ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず、よどみにうかぶうたかたはかつ消えかつ結びて、久しくとどまりたるためしなし 世の中にある人と栖と又かくのごとし 「方丈記」鴨長明
わたしの眼にうつる晴れわたる空も曇りゆく空も、
一日というその日が流るれば、
風もまた異なる方向へ明日を導くのだろう
手慣れた雲が一瞬のうちに灰となる
流れる灰は雨にうたれて赤い血に染まる
やがてそれは大河の側面を照らす鬼火と姿をかえる
供養に差し出された白い鬼火の花よ
墓穴の底の下から来るなという叫び声も浸る
身は朽ちても尚辛く哀しみが漂う庭の縁側にてながらう
手を砕き人目を気にしながら海深くに散骨すれば
人知れずあなたは山に埋めればよかったの、
、と未だ灰は偲びがたく潮に留まれあり
眺めれば一瞬のうちに影がそらをうつし込む
押さない手を囲う隙間から零れるにぎやかな話術
秋は花壇と想いを亡くす
消え去った微笑みの花
わたしの小さな白い瞳に焼き付いた赤い花びらよ
作品データ
コメント数 : 6
P V 数 : 681.4
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作成日時 2024-03-12
コメント日時 2024-03-20
#現代詩
#縦書き
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
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2024/11/21 20時49分32秒現在
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諸行無常、全てのものは時間の流れとともに変わっていく定め そんなメッセージを短い文章の中に込めているように感じられました。
2田代ひなのさん、コメントありがとうございます。はい、家族(母親)との忸怩たる想いを綴らせています。
3はじめまして! 詞を拝見しました。 赤と白の色のコントラストが美しく 時の流れと故人への想いが 静かに繊細に語られていて 目を奪われました。 素敵な作品を読ませていただき ありがとうございます
0すぅさん、はじめまして。タブレットが不調でお礼が遅れてしまいました。嬉しいコメントありがとうございます。こちらこそよろしくお願いします。
1はじめの引用文は小文字にするべきなのですが、タブレットではむずかしく?て、お見苦しさはご勘弁を。
0いい詩ですね。好きです。「よくわかります」というと生意気かもしれませんが、淡々と、静かに、人生の総括をしているといいますか、悲しいけれどそこから踏み出しているというか、そういったことを感じました。なんだかまとまっていなくてすいません。
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