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天国
尻の曲線に墜落した 窪みから下腹部を抜けて 波打つサテンのシーツを潜る 女の夜は満天の星空で 凍った涙のように美しかった 柔らかな乳房の谷間で 熱い肌の温もりをもらい、 エロスの匂う首筋からうなじを 夜明けとともに駆ける ベッドの部屋に女の声が弾んだ そして卓袱台の天国には、 炊きたての飯と味噌汁があった 小さな天国は悪くない 目玉焼きと白菜の漬物も好きだ なによりも、女の顔が嬉しい
天国 ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 1143.1
お気に入り数: 1
投票数 : 0
ポイント数 : 0
作成日時 2024-02-07
コメント日時 2024-03-02
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
第1連の最後、潜るを【泳ぐ】に訂正。
0小さな天国を見てみたいです
0小さな天国を見てみたいです
0小さな天国は、あなたのすぐそばにあります ただ、自分でドアを開かないと中へは入れません そういう仕組みになっています 神様が節電のため、自動ドアにしなかったからです これを神学者は【自由意志】と言い換えました 誰かが美しいのは笑うときです 恋の仕方は、 きっと毎日の習慣のなかに隠れています 買物や、散歩、 なぜか同じ時間、同じ場所で会う人 そういうドアがいつでもあります ただ、自分でドアを開かないと中へは入れません 神様が節電のため、自動ドアにしなかったからです
1面白い。私も一度、大陸のような女性の身体を歩く詩を書いたことがあるので、所々イメージの共鳴を感じました。 裸体は「凍った夜」のように美しくても、詩中主体はエロスに直面した後は夜明けへと駆け出してしまう。最初の連で「墜落した」ともあるように、その世界は早く抜けるべきで、元の場所に戻らなければいけないという焦りを感じる。ただ、エロスだけはしかと確かめてかっさらいたかったのかな、と。 そこから天国に戻り、朝食の日常を享受し、女性の顔を見る。これは持論ですが、夜の世界では相手の顔というのが見えにくいなぁと。相手の全身を意識し、キスの時には目を瞑る。視覚を遮断すれば、触覚が研ぎ澄まされる本能からでしょうか。 「天国」と、墜落した先の「女の夜」、二つの世界から恋人を確かめること。愛を巧く表している詩だなと思いました。良い詩でした。
1コメントをありがとうございます。 良い詩と仰って頂き、とても嬉しく思います。 この詩は、ここが初出なのですが、 このあと現フォでは 以下のように、 判り易く書き直しています。 ↓ 尻の曲線に墜落した 堕ちたのは、 きっと酒のせいだ 窪みから下腹部を抜けて 波打つサテンのシーツを泳ぐ 女の夜は満天の星空で 凍った涙のように美しかった 柔らかな乳房の谷間で 肌の温もりをもらい、 エロスの匂う首筋からうなじを 夜明けとともに駆ける ベッドの部屋に女の声が弾んだ そして卓袱台の天国には、 炊きたての飯と味噌汁があった 小さな天国は悪くない 目玉焼きと白菜の漬物も好きだ なによりも、女の顔が嬉しい たぶん判り易くしない方が 作品としては良いと思うのですが、 小さな天国へ辿り着くまでの旅路として 判り易さは【必要悪】かも知れません。
1「酒」というワードが入ってきましたね 分かりやすい、と言ったら確かにそうかもしれないですが、読み手の解釈の敷居に大きく踏み入る感じまではしないので、良いと思います。 詩中主体は、その墜落した世界の女も深層心理では見たい欲望があるだろうに、「愛のせい」ではなく「酒のせい」にする。いいです。
2序盤の官能的な描写と終盤あたりの卓袱台とご飯といった家庭的な描写の絶妙なミキシングが印象に残りました。 普段は家庭的だけど、ベッドでは豹変しちゃう完璧奥様なイメージが浮かびました(. ❛ ᴗ ❛.)
