悲願 - B-REVIEW
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ことば

ことばという幻想

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悲願    

昼間の間、井戸の中で外の世界にそうっと聞き耳を立てていた蛙が井戸から飛び出、夜の闇の中でこう、囁きました。 悩みよりも深い、悲しみが、樽酒いっぱい欲しい。 陽光の中で煌めく、永遠の光が欲しい。 孔雀のような羽と、ラクダのようなコブが欲しい。 鋭く尖ったナイフと、際どい夢が欲しい。 病を治す薬と、漆黒の闇が欲しい。 毛布のような愛と、肌の温もりが欲しい。 欲しいものは欲しい、欲しくないものは欲しくないと、言える勇気が欲しい。 嗚呼、でもその声は 嗚呼、でもその声は 虫たちに拾われただけで、夜の闇の中、そうっと消えていくでしょうに。


悲願 ポイントセクション

作品データ

コメント数 : 10
P V 数 : 482.5
お気に入り数: 1
投票数   : 1
ポイント数 : 0

作成日時 2024-05-01
コメント日時 2024-05-02
#現代詩
項目全期間(2025/04/12現在)投稿後10日間
叙情性00
前衛性00
可読性00
エンタメ00
技巧00
音韻00
構成00
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閲覧指数:482.5
2025/04/12 12時00分11秒現在
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    作品に書かれた推薦文

悲願 コメントセクション

コメント数(10)
秋乃 夕陽
秋乃 夕陽
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(2024-05-01)

静かに願う蛙の、美しい悲願。 しかし最後の連でそれは叶わぬと悲痛な言葉で締めくくられているところが儚いですね。

1
万太郎
万太郎
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(2024-05-01)

ありがとうございます。 感情の喜怒哀楽の全てが欲しいという私の人生全肯定への想いと、医薬品漬けの生活を余儀なくされた身の上の不幸と境遇を寓話に託しました。

0
黒髪
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(2024-05-01)

どうしても、キン肉万太郎をイメージしてしまうのですけど。 詩の言葉から、輝かしいオーラが感じられます。 今は夜の闇に近しいけど、いつかきっと、小さな祈りが、虫たちが聞き届けた 解放への喜びが、足りないもの故に井戸の底で鳴き続けた歳月の分だけよりまして、 結果、仲間の蛙を見つけるでしょうね。きっと、あと少しで。

1
万太郎
万太郎
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(2024-05-01)

ありがとうございます。 再出発に向けて計画を立て、準備し、待機中です。 とにかくご飯を食べてお肉を体につけるようにします。筋肉あんまりない筋肉万太郎です。

1
田中宏輔
田中宏輔
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(2024-05-01)

さみしい。

1
ほり
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(2024-05-02)

「悩みよりも深い、悲しみが、樽酒いっぱい欲しい」は強いですね、、 負の感情さえも肯定できる蛙はきっと心がとても強いです。

1
万太郎
万太郎
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(2024-05-02)

>田中宏輔様 ちょっと心情的なものが出てしまっているかも知れませんね。 詩は身を表すもの。そこは切り離せないです。

0
万太郎
万太郎
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(2024-05-02)

>ほり様 精神医療とか、感情の負の面を嫌う薬学に疑問がありまして。 思い切って、逆張りっちゃいました。

0
A・O・I
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(2024-05-02)

蛙の声を聞いた虫たちが また あらたになくのかも 知れません

1
万太郎
万太郎
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(2024-05-02)

>A・O・I様 愛はリアクションです。連鎖反応が世界を作っていく。 ありがとうございます。

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投稿作品数: 1