ねえピンク
若い頃おまえが嫌いだった
父と青年たちに踏みにじられた若者時代は今も
記憶のなかで燃えてキナ臭く燻る
おまえの甘ったるさを自分の許せない甘さ、弱さの露呈として
それは少女が不幸せな時
ピンクを好きになるとオバサンよ
そんな切ないトークもある
大概の少女はピンクが好きでね
それは優しい色、お姫様の色、リボンの色、そして肉の色
抱き締めるように歌うように撫でるようにピンクする
女の少女趣味の故郷と女になることの難しさと受容よ
欧米の女は歳をとると、
ピンクが似合う歳になったわ、と言うそうだ
ピンクは拉致され長い間詩人のように投獄されていた
不遇の女のピンク奪還戦争なのだ
私らしく生きる、ということ
人の目を気にし男や社会におもねるか、
好きな服を着る自由と震える心は意見を言う強さに同じように
ピンクずくめのおばあさんを喫茶店で見た
喝采とキテレツと生きることへのピュアな熱意よ
私は私らしく在りたい
優しい存在でありながら決然と自分らしさを持ち
おもねらず、思慮深く、何事も慈しみ
それがならず自嘲し、台風一過、呪いの言葉を吐いても、
何度でも理想の下へ帰る素直な素朴さを持っていたい
踏みにじられて子ネズミのように恐れても
美しい青空や夕日にそっと誓うように
そんな小さな願いよ
そんな強さを竹のように
風になぶられしない、たわんでも、揺り戻し、
決して折れない、人生への愛を繊維の束にするような
竹のすがしさよ
風よ来い、とゆらり、しなり迎え入れて
そう、竹はピンクの夢を見ている
作品データ
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作成日時 2024-02-18
コメント日時 2024-02-18
#現代詩
#縦書き
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2024/12/04 02時24分24秒現在
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