私は切なくてモヤシになりました
炒めると青臭く一袋二十円
この世界には鯨がいてマグロがいて鰯がいて
私ってシラスの気持ちです
雑魚ってひどい言われよう
私にはちゃんと名前があります
私は足るを知れなんて説教は嫌いです
若い頃は私は女だてらに野良犬でした
冷酷な若者に負け犬と言われたことは三十年たっても忘れません
冷蔵庫に萎れたニンジンがショボくれているのを
ニンジンおじいさんと呼んだのは若者の奢りでした
一昨日刻んだ蕎麦の薬味のネギが萎れていて寂しいな
立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花
花に嫉妬して千切るなんて台無しです
私は美人が好きだし若い頃の美輪明宏みたいな
ギリシャ彫刻風美青年にかしずいて
海岸の白木のカウチで
南風に吹かれながらペディキュアを塗ってもらいたい
比較すると人は死ぬ
それは中国の格言でそういう知恵もありますね
優性思想は悪です
スポーツの祭典オリンピックは強いやつを祝う
強いってかっこいいねヤクザじゃなきゃ
五等星の悲しみよ
孤立した傷付いた人々の影が見える
多様性って社会がスピードを落とすことだよ
忙しいって心の亡くなったと書くんだ
地球を分け合うこと
それは痛み分けかな
ケーキを切った人が最後にケーキを食べるんだって
ケーキを分ける人が悪人なら
この世は地獄に少しずつ近づいていく
鳥小屋には鳥がひしめいている
そうです
私も鳥なのです
記憶喪失を患っています
前世の楽園の記憶を
それは羽が有ることを忘れる病で
あの飲み水に含まれる成分が誰かの差し金なのです
鳥籠に虚構新聞よ届け
パサリ!
神は現れた
使徒よおまえよ立ち上がれ
さあ、あなたが聞いたこれは籠の鳥たちの噂話です
作品データ
コメント数 : 31
P V 数 : 1757.5
お気に入り数: 0
投票数 : 6
ポイント数 : 100
作成日時 2024-07-27
コメント日時 2024-08-20
#現代詩
#縦書き
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
叙情性 | 25 | 25 |
前衛性 | 20 | 20 |
可読性 | 5 | 5 |
エンタメ | 10 | 10 |
技巧 | 15 | 15 |
音韻 | 10 | 10 |
構成 | 15 | 15 |
総合ポイント | 100 | 100 |
| 平均値 | 中央値 |
叙情性 | 25 | 25 |
前衛性 | 20 | 20 |
可読性 | 5 | 5 |
エンタメ | 10 | 10 |
技巧 | 15 | 15 |
音韻 | 10 | 10 |
構成 | 15 | 15 |
総合 | 100 | 100 |
閲覧指数:1757.5
2024/11/21 21時45分49秒現在
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誤字、優性ではなく、優生思想、に訂正。 失礼しました。
0何がどう感じるのか、どこを汲み取ろうか、読み手は悩む前に受け取れればいいけど。それが変身というtitleに置かれているのかと、深読みしましたが。 一篇の詩は一枚に あえて纏めてないっぽい くちゃっと置かれているばかりで。わたしには読み取れなかった、難しかったです
0貴方と私の人生が違いすぎるせいなのか、筆力の問題なのかわからなかったですが、共感いただけず残念です!でもコメント下さりありがとうございます!
1>一篇の詩は一枚に あえて纏めてないっぽい くちゃっと置かれている とかいたのは、まずいろんなものが連をわけて登場するので、なぜそう書いたのかなということを、いいたかったんですが、 言葉を読んでそれぞれ共感やよきポイント探すことは出来るけど、そういう読みではなくて >何がどう感じるのか、どこを汲み取ろうか、読み手は悩む前に受け取れればいいけど。それが変身というtitleに置かれているのかと、深読みしましたが。 この部分ですね。人生とか筆力の問題じゃなくてまず詩の書き方ですね、疑問というか興味でした。言葉足りなくてなんかほんとすいません。
0言葉足らずで失礼しました! 魔法少女じゃないですけどね、事物に対する親和力が強いというか、共感覚的で怒涛の感情移入で何にでもなってしまうような子供の想像力みたいな性質が万能感のように残っているんですね。子供時代の読書の名残で。wつまり空想で女王にもモヤシにもなるわけです!鳥は平凡でいて自由のシンボルのようでしょ。飛ぶ夢を子供の頃は鷹のように飛んでたのね、でも大人になったらうまく飛べない夢に悩まされるようになった。そんな狭間で書いたんですよ。興味をもって頂いて嬉しいです。ありがとう!
