおくむこうにうかんでいるよ るり色の竜が火をふいて うずまく炎がそらをきり 星たちにあかりをともしてくれる お花はそれみて笑っている ゴンドラにのってわたしはいくよ ゆったりすわってわたしはいくよ 魚は音なくみずおよぐ くうきもからだをとおりぬけていく 夢のままにわたしはいくよ ゴンドラにのってわたしはいくよ


ぱらいそ ポイントセクション

作品データ

コメント数 : 10
P V 数 : 1319.3
お気に入り数: 0
投票数   : 0
ポイント数 : 0

作成日時 2018-08-29
コメント日時 2018-09-02
#受賞作
項目全期間(2025/04/11現在)投稿後10日間
叙情性00
前衛性00
可読性00
エンタメ00
技巧00
音韻00
構成00
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叙情性00
前衛性00
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 エンタメ00
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閲覧指数:1319.3
2025/04/11 07時46分35秒現在
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    作品に書かれた推薦文

ぱらいそ コメントセクション

コメント数(10)
渡辺八畳
(2018-08-29)

さくらももこ先生が描く一枚絵や映画「わたしの好きな歌」などからインスピレーションを受けて書いた詩です。 8月はビーレビに投稿しないつもりだったんですけど、ちょっとね、こらえられないなぁってなりまして。

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stereotype2085
(2018-08-29)

コメント欄にて「たまらず投稿した」との趣旨の記載がありますが、本当に故人を葬送する詩として、そしてさくらももこさんを追悼する詩として相応しく、素晴らしいな、と感じました。少女的でシンプルな情景と描写が続く中、竜が火を吹き、うずまく炎が空をきる。その対比がまさにまる子的な世界ではないですか。このコメント欄にて失礼しますが、稀有なイメージの世界を持ったさくらももこさんに僕も哀悼を。謹んでご冥福をお祈りします。

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橋本 哲也(投稿名 うしうたさと
(2018-08-29)

素敵な詩、メルヘンなかんじだな。 渡辺さんの詩をよんでいて、個性的な感性をもってはるな、その表現があんまりすきじゃないなと思うことがありました。 でも、ちゃんと読んでなかっただけかもしれません。

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三浦果実
(2018-08-29)

音がいいと思います。ただ、残念なのが、 >ゆったりすわってにわたしはいくよ の、「に」が打ち間違いかと思いますが、読みながら少し乱れて醒めてしまいました。 読む人によっての感覚的なことなので、音をどう表現するか(作者が意図するリズムに読者の読むリズムをどの程度一致させるか)をかなり考えられ推敲を重ねられたのではないかと思いました。その作り込みがエモーショナルに伝わってくるのだと思います。先人のアドバイスとして渡辺さんがよく言及される「他人の作品を読んでコメントする」という行為は、自作を客観視する力を養うと思うのです。本作の推敲の後こそ、客観視する力であり、その積み重ねがエモい作品として昇華されるのだろうと思います。伝えたい気持ちがエモいのではなくて書く技がエモい。すみません、誉め過ぎました。

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杜 琴乃
(2018-08-29)

悠々と遠ざかるゴンドラに乗って、ああ...いってしまったんだなぁ...としみじみと思いました。その行く先にはめくるめくユーモアに溢れた世界があって、私はただ見送るしかない、何とも言い難い寂しさが押し寄せてきます。こらえられない、その感じがとても伝わってきます。ほとんどちびまる子ちゃんしか知らないので、エッセイなども読んでみたくなりました。いや、読みます。

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エイクピア
(2018-08-29)

ゴンドラと言うと観覧車の一スペースを指して居たり、小舟だったり、でも、レスレス欄で事の事情を知り、また違った観点から読まねばと思いました。映画「私の好きな歌」は見て居ませんが原作は読んだ事はあり、その点からもこの詩は感慨深いものがありました。彼女のエッセイなども読めばまたわかるものがあるのかもしれません。違った本領が発揮されて居るでしょうから。

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ほば
(2018-08-30)

ゴンドラという少し日常から距離があり言葉なのに、さくらももこ先生の絵や作品にぴったりだと感じました。ぼくはさくら先生の良い読者ではなかったのですが、この詩はそのわずかなさくらももこ作品を思い出させてくれました。エセーを改めて読んで見ようと思います。

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渡辺八畳
(2018-08-31)

