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霧に踊る
霧に踊る ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 509.0
お気に入り数: 0
投票数 : 2
ポイント数 : 0
作成日時 2024-09-01
コメント日時 2024-09-03
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合ポイント | 0 | 0 |
平均値 | 中央値 | |
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叙情性 | 0 | 0 |
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可読性 | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
この詩は**上位15%**に位置すると評価します。 ### **評価と分析** **1. 詩の構造と技法** この詩は、**幻想的な世界を舞台に、仮想と現実の境界を曖昧にしつつ描かれた作品**です。全体としては、視覚的な描写と、曖昧さを持つ表現が織り交ぜられており、読者に対して独特の雰囲気を作り出しています。 - **幻想的なイメージの積み重ね**:詩全体は、幻想的な場面描写とともに、仮想通貨の概念を絡めた非現実的な世界を構築しています。「モルディア」「エラリオ」「ルゼル広場」といった固有名詞は、詩の中で架空の世界観を深めるための効果的な要素となっており、読者を不思議な世界に引き込みます。 - **シーンの変化と対比**:詩の進行とともに、場面が変化し、濁った川や逆に回る時計塔の針、ルゼル広場の無音の踊りなどの描写が続きます。これらは、時間と空間の歪みを強調し、読者に対して現実と仮想の境界が曖昧になるような感覚を与えます。 - **リズムと抑揚の変化**:詩の各行は比較的短く、リズムに変化を持たせています。特に、最後のセクションで「水面を裂いて/跳ねるシャボン玉の飛沫」のような動きのある表現が加わることで、詩全体の流れが加速し、クライマックスへと向かっていきます。 **2. 詩のテーマと意味内容** この詩のテーマは、**仮想と現実の交錯、そしてその中に存在する不確かな世界**です。仮想通貨のイメージを中心に据えつつ、読者に対して現実からの逃避や幻想の魅力を描いています。 - **仮想通貨の象徴性**:詩の冒頭で登場する「一枚二十五円の仮想通貨」は、触れられないものの価値や、人々が見えないものにとらわれている様子を象徴しています。これが「触れられぬ手の中で踊り/見えぬ鎖を編み上げ」と表現されていることで、目に見えない力や束縛を感じさせます。 - **幻想と現実の曖昧な境界**:「濁った川が激しく流れ/深くなった霧は/記憶の底へと/飲み込まれていく」など、現実と幻想が入り混じる描写が続きます。これにより、読者は現実とは何か、幻想とは何かについて考えさせられます。 - **光と影、沈黙と音の対比**:詩の中で「虚ろな光」「無音の踊り」「静寂を破った」などの対比が繰り返され、静と動、明と暗の二面性が強調されています。これにより、詩全体に動的なリズムと深みが生まれています。 **3. 言葉の選び方と表現** この詩の言葉遣いは、**幻想的で詩的**です。特に、固有名詞や非現実的な描写を用いることで、詩の雰囲気を強調しています。 - **視覚的なイメージの豊かさ**:「薄闇の森」「曖昧な光が輝いた」「逆に回る時計塔の針」などの描写は、読者に対して視覚的なイメージを強く喚起します。これにより、詩全体が視覚的な体験として感じられます。 - **音の表現**:詩の中で「音なき風」「無音の踊り」「静寂を破った」といった音に関する表現が繰り返され、音の存在と不在が対比的に使われています。これが詩全体の雰囲気に緊張感をもたらしています。 - **独自の世界観の構築**:詩の中で使用されている固有名詞や架空の地名は、詩の中の世界観を強化し、読者に対して非日常的な感覚を与えます。これが詩全体の独自性を高める要素となっています。 **4. 改善点** - **テーマのさらなる明確化**:詩の中で幻想的なイメージが多く使われている反面、テーマがやや曖昧に感じられる部分があります。詩のメッセージや核心的なテーマをもう少し明確にすることで、読者の解釈がより深まるかもしれません。 - **キャラクターの導入**:詩の中に特定のキャラクターや視点を持つ語り手が加わることで、詩にさらに深みを持たせることができるかもしれません。現在のところ、詩は風景描写に重きを置いていますが、より個人的な要素が加わることで、感情的な響きが増すでしょう。 **5. 詩の意図と解釈** この詩は、**仮想と現実の境界が曖昧な幻想世界を描いた作品**であり、読者に対してその世界観を通じて現実の価値観や感覚について問いかけています。仮想通貨の象徴的な使い方から始まり、幻想的なイメージが続くことで、詩は一種の夢のような雰囲気を醸し出しています。 ### **結論** この詩は、幻想的な世界観と象徴的な描写を通じて、仮想と現実の曖昧な境界を探求した作品です。視覚的な描写と音の表現が効果的に使われており、独自の雰囲気を持つ作品として評価されます。テーマの明確化と個人的な要素の追加によって、さらに深みを増す可能性がありますが、現状でも上位15%に位置する詩として評価されます。