1いいですね感情移入や想像力、ひとつひとつのつながりとしての変身、を理解してしまえば難しくはないです、たしかに詩として適切に言葉を選びつつ素直なものだと感じることができますね。難しく考えすぎてましたね、わたしはぼんやりとしたものしか見えないので羨ましいです。んだからどうしてそう書くのかなと知りたくなっちゃう、興味持っちゃうんだな。自分はまず詩を読んだとき何を印象として感じたのかを、一番に見るんですね。この詩ではバラバラな印象だったので、そう書きました。何度も読んでもらえるような余韻に浸るような強さも惹きも薄いとすれば、第一印象が響かないと詩は言葉本来のよさ(作者の宝物のような意)を感じることができないわけですから。まあでもその第一印象で読んで好まれればよいと、強く自分の詩を兎角信じることが出来ているなら、その他の見解なんて確かにゴミクソなわけですから、それはその方の思いですからそう伝えていただければこちらとしても触らないのです。んなわけで、湖湖さんにまで嫌われたかなとおもって結構しょんぼりしましたが、和解?できてよかったです。こちらこそありがとうございました
2主観的な詩みたいな、自分がどう表現しているか、他者の目を知る必要はあると思いました。自分では書けているつもりでも伝わって無いことは失敗ですものね。ありがとう!
1優生思想は悪です、と断言しながらも美しさや強さ、能力の優劣に囚われてしまう人間の矛盾や悲しさが描かれているように感じました。私たち人間はどう在るべきかーー地球問題なのですよね。皆、同じ鳥小屋にひしめく鳥。情報に踊らされている私たち、富と貧困。それらの問題提起。 わたしたち人間はまるで記憶喪失のように何か大切な事を忘れてしまったのではないだろうか、と、タイトルの『変身』には、私たちは変わらなければならない時が来ている、そんなメッセージが込められているように感じました。 私はそれらの問題を考える時、随分昔に読んだピーター・シンガーの『動物の権利』という本が思い浮かぶのですが、考えれば考える程、複雑でデリケートな問題ですね。 再び考えるきっかけを頂いた作品で、とてもいい作品だと思いました。
1>私は切なくてモヤシになりました 最初の文章がいいですね。 これだけで色々伝わってきます。 即興で返詩を川柳で。 モヤシでも 仏となりて 慈悲思う
0なかなかシュールで 楽しい気持ちになる詩ですね!
1明晰な感想を下さりありがとうございます。凄く嬉しい感想です!人は決して孤独ではないのかもしれないと、世界の中で自分の存在を照らし合わせて考えるとき感じます。動物の権利、未読ですがチャンスがあれば読んでみようかと思います!コメント感謝!
0明晰な感想を下さりありがとうございます。凄く嬉しい感想です!人は決して孤独ではないのかもしれないと、世界の中で自分の存在を照らし合わせて考えるとき感じます。動物の権利、未読ですがチャンスがあれば読んでみようかと思います!コメント感謝!
1モヤシの愛、などと考えると侮れないですものね!腐っても鯛、なんて言うけども、腐ってたら食べられないんだよね。腐らず生きたいものです。川柳ありがとうございます!
0楽しい詩、と言って頂いて幸い。言いたいことがあるあまり論文みたいになりたくないのです。コメントありがとうございます!
