フィラデルフィアの夜に 48 - B-REVIEW
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PICK UP - REVIEW

大人用おむつの中で

すごい

これ好きです 世界はどう終わっていくのだろうという現代の不安感を感じます。

硬派な作品

萩原朔太郎や中原中也のエッセンスを感じます。

千治

体験記『呆気ない宣告』

それはあなたの現実かもしれない。

大概のことは呆気なくドラマティックではない。そうした現実の丁寧な模写が作品に厚みを増している。

ほば

世界は自由だ━不死━

わかるということ

あなたにとっては何が、その理解が起きるピースになるだろうか?

ほば

ふたつの鐘がなるころは

鐘は明くる日に鳴る! いつでもそうだ!

運営在任中に出会った多くの作品の中のベスト。決して忘れない。

yasu.na

良い

シンプルに好き

あっす

パパの日曜日

パパの日曜日

いい

明林

終着点

生きる、その先に死地はない!

美しくさわやか、そして深い意味が込められたシーン、均衡の取れた心情と思想、強い意志で最終連へと迫る引き締まった展開、我が胸にこの詩文を抱いて!

yasu.na

九月の終わりを生きる

呼び覚ます声

夏の名残の暑さが去ろうとする頃、九月の終わりになると必ずこの作品のことを思い出す。

afterglow

こっちにおいで

たれかある

たそがれに たれかある さくらのかおりがする

るる

詩人の生きざま

言葉と詩に、導かれ救われ、時に誤りながらも、糧にしていく。 赤裸々に描写した生きざまは、素晴らしいとしか言いようがない。

羽田恭

喘息の少年の世界

酔おう。この言葉に。

正直意味は判然としない。 だが、じんわりあぶり出される情景は、良い! 言葉に酔おう!

羽田恭

誰かがドアをノックしたから

久しぶりにビーレビ来たんだけどさ

この作品、私はとても良いと思うんだけど、まさかの無反応で勿体ない。文にスピードとパワーがある。押してくる感じが良いね。そしてコミカル。面白いってそうそう出来ないじゃん。この画面見てるおまえとか、そこんとこ足りないから読んどけ。

カオティクルConverge!!貴音さん

あなたへ

最高です^ ^ありがとうございます!

この詩は心に響きました。とても美しく清らかな作品ですね。素晴らしいと思いました。心から感謝申し上げます。これからも良い詩を書いて下さい。私も良い詩が書ける様に頑張りたいと思います。ありがとうございました。

きょこち(久遠恭子)

これ大好き♡

読み込むと味が出ます。素晴らしいと思います。

きょこち(久遠恭子)

輝き

海の中を照らしているのですね。素晴らしいと思います☆

きょこち(久遠恭子)

アオゾラの約束

憧れ

こんなに良い詩を書いているのに、気付かなくてごめんね。北斗七星は君だよ。いつも見守ってくれてありがとう。

きょこち(久遠恭子)

紫の香り

少し歩くと川の音が大きくなる、からがこの作品の醍醐味かと思います。むせかえる藤の花の匂い。落ちた花や枝が足に絡みつく。素敵ですね。

きょこち(久遠恭子)

冬の手紙

居場所をありがとう。

暖かくて、心から感謝申し上げます。 この詩は誰にでも開かれています。読んでいるあなたにも、ほら、あなたにも、 そうして、私自身にも。 素晴らしいと思います。 ありがとうございます。みんなに読んでもらいたいです。

きょこち(久遠恭子)

カッパは黄色いのだから

良く目立ちます。 尻尾だけ見えているという事ですが、カッパには手足を出す穴がありますよね。 フードは、普通は顔が見えなくなるのであまり被せません。 それを見て、僕はきっと嬉しかったのでしょう。健気な可愛い姿に。ありがとうございました。

きょこち(久遠恭子)

永訣の詩

あなたが出発していく 光あれ

羽田恭

あなたには「十月」が足りていますか?

もし、あなたが「今年は、十月が足りてない」と お感じでしたら、それは『十月の質』が原因です。 詩の中に身を置くことで『短時間で十分な十月』を得ることができます。この十月の主成分は、百パーセント自然由

るる

だれのせいですか

どんな身体でも

どんな自分であっても愛してくれるか、抱きしめてくれるか、生きてくれるか SNSできらきらした自分だけを見せてそんな見た目や上辺で物事を判断しやすいこんな世の中だからこそ響くものがありました。例えばの例も斬新でとても魅力的です。

sorano

衝撃を受けました

ベテルギウス。まずそれに注目する感性もですが、詩の内容が衝撃。 猫。木。家族。犬(のようなもの)。女の子……。など、身近にあふれている極めて馴染み深いものベテルギウスというスケールの大きいものと対比されているように感じられました。

