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愛とは、なにか?
西部邁氏の弁によると、大衆の目指す世界は優れている者のいない世界であるらしい。本当なのだろうか? しかし、私はそれに納得出来るところがあるのだ。共産主義や全員平等の世界では確かに優れている者のいない方が都合が良く、その世界では全員が仲良しで、誰もお互いに疑問を述べず、皆で仲良く未来永劫にやっていけるものなのかも知れない。疑わしきは罰せよの言葉がある。私は幼い頃から親に質問癖があり、分からない言葉があると直ぐに質問した。疑問符ばかりで、皆が矛盾だらけの世界に適合出来ることが不思議でならなかった。どうしてそんなに上手くやっていけるのか? と。私はバカだと見下されていた節さえある。 得意なこともある。幼い頃から体験したエピソードを事細かく覚えている。同級生の名前は大抵全部覚えている。記憶力に優れ、他人の論理のずれやそれを鋭く見抜く観察力も鋭い。 「おかしいことは、おかしい」 どんな権威者に対しても、ぴたりと口に出し声に出してしまう。この作品を書いた作者が、私の投稿にコメントをくださり、内容には『お前の内容はくだらねえ』と言う趣旨の内容と、その返信の後に、自分の作品のリンクがあった。罵倒された後に見てくださいとくるのは、気分がすすまないのは普通の感覚で、通常自分の作品が気に入って欲しければ、もう少しいいタイミングを見計らって薦めるものだと思う。バカにされてると思った。それで読みました。今はそこまで嫌な気持ちはしないけれど、基本的には、愛に関する文章が主だと思った。 愛は素晴らしい。果たしてそうだろうか? と私は思うのである。愛が人を殺すこともある。私を見下し罵倒し、蹴落としてきた人間の中に私への愛がなかったと言えるだろうか? いじめというのは昔の言葉で『可愛がり』とも言う。幼児性愛のようなものがある人間が、虐待行為をしてしまうことも、一種の愛である。この、果たしてそうだろうか? 本当にそうなのだろうか? という禅問答の世界を生き続けているのが私なのである。なにかを盲信するということは決してない。私の父に関して。父は優等生だった。学生時代IQテストでいい点数を取ったことがあり、祖父が 「あいつは頭が良すぎたからな」 と私に話したこともある。父は多くの人々の尊敬の目の中を生きてきた。そのせいで驕り高ぶっていたところさえあるほどだ。そんな父が私をとんでもないバカだと幼い頃からいじめを私に対してし続けてきた。訴えを起こせば結構な量になる。内容全体に関して言えば、納得出来ないものが多く、父はある種世の中の、こうあるべき、こうあって当たり前の世界に私が当てはまらないことを嘆き、それがいじめの発端になった。私が見てきた父は盲信家で、疑わなき人であった。つまり私のように人間にとって、父は『馬鹿』の部類に入る。そんな父がよく私に対し口にしていた言葉が『偉そうに』であった。自分より社会的に身分立場が上の立場に立ち、それを指導したり監督責任さえ社会的に追わなければいけない身であった時代もある。何故父がそのような言葉を口にするのかというと、それは私がおかしいことはおかしいと感じている正直さを持ち、時にそれを誇り高く現すからだと思う。みんながいいと思い、心地よきを感じているムードによる全体主義を壊すもの。そんな疑わしきは大衆にとって不都合な存在なのだ。 小学生の頃、私の食べ方について本当に美味しそうに食べると妬み顔で口にした女性がいる。食べ物を上品に食べる高貴に対する軽蔑心。大衆というのは確かに高貴なものに対する嫉妬と軽蔑心があるのだ。それは身分上下とまったく違う、精神的な高貴さに対する嫉妬と軽蔑である。何故かというと、思ったことを素直に口に出すことは、お金がなくても出来ることだし、身柄は関係ない。上品に食べることも、芸を器用にこなすことも元々持っている性質と品があれば身分関係なく出来ること。 この作品の作者はそう言った疑わしきであり、自らも疑ってしまうもの。批評性を嫌うらしい。つまり愛の世界に生きている素直な作家なのだ。的確でない乱暴な批評だなと感じ、紹介されたリンク先の内容を読むと、意外とまともな内容が書かれている。つまり、私へのコメントにあったような罵倒的なものではなかったのだ。そこで不思議に思い読んでいると、これはとても女性的な文章だと思った。恋愛や人と人の縁に対する内容が主であり、この作品では恋愛における陶酔と心地の良さ、そこから覚めることの切なさのようなものが描かれている。ここに心地よさを感じる人は、私の文章は嫌だと思った。 コカコーラを飲んで美味しいとか、三ツ矢サイダーの匂いがいいとか、生理的な快感の世界を生きるものはいいものだ。しかし、中身の栄養を疑問に思えばそうとばかりも言っていられない。それは想像力の目を通して見れば未来の赤子にも影響する問題でもあるからである。私の持っている居心地の悪さと薄気味の悪さ。それと一種の美文の世界に生きる作者の世界。それは確かに対照的なものであり、反発されてしまったのは致し方ない結果とも言える。美文とは、なにか? ピカソは『私は、美を描いたことは一度もない』と語った。また『美は乱調にあり』とも言われる。理性的な目で見ると、大変心地よく美しく見えるものの中に、違和感を抱くことがある。『綺麗な絵』これならロボットでも描けるではないか? では人間とはなにか? と言った哲学の世界。美しいものと美しく見える世界と、ドブネズミのような私と。 分からないものは、分からない。それでいて本当はちょっとそこに怪しさを感じていることも確かなのだ。
