今、この目で確かめている
それでも砂粒のように騙されてしまうので、
真摯に波を、燃やしていきたい
走りたい 走りたい
蜃気楼に齧られながら光が、
私の解けかけたステップを笑ってる
悪戯に砂漠を進む葬列も、
嵐の自虐に巻かれ拾えない
ほの古い静寂でさえ今も届いている
空っぽな熱の底で溺れようと、暴れようと、
リビドーはまやかしを煮るために踏まれてきた
だから毒は、時間の中を過ぎ抜けられたんだ
さあ小賢しく、秤の上には何を置く?
蛇口の中で、ふくらんでいく、
絶対のない世界への警戒に、
命題を疑う気体にもなれない
思い留まることを知らない私は、
何かに会えるということよりも、
幽霊なんかになりたいみたいだ。
因果応報の灯台よ切れないでくれ
産毛の生えたイチジクの実を消火した朝。
そんな現実の沈殿も、
まぁ、驚いた、慄いた、この声なわけだ。
深く襲い出せ、今、知りたかったことまで。
肌が綻び舟を編む
安っぽく生きたオールを漕いで逃げた
煙たい浜辺に立つ黒い木が
私の片目にさらわれて
私の片目が確かめている
作品データ
コメント数 : 8
P V 数 : 1023.0
お気に入り数: 1
投票数 : 0
ポイント数 : 0
作成日時 2024-04-20
コメント日時 2024-04-24
#現代詩
#縦書き
項目 | 全期間(2024/12/26現在) | 投稿後10日間 |
叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合ポイント | 0 | 0 |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合 | 0 | 0 |
閲覧指数:1023.0
2024/12/26 22時11分00秒現在
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これ、自動筆記だろうか、とても作者自身の心情にみえますケド。自分の感情は素直で走りたいとはじめに宣言しているけど、周りからの視線や、自分以外への興味が、とても強そう。書いていてそれに気づいて6連目の言葉に至るのか。逃げ出したいけれど、煙たい浜辺に立つ黒い木が気になってしょうがないと。この煙たい浜辺に立つ黒い木ってなんでしょうね。なんてね
1コメント、ありがとうございます。 おそらく書いていた当時は自動筆記に近い、音韻拝借(他の方の詩の母音の並びを拝借してイメージを乗せる)で書き上げましたが、それをしばし期間を置いてから美しくないところに手を加えた感じです。一応、連ごとに干潮、満潮、熱気、冷気が交互にやってくるような仕掛けを意識したりしてるのですが、自動筆記かどうか微妙なラインですね。作品の源が自動的なので。 黒い木、一体なんでしょうかね…… でも、久しぶりにこの詩に来てみたら、新しく生えていたんですよねぇ、浜辺に。だから、さらわれてしまった……
0言葉の奥にあるシルエットが、どんな姿を持っているのか気になるような作品だと思います。適切な言葉に上手く変換できませんが、言葉が頭の中を歩いていくとき、歩幅だったり、靴の形だったり、スキップしたりする歩き方そのものだったり、そういった言葉の姿がとても透明に映りました。
11.5Aさん、コメントありがとうございます。 私としては、陸と海の境界である浜辺を歩きながら、陸と海、どちらも干満、冷熱が激動するのを眺めている人のイメージがこの詩にはあります。 陸と海、どちらの「波」に呑まれるか分からない不安や期待、今にもどこかにさらわれてしまいそうな存在の淡さが、透明感につながったのかなと、思ったりしました。ありがとうございます。
1誰だかわかったのでサイコメします。これ今この場で流行りの詩に感情をのせて書いてるタイプなのかなと思ったんですよね。自分もああいった感じの自動筆記で感情のってることがよくあるので。すっと入り込んでしまった、だから感情を受け取ってほしいものなのかなと思って、ああいった言葉を選びました。心象と景色を合わせきれいにあらわせていると思います←(大事なことをいうの忘れてましたね。)そう感じられた、からこそ、(『・他の方の詩の母音の並びを拝借して』←これのせいもあるのかな、いつもの硬質なイメージではなかったので)あなただと思わなかった申し訳ない。
1再コメ、ありがとうございますw 騙せてたのか! という少し嬉しい気持ちですが、その騙し方も研究したいなぁと思います。音韻拝借、その他色んな殻の破り方を試して、自分の作風をアップデートしていきたいですね。 A・O・Iさんは分かりやすいですね、このビーレビューという場だと。ただ、あの最新作は特に面白く他と違う雰囲気だと思いました……。ありがとうございます。
1この作品、ざっと読んでうまいなとおもった。なので誰かが名無しで出してるんだろうなと。まあこのクセ(比喩)の感じはあえて作っているものじゃない、とすると自動筆記かなと、こめんとして。返答で誰か分かるかなと、思っていました。まあ見事に騙されましたね。うんうん。自分が名無しで出すのは作品を見てほしいから、あとはわからないと言われることにマジうんざりしたからっす、今の書き方気にいってるので変える気ねえし、ウケるかどうかは作風に影響はないので。まあガチ目に突き抜けたやつは一個もコメントついてないのでwww今んとこは楽しく書きたいだけですからね私は。とかく最新作おもしろいと言われて素直に嬉しい。あなたの作品も毎回楽しませてもらっております(^^)
1「わからない」と言われること そもそも詩は突き詰めたらそういう「わからない」世界なのに、何を言ってるんだろう? となりますよね。でも半分、「わからないけど、凄い」とか、「吐きそう」とか、その先の言葉をなんとか引き出せない自分のせいか? と、反省したりします。気分によりますが。 大衆も、詩に精通する人も、全員転覆させる力を持つ詩を書いて、さらにまたひっくり返して…… 自分としては、そうやって他人を翻弄していく時が楽しいですね。そのためには自分も踊り狂わなければいけないですが…… コメントがついてなかった詩、コメントしようか迷いました。面白くて、何か言語化できそうだったんですよね。もっかい見てみます。何も言えなかったらすみません…
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