二酸化窒素

ずっと待っていた

渇いた心を満たす雨に満たされていく

afterglow



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フィラデルフィアの夜に 48    

 フィラデルフィアの夜に、波打ちます。  夜中に、子牛が産まれました。 安産ではあったけれど、体温が低かったので親牛から離されヒーターの下でぼんやり座り込んでいます。口に哺乳瓶の乳首を入れられるも、少し舐めはするけど吸い付きはしません。  半分眠ったみたいに、ぼんやりと。 子牛の濡れた体を拭き上げ、そのままヒーターが効いてる小部屋に連れてきた牛飼いが何とか飲まそうとするも、子牛のぼんやりは止まることなくただ哺乳瓶を口に入れたまま、口を動かす事もしなくなりました。  あれこれと工夫をするも、子牛はミルクを飲もうとしないままです。 これじゃダメだと、牛飼いが一旦帰ろうとした時です。  ガタ、ガタ。 何かいる。 続けて聞こえる波の音。  天井にヒーターがある子牛だと生活に問題なく、人が入るとなると小さく屈まなくてはならない小部屋、波間に揺れる。 ここは山の上なのに。  子牛と二人、漂流し始める。 空いている窓から、見える。 白銀の波が。  子牛が入っている小部屋がたくさんある牛舎。 その小部屋全てが白銀の波にゆれている。 子牛たちは驚いている。でも心地いいのか、大人しく。 子牛が入っている小部屋、それらが揺り籠として静かに波打つ。  波に手を伸ばし、掴んだ。 水の様に冷たい、白銀の金属線。 それは石を持つかのようにするりと滑り落ちる。 この海に入ったらどうなるか、わからない。  ミルクを飲まない子牛はぼんやりしたまま。 子牛と二人、漂流する。  ガタ、ガタ。  波音とは違う音が、再び聞こえてくる。 子牛といる小部屋の屋根から。何かがいる。 黒い何かが忍び寄ってきた。触手に見える黒い細長い物が。 針金だ、これも針金だ。波打つ金属線と色が違うだけの。  黒い針金は赤い針金を差し出してくる。 それは拍動し見覚えがある形をしている。 子牛が、眠たげなまま導かれる様に立ち上がる。 押し留めようとするも、力強く振り切り、赤い針金に吸い付いた。 ミルクよりも早く、ミルクと同じ様に。  赤い針金を瞬く間に吸い切り、黒い針金を吸い続ける。 黒い針金はいつしか白い金属線に変わり、子牛は力強く飲み続ける。 この世の全てを飲みつくす。  いつしか、牛舎を満たしていた波打つ白銀の金属線はなくなり、あとわずかに子牛の口元に残るだけになりました。 それも音と共に飲みつくします。  小部屋の窓からはいつもの牛舎があるのみです。 ただ子牛が入っている小部屋や棚や道具の場所が大きくずれたのが、今の出来事が事実だと伝えてきます。  針金を吸い、飲み切った子牛が一緒に小部屋に入っている人に頭を擦り付けます。 ミルクを飲ましてほしいと言っているようでした。


フィラデルフィアの夜に 48 ポイントセクション

作品データ

コメント数 : 4
P V 数 : 625.4
お気に入り数: 0
投票数   : 1
ポイント数 : 0

作成日時 2024-02-20
コメント日時 2024-03-06
#現代詩
項目全期間(2024/12/04現在)投稿後10日間
叙情性00
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2024/12/04 02時34分46秒現在
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    作品に書かれた推薦文

フィラデルフィアの夜に 48 コメントセクション

コメント数(4)
A・O・I
作品へ
(2024-03-02)

フィラデルフィアの夜にシリーズに現実とリンクする牛が出てきたの初めて見ました! いつものミステリさは薄く、針金の細く強いイメージが命に重なる、尊く素晴らしいお話になりましたね

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羽田恭
A・O・Iさんへ
(2024-03-03)

>フィラデルフィアの夜にシリーズに現実とリンクする牛が出てきたの初めて見ました! そういえばそうですね! 実際子牛をヒーター付きの小部屋で哺乳している時に牧場で飼っている猫多数が覗き込んできた事から思いつきました。 あとツイッターで自分が物心をついた瞬間を描いた漫画がありまして、それも発想の元になっています。 こういうのもありかと。

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田中恭平 new
田中恭平 new
作品へ
(2024-03-05)

外的不安と内的不安のせめぎ合いというのが、非常にロマンティックな世界に一旦行ってしまう、というのが、素晴らしく、そして丁寧に書けていると思います。

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羽田恭
田中恭平 newさんへ
(2024-03-06)

子牛と小部屋(と言いますか小さいハッチと言った方が分かりやすいかも)にいた時、そこが小船のように思えました。 そこから子牛と少し漂流するのも面白いかなと。 そこの表現が上手くいき、よかったです。

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