0伝わる伝わらないの境界の線引と極力無駄を省くことのバランスが難しく、また小島信夫の小説「別れる理由」のような冗長な描写の面白さもぜひマネしてみたい。そーゆー欲張りな自分があるのですが、最近思うのは勝手気儘な言葉の躾方でしょうか。詩というものは、プライベートなことばであっても全世界に拡がる可能性も秘めているという自覚。この先は AI との交流も視野に入れておく必要もありますし、ネット詩といえど突然グローバルな拡散もあり得るかも知れない。と、やはり書くことって緊張しますね。
2いちおう、妻とは別々に寝ています。 笑 30代から40ちょっとまでのあいだに 欲望のままにマシンガンを乱射していたら ついに弾切れになってしまいました、、 「普段は家庭的だけど、ベッドでは豹変しちゃう完璧奥様」、 ああ、知ってます。そーゆー奥さま。 でもストレスを抱えていて、 その捌け口としてボクのやつを使っていました。
1atsuchan69さん、素敵な作品ですね。何時も良い詩を書かれているのに何故選考不参加にするのですか? 余計なことかもしれませんが、私としては勿体無いような気がします。 余計なことを申し上げました。陳謝いたします。
0公開されるとは知りませんでした。お応えはご無用です。 申し訳ありませんでした。
0食欲と性欲を高級感を持って描きたい、というような欲、ありませんか、私にはあります。あは!こちらの作品は成功してらっしゃる。
0まずビーレビ杯不参加の理由は、ボクよりも才能がある書き手の邪魔をしないためというか、投稿以前に他の方々の詩の才能に端から負けているからです。 笑 今ひとつは、【異端】であり続けるためです。 これは絵画の世界でも、かつてエコールドパリの連中が画壇のカオスであったように、文化とはアカデミズムに浸った環境からではなく、異端から生じるものだからです。 もっと率直に言えば、――プーチン大統領は長年、西側諜報機関がキエフを操作し、ウクライナ国内に反ロシア感情を植え付けていると非難してきた。そーゆー経緯を一切語らずにロシアのウクライナ侵攻を―方的に【悪】であるとし、――「わたしたちはロシア・プーチン大統領に起因する不条理に反対し、ウクライナの人々の安全と平和を強く望んでいます」という日本現代詩人会HP運営委員会をはじめとする日本の【権威ある組織】に対し、ボクは異を唱える者であり、その事によってこのサイトに携わる方々が【詩壇】から陰湿なイジメを受けることがないための配慮でもあります。 爆 まあ、冗談めいた話はこのくらいにしておき、自分でも「これは凄い」というものが書けたら是非ともチャレンジしてみたいものです。 ところでレタスさんは、もしかして埼玉の人だから「レタス」というハンドルネームなのでしょうか? いえ、それはけして「サイタマのやつらは草でも喰っておけ」という映画のセリフから来たのでしょうという悪意ある質問では全くなく、埼玉はトーキョーと違って畑だらけだからな、あはは--というあまりにも素直すぎる連想からでもありません、、 たぶん、ボクが思うにレタスさんはレタスが好きだから「レタス」というハンドルネームを選んだのではないでしょうか? でもレタスの生産量「都道府県ランキング」では、意外なことに埼玉県は19位(令和4年)なんですね、、 確かに、レタスは美味い。断トツのオススメはシーザーサラダ。これ喰うためにメキシコへ旅行してもイイと思うくらい、最高に美味い。そしてレタスしゃぶしゃぶ。豚レタスしゃぶしゃぶとか、牛肉レタスしゃぶしゃぶとかも美味いけど、鰤レタスしゃぶしゃぶや鯛レタスしゃぶしゃぶもかなりイケる。それからレタス軍鶏(しゃも)鍋。水菜や春菊じゃなくレタスというのがすき焼き風の醤油味でもミソだ。いや、しかし BLT サンドを忘れてはいけない。ボクはコロネーションチキンサンドイッチ教の信者なのだが、かなりの頻度で人気のない公園やビルの屋上で――誰も見ていないのをよく確かめてから――貪るようなしぐさで BLT サンドをガツガツ喰ったりしている。それとレタス炒飯、これもたまらなく美味い。レタスは胡麻油で炒めて醤油で食べると格別な食味で、これに卵と飯が加わると天然緑葉野菜のなかでもさらに魔性の食材として輝きが増す。他に、レタスのクリーム煮。←これ、知らなかったら悲しい。フライパンで炒めたレタスに牛乳を加え、中華鶏ガラスープ(顆粒)の味付けをした後、水溶き片栗粉でとろみをつける。あ、ボクは今、何を書いてるのだろうか? そうだ、料理の話‥‥ちがうか、、
1コメントをありがとうございます。 どちらかといえば、ボクは食欲と性欲を出来るかぎり下品な筆致で書くタイプだと思うのですが、今回はちょっとしくじったのかもです、、 汗
2atsuchan69様の作品は何時も素敵だと思っています。ご謙遜されていらっしゃる… あは!解剖の後にとうとう料理されてしまいました。 レタスと名乗るのはおっしゃられるようにレタスが好きだからです。様々なレタス料理をご教示頂き有難うございます。普段はBLTサンドと単にマヨネーズをかけて食べています。今度シーザーサラダを試してみますね。 埼玉は意外と人口が多いのです。首都圏50㎞に集中しており、東京に近い所は住宅やマンションが密集しています。でもダサイタマと言われても仕方ないですね。名物といえば鰻くらいでしょうか… うどんも名物とされていますが、太くて固いのです。私は苦手ですね。 私は東京で育ちましたが大阪に転勤した事があり、大阪の味の方が美味いと思っています。東京では天麩羅・鰻・蕎麦は美味いのですが大概のものは大阪に軍配が挙がるとおもいます。 何か食べ物の話しになってしまいました。 それにつけても貴兄の詩は素敵です!
0卓袱台の天国に、女性ですか。 満たされた生活がうかがえます。
0タバコの焼け焦げのある畳の部屋で、大盛のご飯とお味噌汁、目玉焼きと胡瓜のキューちゃんを並べた丸い小さな卓袱台にふたり向かい合い、「目玉焼きはよう、黄身が半熟じゃないとダメだろがこの馬鹿タレが」と少し怒りながら、忙しく迎える朝がきっとボクの天国です。
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