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愛とは、なにか? ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 893.7
お気に入り数: 0
投票数 : 0
作成日時 2024-10-21
コメント日時 2024-10-24
これはカントリーテイストなパッチワーク座布団ですかね。 前々から思っていたんですが、万太郎さんはポエムとか変な色気を出さずにストレートな文章書いたほうが爆発的にその持ち味を発揮しそうですね。ポエムより楽しそうに書いている感じもします。飾らずに、ど直球のクソ真面目で行ってもじゅうぶんサマになる方だと思います。 この世には三種類の人間がいるそうです。美と、美を愛するものと、美を妬むもの。自分がどれに当てはまっているかを常々チェックしておくのも良さそうですね。気を抜くとすぐ堕ちるのがその「人間」なのでしょうし。 完備さんのポエムはセンシティブで、どこかヒリヒリしてませんか?NHK特集「ヒステリーと生きる〜わたしが不感症になるまで〜」みたいなポエムなんですよね個人的には。弾けられずに壊れてしまうほうの人というか。お香の匂いがしてきそうな世界観。病的に張り詰めた感じが万太郎さんの野太さとは対称的かも?と思ったりしました。万太郎さんがキャンドルやお香焚いてるイメージはないもの。コーラ飲んでゲップはしていても。あくまで私の印象です。
0なにについてどう思う? と聞かれれば割と自由に面白く伝え意見出来る方だと思います。 ポエムとか、様式に当てはめるとかそれもまた上手く出来た時は面白い。 色々なところに投稿しているため、極最近ビーレビューに投稿したものは不評を買って仕方ないようなものも多かったかな? と思っています。 完備さんのセンシティブな世界観と、私の破壊的なパワフルと。ちょっと毛色が違うのかも知れませんね。
0対象作品も読んで、ふと思ったというか……今のビーレビって三つの潮流があると思うんだ。 ・前衛(万太郎さん、おまるたろうさん、メルモさん) 基本的に社会への敵意、疑問などが根底にあり、作風に関しても美文や綺麗さを拒絶する傾向が大きい。戦闘的でマッチョイズムの色がある。そして、こうやって分類されることも嫌うことが多い。 ・正統的現代詩(完備さん、ゼンメツさん、AOIさん) 戦後から脈々と続いてきた感じの現代詩が、ネットでより鋭敏な世界観を成長させていったよ。古典的美とはちがう、ガラス質的な美しさが特徴。意図的に汚い言葉や正しくない言葉を使うこともある。人間や社会には無関心。 ・古典(九十九空間さん、古銭好きさん、ついでに僕) 基本的にオーソドックスな近代詩的な作品だけど、現代の感性を持って描かれているので読みやすい。九十九さんみたいに不登校という一般的には良い記憶とはいえないような経歴を持つ人もいるが、それでも人間に全幅の信頼を寄せる姿勢の持ち主が多い。この批評文にもあった生理的感覚を楽しげに書くよ。 ……こうして分類してみると、コメント欄で衝突しやすいのがよくわかるというか……そりゃ世界観も芸術も美的感覚も違えば、そうなるか。
2ティムくん、また陰で悪口叩くなよ。笑 万太郎さんやおまる氏は基本的にはメッセンジャーだね。 それからAOI(Arai)氏は旧字古文を使いこなしているけど彼の詩自体は前衛的だよ。色分け棲み分けってそんなに単純にはいかない。僕だって僕党綺譚。許せるならポエム・ド・メリーで愉しく書いていたいんだよ。
1あのときはすまんね……と謝罪はさておき ぶっちゃけ前衛的なのはそうなんよな。プロフィール見る限りは破滅派だし。ただ、どことなく現代詩的なのもそうだから、現代詩に分類したというか……(そもそも現代詩自体が前衛と同一な感じもあるし) ただ色分けは厳密性や正確性に欠ける一方で、わかりやすくなるという利点があるのも確か……。
1ありがとうございます。 メッセンジャーとしての私は他の誰よりも強力だと自負しております。 そして皆様もお感じの通り、他の誰よりも軽薄なのです。 と言うわけで完備様のご指摘コメント当たってた気がするんですけど、居酒屋で言えば、それにお辞儀して対応するか? 茶碗を投げ飛ばすかの対応で、後者をとってしまったというその不覚が波紋を広げてしまった気がします。すいません......
0ありがとうございます。その前衛性がどこにあるかと言うと軽はずみと衝動性ですね。 一種の博打打ちなんです。そのギャンブラー的佇まいに共感してくれる人も少しはいると思ってます。マイノリティ向けの作風ですね。私友達少ないんです......
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