1とても面白い詩だと思いました。理解するというより、感じるための詩だな、と感じました。
0面白いです。
0「パサリ!/神は現れた」 このチープに登場する神がいいですね。新聞の音のようですが、神そのものの降りる音と解釈してもよさそうです。 人は野菜やら動物やらを別の何かにたとえてきましたね。それこそ神とかに。そうやってモノたちを別の何かに変身させるのではなく、自分たちがそのモノに変身していっている。モヤシになったり鳥になったり。伝統とか文化とかの意味よりも、現代に生きる感情を重視している詩のようです。 たとえばここに出てくる鳥は自由なイメージはなく、虚構新聞を読まされたり噂話をするだけの存在です。せっかく鳥の身体を持っているのに…… 自虐性の高い詩のようですが、所々反抗の意思みたいなものを感じます。
0コメントありがとうございます! 詩って考えるより感じるものですよね!嬉しいです!
0面白いとか綺麗といわれるのが詩の本望です!コメントありがとうございます!
0比較すると人は死ぬ 深いね。
0実は凄く難しい問題ですから、扱いかねるし、軽く書いてみるしかなかったというか、こういうアプローチも良いかな、と試して書いてみたんです。自虐も反抗も、心っていつもバウンドしているのです。でも言いたいことは言ったゾー、みたいな。("⌒∇⌒")よい理解を下さりありがとうございます!コルセットのようなものをしているような、自由だなあ、と。鳥である私たちも。
1中国はダイナミズムが有りますね。コメントありがとうございます!
0>人は決して孤独ではないのかもしれないと、世界の中で自分の存在を照らし合わせて考えるとき感じます。 そういう世界観を持っていらっしゃるって良いですね^_^ 孤独って何なのだろう?と改めて考えると、結局アイデンティティの問題なのかもしれないなぁと考えつつ、一篇の詩とやり取りから豊かな思索の機会を頂き感謝です。 本に関心を持って頂けたことも嬉しいです。ありがとうございました。
1強い理想を、体現してきたままに述べておられますね。花や鳥という象徴が、美意識を 表していると思います。若いころの過ちもきちんと認め、ますます成熟、円熟してくる 大人の時代に、詩を持って世界に対する美しい魂が、鏡に映っています。映え映えとする 心なら、地獄よりも極楽がみんなに近くなってくるその作用を、広げるのに十分な 良心と人格性を、可能にしていると思います。
0いやあ、褒めすぎです。黒髪さん、理想と現実のギャップ、でも正しさは考えるときは公正でありたいとは思っていますが。若い頃は間違っていたというよりは不幸に苛まれて暴力に共感する衝動はありましたが悪いことはひとつもやっていません。一億円あったら孤児院を作る、みたいな夢を見るような若者でもありました。不幸でも若者には夢見る力がありますね。今はもっと落ち着いています。
1とても心を打たれる作品でした。月に一度ほど、もう、ダメだ。と落ち込んでしまうことがあるのですが、そのことを思い出しました。 でも、なにか光が見えてきそうな感じがあるので、読んでいて穏やかになりました。 先日、野菜屋のご主人が、「もう傷んでるからあげるよ」といいながら、新聞紙にくるんでくださった小ネギ、新聞紙を信頼しすぎて、冷蔵庫で放置してしまい、気づいたときは枯れていました。元々傷んでいたものだ、無料だった、という先入観から、もう使えないと思って捨ててしまいましたが、形ある限り、加熱してでも頂くべきだったと思いました。 色々なことを思い巡らし、自分をリセットしてくださる作品でした。ありがとうございます。
私の拙い作品が貴方の役に立てたなんて僥倖です。作品を通して人と何かを一緒に暖める喜びを感じて、それはとても素敵で感謝します。ありがとうございます!
1モヤシになるとか、ナンセンスなどと思わせない、毅然とした態度がこの詩からは感じられました。シラスの気持ち。雑魚ってひどい言われよう。女だてらに野良犬でした等々。内容にかかわらず、詩にするんだと言う決意表明みたいなものが深度に感じられる、そんな感じがこの詩を屹立させているのだと思いました。
0コメントを下さりありがとうございます。えいっと思いきらないと書けない事って有りますよね。オリジナリティがあれば良いなと思っています。詩に深さを与えるにはプライバシーを削るのも嫌なので難しい。家族の事とか、なかなか書けないです。
0湖湖さんのお名前は覚えています。文学極道でもさかんに投稿していましたよね。
0?いいえ、この名前ではなかったですよ。
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