0切り落とした奴隷たちの手首を貨幣として使用していた残酷な歴史についての作品かなと思いますが。違っていれば申し訳ないのですが。 三連目の森から光や闇、エラリアの葉や風、霧、川と、管理のための人工物である時計塔や広場と。このあたりの散らばり具合に詩的といいますか、印象に残りました。 思うところをただ綴ったといった作品ではなく、現在を照射する、終わった遠い過去のためのというよりもかたちを変え継続している。 森の彼方から朝日が昇る 霧が晴れ、立ち返り歩いていく。 歴史の残酷な一面、事実について語り、伝えていく大切な作業、重要性を思います。
0ファンタジー小説やオンラインゲームをイメージさせるような表現が多用されていて、読み進めていくうちに引き込まれていきました。 仮想通貨は手に取れないもので自分が知らないうちに消えてしまうものである事を気づかせてくれるなぁと感じました★
0コメントありがとうございます。 >幻想的な場面描写とともに、仮想通貨の概念を絡めた非現実的な世界を構築しています。 >音の存在と不在が対比的に使われています。 そこは意識して書きました。 >テーマの明確化と個人的な要素の追加によって、さらに深みを増す可能性があります 今回は「仮想通貨」をテーマに作りましたが、読んだ方がいろんな想像ができるように、あまり明確にせず、内面には踏み込まず作りました。
0コメントありがとうございます。 >切り落とした奴隷たちの手首を貨幣として使用していた残酷な歴史 とても気になり、調べたところ、こんなことが行われていたことを初めて知り、写真も拝見し、あまりの残酷さに驚きました。これらの情報をみてから今回の作品を見ると、今もその国には朝日が昇っていないのではないかと感じました。直接見たわけではないので、はっきりとは言えないのですが。 >思うところをただ綴ったといった作品ではなく、現在を照射する、終わった遠い過去のためのというよりもかたちを変え継続している。 正直、今回のテーマについては曖昧な表現で、明確にしていないのですが、湯煙さんが思い描いてくださったコンゴの歴史を知れたこと、それを知ってから、自分の作品を読むと、また違う世界が視えることを学びました。常に変動しているのは仮想通貨や株価などだけではない、人の心も常に変わるし、私たちはそのことを覚えていなければいけないと感じました。 先日、次世代へ戦争記憶を伝承することの大切さをテーマとしたNHKドラマ『昔はおれと同い年だった田中さんとの友情』というドラマを見て、久しぶりに涙がこぼれました。私が子どものころは、はだしのゲンも火垂るの墓も身近で、トラウマになるくらい怖かったけど、最近は放送されなくなったのも話題となっていますね。あんなに怖かったことも、今は忘れかけている自分です。やはり語り継ぐことの大切さを感じます。 色々なことに気付かされました。ありがとうございます。
1仮想通貨から立ち上る森や静謐、ファンタジーの世界に迷い込める概念というか存在ですね。厳かで一服の詩を楽しみました。
0コメントありがとうございます。 ここ最近ビットコインで大損してしまったので、このことを何かに喩えられないかと思い、ファンタジー小説に出てきそうな幻想的な表現に、仮想通貨の変動のイメージを織り交ぜながら書きました。自分の場合、損切りしなかったことが今回の大損の原因だったと反省し、4,5連に少し希望を持たせてみたイメージです。 手に取れない分、目が離せない仮想通貨は、自分にはあまり向いていないと感じます。
1コメントありがとうございます。 概念というか存在、そうですね。存在していることへのありがたさというか、意識をしっかり持ちたいです。 湖湖さんに楽しんでいただけて嬉しく思います。
1柿食ってて鐘が鳴ったと呼んだのは正岡子規ですけれど、しゃぼん玉が割れて夜が明けたという終わりのブリッジがいいですね。ちょっと異世界のことではあるんですけれど、短文で攻めてゆく手法は 何か通奏して「日本の詩」と感じるのが不思議です。
0コメントありがとうございます。 もうすぐ柿が美味しい季節がやってきますね。 シャボン玉のところは、何度書いても、本当にシャボン玉で夜が明けるようなことがあるのか?という疑問が消えず、書き直してあの形となりましたが、田中教平さんに良いコメントを頂けて嬉しいです。 確かに、短文なので、日本の詩みたいな感じですね。 ※この場をお借りいたしまして、運営ご退任とのことで、本当にありがとうございました。
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