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苦しみにある黒人に黒い光は使わされる/私は彼の最後の言葉を知らない
疲れた黒人の足元に転がるひとかけらの安らぎ。 命は軽くとも涙は頬をつたい故郷を思い、預言者の言葉は蘇る。 黒い光は使わされる。 遥か彼方、砂漠の向こうから、海をも越えて、黒人たちの天使はやってくる。 神の言葉はどこまでもあなたを追いかけてくる。 そして遠く離れた平和な国で詩人は自分に苦しみを理解する可能性があると、ただ一つ感覚による真実を知る。 この夜にも、思い出を言葉にすれば苦しみが苛む。 そうだ。懐かしい日々に、わたしの友だちは死んだんだ。 彼の書いた黒人たちの踊りの絵は今でも私の部屋にある。 私は黒人たちの歴史を知らない。 ホスピスに行ったことはない。 屠殺場での絶望の叫びを知らない。 そして彼は最後にどのような苦しみの中で、最後に思った言葉を私は知らない。 私の中の永遠。私はいつまでも死者の最後の言葉を知らないでいる。 ああ、私は命があるうちに、彼の死の核心をたどり着けないだろう。 涙が流され、命ある者はいつまでも傍観者だ。
苦しみにある黒人に黒い光は使わされる/私は彼の最後の言葉を知らない ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 816.4
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 0
作成日時 2024-07-18
コメント日時 2024-07-21
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
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構成 | 0 | 0 |
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叙情性 | 0 | 0 |
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可読性 | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
余計なことかも知れないけど、コメントゼロは無いわよね。こういうときこそ運営さんは何か付けてあげなさいよ。やさしくないわね。あなたたち。詩人はね、やさしさがあってこそ詩人の何者よ。 だったらおまえが書けよ!って、これねたぶんアメリカを中心とした奴隷制のことを言ってるんだろうけど、長いタイトルを置いた意がよくわからないのよ。
0!奴隷制と、内容はべつに深く掘り下げられていないから、黒人霊歌かな。そのようなつもりでお書きになったのかも知れないな。英語に訳せばもっと端的に締まるのかも知れないな。よくわからんけど。
0死んだという「わたしの友だち」と、歴史的に不当な差別の「黒人たち」を重ねている内容に読めました。 語り手のリアリティとしては「わたしの友だち」のほうへ体重がかかっているはずだとまずは読むのですが、その場合「黒人たち」の扱いが本当に難しいと思う。さらっと触れて語れるような話題でもないし、まして当事者でなければ真に体重の乗った語りが不可能だと思う(作者が当事者でないと勝手に仮定してしまっていますが)。当事者以外がどれだけまじめぶって語ったところで軽々しくなることは避けられないので、むしろ >私は黒人たちの歴史を知らない。 というある意味で素直な語りは、強いて好意的に受け取るならば、誠実であると言えなくもない。 ただその場合、なぜ知ろうとしないのか、という話にもなってくる(どれだけ歴史的事実を調べても、「知る」ことは不可能である、という事実があるにせよ)。 つまるところ、この作品においては「わたしの友だち」との描写により多くの紙幅を割くべきだったのではないか、と愚考します。 現状、「彼の死の核心」に辿り着けないと嘆き、「傍観者」であると独白する語り手は、他者の死を自分のもとに引き寄せ、単に「題材」に回収してしまっているように思えました。「わたしの友だち」に関する情報がもっと盛り込まれていれば、違った印象を受けることになったかもしれません。あるいはこれでも目いっぱいだったのかもしれませんが、作品としては、もう少し説明があればいいなと。 しかしそれでも、作者の想像力は、優しさの行使に不可欠なものを含んでいると思いました。 ここまで書いていて、いろいろと自分にも跳ね返ってくるのを感じております。 失礼な事を申し上げていたらすみません。何か資する所があれば幸いです。
0不当な差別の→不当な差別を受けてきた/いる です。失礼しました。
0うむ、ですね。人によっては受けとめる解釈が異なるので、批評を読むのは勉強になります。 書かれている私の友人を実在した話しとして受けとめれば、話しはかなり身近なものになりますね。 しかしそう考えると彼は黒人であるが故になぜ死ななければならなかったのか、という疑問が湧いてきて、話しは複雑にもなり、田邊さんがおっしゃるようにこれだけでは書き足りなくなってしまう。
0あ、いや実際その彼が黒人であるのかどうかも判明はしていない。読み方ひとつで陳腐にも荘厳にも変わり得る可能もある。それは詩のおもしろさでもある。
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