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黄金時間
16時55分家に帰ってきて、窓越しの太陽が部屋に夕景を持ち込む 部屋を舞う埃の一つ一つまでもがはっきりと照らされる 清潔な寂しさが部屋を満たす なんだか何もしないでいたい気分だ 電気もつけないでぼーっとして座りこんだ 太陽と空 空と大地の距離の孤独を煮込んだ ような金色が 積み上がった本の表紙に取り憑く 凍り付くように止まった暖かい時間だ 畳六つ分の狭い部屋の中 すべてが美しく無価値になる
黄金時間 ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 842.9
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 0
作成日時 2018-04-18
コメント日時 2018-04-23
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
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叙情性 | 0 | 0 |
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可読性 | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
投稿ありがとうございます。読書の時間を夕暮れ時のアンニュイな気分が邪魔をする、そんな心象を、美しいとは無価値であるという一言に集約された思想性が覆う作風。この感じは好きです。
0「部屋を舞う埃の一つ一つまでもがはっきりと照らされる 清潔な寂しさが部屋を満たす」 「太陽と空 空と大地の距離の孤独を煮込んだ ような金色が」 「凍り付くように止まった暖かい時間だ」 淋しさや孤独といった、言い表しがたいもの、感じられるのに表現しにくいもの、を体感の比喩に置き換えていく、探求のエネルギーに惹かれました。 凍り付く、と暖かい、この意味としては真逆の対比が面白いですね。 光を受けて静止しているかのような埃のきらめき・・・そこに孤独や寂しさが、「温度」や「質感」になぞらえて「たとえ」られ、さらにその瞬間の豊かさのようなものが、「暖かさ」に置き換えられる。 ある瞬間の「美しさ」、からっぽなのに満たされている感覚が・・・美しい記憶、として蓄積されていく、その予感が素敵な作品だと思いました。
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