返信が滞っている間にたくさんの人からコメントが来ていました。皆さんありがとうございます。 ちなみにいま「だいすき」という、ちびまる子ちゃんの映画のED聴きながら書いています。 (http://www.nicovideo.jp/watch/sm28207112) stereotype2085さん 追悼って個人のためでなく残された人のためにするものですね。それをいま実感しています。 これを投稿してさくら先生の魂が浮かばれるなんてことはあり得ないわけですが、しかし創作者が創作者に対してできる唯一の恩返しは彼女の影響を受けて自らもまた創作をし、それを別の人へ伝えることで鎖を繋げることなのでしょう。 うしうたさとなり(橋本哲也)さん 今はまだ特定の作風を持たず様々なものに手を出そうと決めております。 「抱きしめる」(http://wordcrossroad.sakura.ne.jp/wp/?p=5141)や「寂しくて辛い」(https://www.breview.org/keijiban/?id=919)のイメージで私をとらえていた人は今作も違和感はあまり無いでしょうが、一方で「裏路地」(https://www.breview.org/keijiban/?id=602)や「夕陽に顔面」(https://www.breview.org/keijiban/?id=602)のイメージだと今作とのギャップに驚くでしょう。たぶんうしうたさんは後者のイメージだったのかなと。(公開作の数的にも後者が多いですし) 三浦さん 誤字指摘ありがとうございます。修正しました。 これの初稿を書いたのが2015年3月14日、今の形になったのが2017年10月6日です。途中空白時間はあったもののかなり長い時間推敲段階にあった詩です。 せっかくだから初稿段階のもここに載せてみましょうか。最初は題名も違っていました。 「薄明り 水の上」 ゴンドラに乗って私は行くよ ゆらりゆられて私は行くよ 赤いお花を手に抱いて 目をつむれば感じる波音 ゴンドラに乗って私は行くよ 流れのままに私は行くよ にぎやかな港町を 遠目に微か感じながら 瑠璃色の竜が火を吐いて 空の星達に明かりを灯す 魚は水の中をゆっくりおよぎ 空気は身体を通り抜けていく 空気は身体を通り抜けていく 夢のままに私は行くよ ゴンドラに乗って私は行くよ 杜琴乃さん これを書いたことは当然さくら先生はご存命だったのですが、いまこうして読むと執筆時には無かった寂しさを作者の私でも感じてしまいます。 エッセイはほんとおすすめです。私は10~12歳のころ母の蔵書にあった『もものかんづめ』を読んで衝撃を受けました。それまで文章といえば教科書か学校図書館にあるもの知らなかったので、文章でこんなに爆笑できるものを書いてもいいのかと目からうろこでした。 ちょうどその頃の私はブックオフのヘビーユーザーだったので市内駆け巡って彼女のエッセイの殆どを手に入れました。彼女のエッセイは私が文章を書く際のスタンス、そして人格そのものにも強く影響を及ぼしています。 半分冗談半分本気で思うのは、未来の渡辺八畳研究家は大変だろうなってことでして。私は同人のノリなので今作然り影響元をやすやすと開示してしまいます。私を研究するならばその提示されたものも探って渡辺八畳の源流を調べなくてはいけません。しかしその源流がシューティングゲームだネットの怪談だってところからジャコメッテに小笠原鳥類まで四方八方ですから。私をとことん研究するなら究極的にはゲームをプレイしなくてはならない。 エイクピアさん 私も映画は未視聴です。なんたってDVD化してないわけですからね。漫画は持っています(はさまっているブックオフのレシートを見たら2014年7月2日購入でした)。さきほど読み返したのですがやっぱり笑ってしまいました。 私は尊敬している人物を聞かれた時はチャップリンと答えることにしています。理由は笑いとペーソスを絶妙に両立しているからなのですが、これはさくら先生にも当てはまることだなと思います。特に『わたしの好きなうた』はそれが顕著です。チャップリンと並びさくら先生も私が目指すべき存在でしょう。 帆場蔵人さん ヘタウマ漫画家に分類されがちなさくら先生ですが、しかし本質はしっかりメルヘンな少女漫画家なんです。そういった一面があるからこそあのシュールギャグが映えていたわけでもありまして。もしほんとうにエッセイを読むならば最初は無難に『もものかんづめ』『たいのおかしら』『さるのこしかけ』の初期三部作(いずれもミリオンセラー)、その次は幼少期をテーマにした『あのころ』『まる子だった』『ももこの話』がいいでしょう。

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まりも
(2018-08-31)

〈くうきもからだをとおりぬけていく〉この一行があって、良かったです。 逆に言えば、その他の行は全体に甘すぎる、印象もあり・・・その、思いついたままを、ひねらずに歌ってみる感じ、が、ひねりまくった「現代詩」へのアンチテーゼといいう面も持つ、のかな、と思いつつ・・・ 「さくらももこ先生が描く一枚絵や映画「わたしの好きな歌」などからインスピレーションを受けて書いた詩」 このコメントを、作品の末に注記として入れて、それもまた作品の一部にする、というやり方を持ち込むか、どうか、ですね。 題名を「ぱらいそ」にして成功だったと思います。 〈にぎやかな港町を〉→〈ひとでにぎわうみなとまちが〉にしたところも。語り手が町を感じる、という構図から、語り手の意識が後退して、町が生き物的な質感で立ち上がって来る。また、人で賑わう、とも読めるけれども、一瞬、ひとりで賑わう、と空目したりもして面白かったです(というのは、個人的な感想ですが)

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渡辺八畳
(2018-09-02)

まりもさん コメント書いたのに反映されてないし。 まりもさんはコメント内の肯定的な部分と否定的な部分の割合がちょうどよくてそれは理想だと思います。 >ひねりまくった「現代詩」へのアンチテーゼという面も持つ やはり材料がさくらももこという素朴なファンタジーなので、それを活かすにはこういった形かなと思いました。 題名は「わたしの好きな歌」の劇中歌である細野晴臣の「はらいそ」(http://www.nicovideo.jp/watch/sm2268659)から拝借をしました。題名はそれに到るまで結構悩んでいたのですが、「はらいそ」を持ってきたらイイ感じになりまして。(「ぱらいそ」なのはあくまでこれは「はらいそ」からの着想ではなくさくらももこ全体からのものってことの表れ)

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