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二十億光年の帳が降りる頃
1952年のその人は21歳で その時の姿はそのまま文庫本となって 僕の部屋の本棚に収まっている あるいは乱雑している 透明な過去の駅の 遺失物係の人から もらったもの そうとも、彼は汽車に乗り込んだのだ 誰にも知られぬようにひとり遠く 気圏と呼ばれた二十億光年の世界の彼方へと プレシオスでくしゃみをするために けれども ランタンの灯の下 無色透明の水銀に満たされたグラスを傍らに 彼が印刷されたページを開けば 21歳の彼の声 21歳の彼の感触 21歳の彼の気持ちが はっきりと蘇ってくる 最高密度の青色を誇る 二十億光年の帳の中で 火星は赤く温かく 僕はそっとあくびをした
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二十億光年の帳が降りる頃 ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 53.8
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投票数 : 0
ポイント数 : 0
作成日時 5 時間前
コメント日時 4 時間前
項目 | 全期間(2024/11/21現在) |
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叙情性 | 0 |
前衛性 | 0 |
可読性 | 0 |
エンタメ | 0 |
技巧 | 0 |
音韻 | 0 |
構成 | 0 |
総合ポイント | 0 |
平均値 | 中央値 | |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
谷川俊太郎さん、僕も好きでした 亡くなって残念ですね。 でも彼の作品はこれから幾世紀経っても語り継がれるでしょうね。
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