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a lie
小さな傷跡から派生する夢は肉体を辿って貴方の舌へ辿り着く 私の舌に乗りなさい 群れ星へ今日の祈りを捧げて眠る街並み 眼底に沈んだ鼠めいた愚かさを彼らは分散しないと寝つくことが出来ない 彼らは進めと命じられ 彼らは止まれと命じられる 躊躇する肉体を陽気な鞭が殴る 雨 彼らの頭の中で彼らは彼らを叩き続ける 切り離されている その小さな戦場こそ 私の祈りの場だったのだ (繰り返された祈りは) 何処かですれ違った 少年の面影を (幽かな星となり) 私が見せてあげる (その淡い光を) くすねて来た夢で私の血を割る (寂しい貴方に届ける) 曝け出された光を私の瞳孔は呼吸する きゅう と 絞られる レンズ は 血を満たすことに 慣れ過ぎた その 小さな 戦場で 私は 繰り返し 。笑い声で千切る 例え残忍だと言うのなら それは血に語りなさい/騙りなさいと 私は微笑む 鏡 反射する光 痛み (君の目を思い出す) 私は目を閉ざす 私の舌は柔らかく蠢いて 血で割った夢を しゃぼんのように吐き出す まだ何も知らないの 春の傷みの中で 踊る 無数の手足が は やがて 忘却の恩寵に 殺される だろうか 夢を見なさい そして忘れなさい 緑青色は燃え上がり 黄緑を翻し 真緑を滴らせ 季節 という残酷 で 華々しい 舞台を 用意する 彼らは/私達は actなのだ 天候に揺らぐ 魂を 孵すために 苦痛から逃れようとする野兎の最後の痙攣に似た魂 焼き付いたflash back が 繰り返し 繰り返し 繰り返し 物語るのを 聴こうと 耳をそばだてる そして瞼を開けた時 彼の小指の骨が 私のベッドに落ちていた 小さく 愛らしい その真白い骨を 私は拾い上げて いつか 或いは今朝見た 薄桃色の(薄く色づいた あれは 誰の血 だった?)夢で包みこみ 飲んだ 窓を飛び出して あの晴れた空へ 祈りは放たれる それは淡い 白い 天気雨 となって 地に落ちていく 解放を願う 時 足元の影を断つ 血は静かにこめかみを流れる 憎悪 を 私に 投げ入れて良い 私の舌は夢を吐き出し続ける 花々を盗んだ 私は 白線上を つま先立ち で歩くことが出来る 日々の祈りは肉体から醸されて 彼らの憎悪は 祈り に 変わる 貴方の憎悪は 祈り に変わる 小さな言葉が 涙となって 落ちる時 まだ私は願うことが出来る 壊れかけ 腐りかけた 体 が ゆっくりと 時を 待ちながら 満ちていく 奪われはしないのだ 忘却にもまだ匹敵する なんという恩寵 だ から 私は祈りの言葉を吐く 殺人者のために 鞭に苛まれる彼らのために 奪い 奪われる 凡ての嘘吐き達の ために その紺碧の地獄のために そして 貴方のために 貴方が私に与えたことを 忘れなさい 私は私の言葉を吐く 貴方のために 私はまだそれをすることが出来る 記憶の糸を辿り 月と太陽を巡り 色を膨らませていく 白と黒に 落とした 幾つもの色彩を 凍っていたはずの私の肉がふる と 震え 私の目は 羽瞬きとなって 画面を ページを 風景を 空を 奔り 私の舌は 夢のしゃぼんを吐き出し続け いつかの小さな傷跡を塞ぐ 君の掌の 私はもう一度 あの戦場に帰るだろうか 私は帰るだろう 今はただ 開け放たれた窓から しゃぼんを飛ばす 小さな歌を 少年は 影の中で歌っている 私は瞳に翼を生やし始める 臨戦態勢で言葉を飲み始める それがたった1つの 私の祈り 確かに隔てた場所で 君の視る夢を視る 君が君の家に帰るまで 空にオーロラが かかっているよ
a lie ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 921.6
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 0
作成日時 2018-04-15
コメント日時 2018-05-02
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合ポイント | 0 | 0 |
平均値 | 中央値 | |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合 | 0 | 0 |
※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
とても良いと思った。ざっと良いと思った箇所を引用してみる。 緑青色は燃え上がり 黄緑を翻し 真緑を滴らせ 季節 という残酷 で 華々しい 舞台を 用意する 私の目は 羽瞬きとなって 画面を ページを 風景を 空を 奔り 私の舌は 夢のしゃぼんを吐き出し続け 私は瞳に翼を生やし始める 臨戦態勢で言葉を飲み始める それがたった1つの 私の祈り
0少し離して「付け」られた、最後の一連、甘めの呼びかけ・・・この部分を添えるなら、半カッコにするとか、少し余韻的な響きにした方がよかったかな、と言う印象も持ちました。 言葉を発する、ということ・・・真実を、ほんとう、を、語ろうとすればするほど、それは騙りになっていく。嘘、になっていく。意図的に嘘をつく、こともある。その都度、心が血を流す人と、そうでない人、がいる・・・ 少年の純真さ、まっすぐさ。嘘を投げつけ合い、傷つけあい、あるいは守りあう、言葉を武器としてぶつけ合う、戦場。言葉を密に並べる部分と、読みの間合いを作る部分を「かたち」で作っていくメリハリの付け方も、良かったと思いました。
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